三一書房様から前田朗著『ヘイト・スピーチ法 研究序説 ― 差別煽動犯罪の刑法学』をご恵贈いただきました。
本書はヘイト・クライム/ヘイト・スピーチ法研究の第一歩として、本格的に検討するために、その前提となる基礎知識を提供することを目的としています。
前田朗著
『ヘイト・スピーチ法 研究序説 ― 差別煽動犯罪の刑法学』
(三一書房、2015.3)
現在ヘイト・スピーチ法に関する基礎研究はほとんど手つかずの状態にあるため、偶然得られた断片的な情報を根拠にして議論がなされ、非常に歪んだ状況がつくられており、およそ国際社会に通用しない通念が形成されてきたことを、著者は憂いています。
「ヘイト・スピーチの規制か、表現の自由か」という奇妙な二者択一が持ち出され、表現の自由の優越的地位を理由にヘイト・スピーチ規制を否定するのが当たり前、被害実態から目を背け、日本国憲法の基本的精神も国際人権法も無視した議論が横行してきたと本書は指摘しています。
「表現の自由を守るためにヘイト・スピーチを刑事規制するべきである。それが日本国憲法の基本精神に従った正当な解釈である。国際人権法もヘイト・スピーチ規制を要請している。ヘイト・スピーチの処罰は国際社会の常識である」(本書より引用)と、強くうったえています。
さらに、刑事罰法制化の是非だけでなく、同問題における各国の状況と日本での状況、経緯、対応、問題、研究成果など広範な情報を提供している同書は、ヘイト・クライム、ヘイト・スピーチの全体像を把握する最良の書であると言えます。
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