日刊IWJガイド 2014.11.22日号 ~No.801号~


■■■ 日刊IWJガイド 2014.11.22日号 ~No.801号~ ■■■
(2014.11.22 8時00分)

 おはようございます。IWJで主としてテキスト関係の編集を担当している平山と申します。

 昨日、11月21日、衆議院が解散されました。

 安倍総理は、昨日18時から行われた記者会見で、今回の解散について、「今回の解散は、アベノミクス解散だ」と、高いテンションでうたい上げました。争点は、2年間にわたるアベノミクスの成果一点であると、改めて強調した格好です。

 たしかに、消費税増税以後、2四半期にわたり、GDPはマイナス。日本経済はズタズタです。アベノミクスとあわせ、消費税増税の決断が正しかったのかどうか、景気がどうであれ3年後の再増税をやると言い切っている安倍総理の姿勢を支持できるのか否か、問われるべきでしょう。

しかし、この選挙の争点は、はたしてそれだけでしょうか。この間、原発の再稼働、TPP交渉への参加、特定秘密保護法の制定、解釈改憲による集団的自衛権の行使容認、従軍慰安婦問題をめぐる歴史認識など、様々な政治課題が世論を真っ二つにして議論されてきました。これらはすべて、いずれも国民の信を問うべき重要な政策であり、今回の選挙の重要な争点ではないでしょうか。

 私は今朝、岸田文雄外務大臣の定例会見に出席し、解釈改憲による集団的自衛権行使容認が選挙の争点になるかどうか、質問しました。岸田氏は、少し考えた後、「集団的自衛権行使容認は、これまでの選挙で自民党が公約として掲げてきたこと。だから、既に国民から支持されたものだと考えている」と回答しました。やはり、政府としては、争点をアベノミクスの成果一点にしぼりたいようです。

※2014/11/21 【大義なき解散総選挙】岸田外相、集団的自衛権「これまでの選挙で支持を得ている」 今後の法整備に向け「国民から推進力を」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/207843

 IWJでは、政局や選挙の行方、各候補者の訴えなども、全力で追い続けますが、政策の争点についても、識者の見解をお届けしていきます。まずは、今回の安倍総理の解散について、「憲法上、重大な問題がある」と指摘しているのが、弁護士の郷原信郎氏です。

 郷原氏のブログを読んだ岩上さんが、昨日、緊急のインタビューを敢行。郷原氏のご都合で、1時間弱のインタビューとなりましたが、郷原氏の口からは、驚きの指摘が次々と飛び出しました。

…(後半へ続く)

◆中継番組表◆

本日のIWJの中継番組表を送ります。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もありますのでご了承ください。

**2014.11.22 Sat.**

【ツイキャス・IWJ_OKINAWA1】7:00~7:30頃から中継開始予定
「辺野古海上での抗議の模様」
視聴URL: http://t.co/m5NScjBRPF
こちらのアカウントからツイキャス中継します→ @IWJ_okinawa1
※沖縄県名護市、辺野古海上での抗議の模様、辺野古基地建設に向けた埋め立て工事の模様をツイキャス中継します

【Ch4】13:30~「第4回 市民科学者国際会議 「東京電力福島第一原子力発電所事故の過去・現在・未来」 ―講演 小出裕章氏」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※国立オリンピック記念青少年総合センターで行われる、「第4回 市民科学者国際会議」を中継します。小出裕章氏が「東京電力福島第一原子力発電所事故の過去・現在・未来」と題し、講演を行なう

~関連記事はこちら~
・2013/10/13 「放射線被ばくによる健康影響を科学的に究明し、対策を実現するために」~都内で『第3回市民科学者国際会議』開催 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/106421
・2013/10/14 日本の放射線被ばく対策に、より具体的な施策を~「第3回市民科学者国際会議」が閉幕 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/106601

【Ch7】14:00~「NO!辺野古新基地埋め立てるな!政府に迫る11月連続行動」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=7
※国会記者会館前、首相官邸前で行なわれる、辺野古新基地建設の反対を訴える抗議行動。主催は「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」

【IWJ_KYOTO1】14:00~「山本太郎 TALK LIVE in 京都大学 ~日本の未来・若者の未来~」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto1
※京都大学で行なわれる、山本太郎参院議員によるトークライブ。日本・世界の未来や若者の未来について考える。主催は、「京都大学社会科学研究会ピース・ナビ」

【Ch1】16:00~「岩上安身による経済アナリスト・菊池英博氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
※『日本を滅ぼす消費税増税』(講談社現代新書)などの著書がある経済アナリストの菊池英博氏へ、岩上安身がインタビュー。消費税増税の前に、公共投資を中心とする積極財政で内需を拡大しない限り、日本の再生はない、と語る菊池氏へ、アベノミクスの実相をお聞きします

【IWJ_KYOTO2】17:00~「第6回憲法サロン」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto2
※同志社大学で行なわれる、第6回憲法サロン。中里見博氏(徳島大学教員・京都96条の会呼びかけ人)が発言予定

【IWJ_HYOGO1】18:00~「憲法学習講演会「戦場ヘ行く自衛隊 ~9条改変閣議決定の帰結~」 ―講師 長岡徹・関西学院大学教授」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-hyogo1
※長岡徹氏(関西学院大学教授)が、「戦場ヘ行く自衛隊 ~9条改変閣議決定の帰結~」と題して、発言。主催は「9条の会 ひがしなだ」。

【IWJ_KYOTO1】18:00~「11.22 安倍やめろデモ@京都」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-kyoto1
※京都市役所→河原町通南進→四条河原町交差点西進→新京極Uターン→四条河原町交差点北進→三条河原町東進→三条大橋・鴨川河川敷のルートをデモ行進。安倍政権打倒を訴えて歩く

【IWJ_EHIME1】19:00~「ふれあいトーク with 蓮舫&孝子」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-ehime1
※ピュアフル松山で行なわれる、「ふれあいトーク」。蓮舫議員とながえ孝子氏が、女性・若者との対話集会を行なう

【Ch6】19:00~「社会に巣食う『わるいやつら』出てこいや~! トマトーーク vol.2 ~今夜は北区で闘魂ナイト」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=6
※宇都宮健児弁護士、辛淑玉氏、川島堅二氏(恵泉女学園大学学長)らが登壇。それぞれ、貧困、差別、カルト、をテーマに、トークを行う

【解散総選挙プロジェクト・『争点・経済政策』・再配信・Ch4】20:00~「『立ち直りかけては逆噴射する』アベノミクスと消費税増税がまねく『財政の落とし穴』とは ~岩上安身による植草一秀氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※2013年11月15日に行われた、植草一秀氏へのインタビューを再配信します。植草氏は、「財務省というのは経済、国民の生活はどうでも良い。自分たちの利権のためだけに増税したい。大げさと言う人もいるかもしれないが、決して大げさではない。大蔵省に勤めて肌で感じてその姿をみてきた」と語りました

(前半の続き)…

 一般的に、総理大臣の専権事項であると理解されている衆議院の解散ですが、郷原氏によると、内閣不信任案が可決された場合以外の解散は、天皇の国事行為を定めた憲法7条を根拠にするという、極めて曖昧なものであるということです。

 そのうえで郷原氏は、アベノミクスが、安倍総理が言うように、解散をして国民に信を問うに足る政策課題ではないと喝破しました。

 法律だけではなく、実は経済にも通じていることが明らかになった郷原氏。安倍総理が、アベノミクスの成果として強調する、企業業績の向上と株高の実態について、具体的な株の銘柄をあげながら解説しました。

 動画記事は、現在準備中ですが、アベノミクスに疑問を持つ方には必見の内容です。準備が整いましたら、IWJのトップページにアップしますので、ぜひ、ご覧ください。

 ところで、「憲法7条って何だっけ…」という方には、ぜひ、岩上さんと梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士との共著『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』をオススメします。

 本書は、日本国憲法と自民党改正草案が、逐条のかたちで全文掲載されているので、読み物としてだけではなく、辞典としての役割もはたしてくれます。全国の書店、Amazonの他、IWJのホームページでもご購入できますので、ぜひ、お買い求めください(岩上さんの直筆サイン入りも選べます)。

■梓澤和幸・澤藤統一郎・岩上安身『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』ご購入はこちらから
http://iwj.co.jp/shop/goods/item.php?ID=BKZY01S

 さて、本日はそのアベノミクスの内実について、さらなるビッグインタビューがあります。郷原氏と同じく、IWJではお馴染みの、経済アナリスト・菊池英博氏の登場です。

 著書『消費税は0%にできる』『日本を滅ぼす消費税増税』などで、繰り返し、消費税増税が「天下の愚策」だと訴えてきた菊池氏。近刊の『そして、日本の富は略奪される』では、安倍政権による経済政策を、米国が仕掛けた新自由主義の一環として捉え返しています。アベノミクスの第一の矢にして、主たる柱である異次元緩和は、米国のドルを支えるために利用されているという驚きの指摘がなされているのです。

 日本の国富を食いつくす米国発の新自由主義は、いかにして、アベノミクスへと結実していったのか。岩上さんが、その実相を徹底的にインタビューします。ぜひ、ご覧ください。

 IWJはこれまで、消費税増税の問題に関して、2010年の時点から報じ続けてきました。菊池氏のインタビューの他、政治経済学者の植草一秀氏インタビュー、消費税増税に反対して民主党を離党した森ゆうこ議員(当時)インタビューなど、盛りだくさんの内容です。消費税増税がどれほど日本経済にとって危険か、ずっと指摘し、警告し続けてきたのに、結局、警告通りの事態となってしまったことに、歯噛みする思いです。ぜひ、特集の各コンテンツをご覧ください。

※【特集】天下の愚策、消費税増税
http://bit.ly/1jaozDx

 昨日の衆議院解散によって、実質的に選挙戦が始まったことになります。そゆな中、早々に、あの産経新聞が、生活の党に関し、「小沢一郎氏以外、全員、民主党へ」という大誤報を飛ばしました。

 産経の一報を知った岩上さんが昨日、前衆議院議員の中村哲治氏に電話で確認したところ、生活の党から公認を得て間違いなく出馬するとのこと。他にも、あわせて15人が生活の党の公認を得て出馬することが明らかとなりました。

※【大義なき解散総選挙】生活の党、第一次公認候補者決定 ―産経新聞、「生活の党、小沢氏除き全員民主入りの方向 衆院解散目前に急転」と誤報
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/207948

産経は、これだけの誤報を飛ばしながら、正式な謝罪や訂正記事を出した気配が見当たりません。Web版では、更新された記事がしれっと出されています。朝日の誤報を徹底的に叩き続けた産経が、自身の誤報にはこれだけ寛容なのが、不思議でなりません。

 沖縄も、すごい展開になっています。

先日の県知事選で、辺野古新基地建設に反対する翁長雄志氏を担いで当選させた「保革共闘」が、次々と候補者を擁立しています。

 中でも注目なのが、元自民党県連トップで、辺野古新基地建設に反対して自民党を離党した、仲里利信氏が立候補を表明したことです。仲里氏には、今年の1月13日、岩上さんがインタビューを行っています。

※2014/01/13 【沖縄名護市長選】沖縄の問題は「世界」の問題 ~自民党を離党した仲里利信 元沖縄県議会議長へ岩上安身が緊急インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/119526

 他にも沖縄では、岩上さんがインタビューを行った、社民党の照屋寛徳氏、生活の党の玉城デニー氏、日本共産党の赤嶺政賢氏らが、いずれも立候補を表明。共産党から元自民党まで、文字通り「保革共闘」が実現。辺野古新基地建設に反対して、保守と革新が共闘する「オール沖縄」の候補者たちが出そろうことになりました。

※2014/01/13 【沖縄名護市長選】この選挙は辺野古を守る「最後の砦」 ~岩上安身による社民党・照屋寛徳衆院議員インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/119520

※2014/01/12 【沖縄名護市長選】米国の軍事戦略上「必要ない」辺野古基地を推進する日本政府の狙いとは? ~岩上安身による玉城デニー衆院議員インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/119441

※2014/01/16 【沖縄名護市長選】岩上安身による日本共産党・赤嶺政賢衆院議員インタビュー
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/119871

 その沖縄では、辺野古埋立て工事の再開が強行されました。本日早朝から、沖縄中継市民のちえぞうさんが、海上からのツイキャス中継を敢行してくださいます。辺野古新基地建設も、今回の衆院選では、見逃せない争点です。ぜひ、沖縄からの中継にご注目ください。

http://twitcasting.tv/iwj_okinawa1

 本日は他にも、注目の企画が! ぎぎまき記者が宮崎県まで飛んで取材したレポートをアップします! 一般の主婦にSLAPP裁判が向けられた疑いについて、ぎぎ記者が当事者に直撃取材しています。準備が整い次第、IWJのホームページにアップしますので、どうぞご期待ください。

 本日は、オススメがまだあります!4回目となる市民科学者国際会議を、急遽中継します。この市民科学者国際会議は、2011年3月11日の福島第一原発事故による放射能汚染や内部被曝に関し、識者が知見を寄せ合う大規模なシンポジウムです。

 この市民科学者国際会議の第1回大会には、岩上さんもパネラーとして参加しています。以後、IWJはこの大規模な国際会議を中継し続けてきました。ぜひ、明日の中継とともに、過去のアーカイブをあわせてご覧ください。

※2011/10/12 市民・科学者国際会議:放射線による健康リスク ~福島「国際専門家シンポジウム」を検証する
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/7141

※2012/06/23-24 【福島】市民科学者国際会議
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/20814

※2013/10/13 「放射線被曝による健康影響を科学的に究明し、対策を実現するために」~都内で『第3回市民科学者国際会議』開催
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/106421

 さて、IWJ年末の恒例イベント、「饗宴」の開催まで、いよいよ1ヶ月を切りました。昨日の日刊ガイドでもお伝えしたように、既に特設ページを開設し、申し込みの受付を開始しています。

※饗宴~SYMPOSION 特設ページ
http://iwj.co.jp/feature/symposion5/

 すでに現在、植草一秀氏の他、鈴木宣弘氏(東京大学大学院教授)、柳澤協二氏(元内閣官房副長官補)、伊波洋一氏(元宜野湾市長)、そしてIWJではお馴染み、孫崎享氏(外務省元国際情報局長)などの参加が決定しています!

 さて、どんなシンポジウムになるか、いやがおうにも期待が高まりますね。新しい情報が追加され次第、特設ページを更新しますので、ぜひ、チェックしてみてください。

 IWJはこれからも、市民の皆さんが本当に必要とする情報をお伝えし続けていきたいと思っています。特に今回の衆院選に関しては、アベノミクスの是非に限らず、原発の再稼働、TPP交渉の行方、12月10日に施行が迫った特定秘密保護法、解釈改憲による集団的自衛権行使容認など、多くの争点を浮き彫りにしていきたいと思います。

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それでは、本日もよろしくお願いいたします。

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