【特別寄稿】丸山穂高議員だけじゃない!? 維新創設者の橋下徹氏も「4島奪還は戦争しかない」と発言していた!? 丸山議員の「作り方」(3) 2019.6.17

記事公開日:2019.6.17 テキスト
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(取材・文:フリージャーナリスト横田一)

 丸山穂高衆院議員の戦争発言から5日後の2019年5月16日、松井氏は「近く北海道を訪問、交流訪問団の団長に直接謝罪したい」と述べた。しかし謝罪日程がなかなか発表されないため、維新と自民が再激突する「堺市長選(5月26日告示・6月9日投開票)」の告示翌日、維新主催の「政談演説会」に駆けつけ、松井氏の囲み取材で直に聞いてみた。「丸山発言」の堺市長選への影響について松井氏はこう答えた。

▲丸山穂高衆院議員(ホームページより)

 「いい影響があるはずないでしょう。何度も言っているのですが、彼も35歳で社会人ですから、早くケジメをつけて……。ただ『彼の人生はこれで全て終わり』というのも違うと思う。我々は再チャレンジというのを政治の世界ではなくて、だから僕が彼に伝えたいのは、早くケジメをつけて、まずは治療に専念して出直してもらいたいと思っています」(松井氏)。

 橋下氏と同様、丸山氏の個人的資質が原因ととらえる松井氏に対して、続いて「ケジメをつける上で松井代表自身が北海道に行く話は、まだ実現しておらず遅れ気味ですが」と聞いてみた。

 「日程は決まっていますが、どういう形でお会いをして、どういう室礼をするかも元島民の方に任せているので、決まっているが、僕は言えないということです」(松井氏)。

 また「近く(北海道に行く)」と(16日に)言いながら1週間以上経っている理由について松井氏は、「日程を協議して日程が合わなかったからです」と答えたが、堺市長選の投開票日の前か後かですら教えてくれなかった。「堺市長選(6月9日投開票)が終わる前に行かれる可能性はあるのか」との問いに、次のように答えたのだ。

 「『いつ行く』ということも含めて僕からは言えません。僕は謝罪に行くのだから」。

記事目次

松井氏「謝罪日程は決まった」と明言、しかし元島民・大塚小弥太団長は「聞いていない」!

 「堺市長選第一・謝罪二の次」という維新の姿勢が浮き彫りになっていく。「投開票前に松井代表が大塚団長に謝罪するニュース映像が流れるのを回避する」という狙いは見え見えであるからだ。

 この見立ては、丸山議員の戦争発言をぶつけられた大塚団長への取材で確信へと変わった。

 松井氏の囲み取材から2日後の5月29日、決まっているはずの謝罪日程について聞くと、「私は『何日と何日の都合はいい』とは言ったが、(松井代表が)いつ来るのかは分かりません。私のところには連絡が来ていません」(大塚氏)という答えが返ってきたのだ。「日程は決まっています」と明言した松井氏の言い分とは真っ向から食い違う。「松井代表は選挙のためなら堂々と嘘をつくこともあるのか」と、大塚氏が唖然としたのは言うまでもない。

 松井氏の北海道行きが発表から10日以上も遅れていることいついても、大塚団長は「すぐに会いたくない」といった発言をしていないことも強調。先送り状態が続いているのも維新側の事情であることが明らかになった。

 「メデイアにオープンにした方がいいとお考えでしょうか」「希望としては」と聞くと、「事務局(北方四島交流北海道推進委員会に任せています。希望も何も言っていません)と大塚氏は答えた。

▲維新と自民が再び激突する「堺市長選(5月26日告示・6月9日投開票)」に向けた維新主催の集会「政談演説会―新しい堺を創る―」に登壇した後、囲み取材に応じる松井一郎・維新代表(大阪市長)。ここで、「謝罪日程は決まった」と明言したが、謝罪を受ける側の元島民の大塚小弥太団長は「謝罪日程は聞いていない」と回答した。(横田一氏提供)

 松井氏の姑息な遅延戦術が浮き彫りになっていく。維新は、丸山氏の暴言を浴びせられた大塚団長を「盾」のように利用、謝罪日程遅れの一因であるかのような印象操作をしているように見えた。

堺市長選挙期間中に、松井氏の謝罪ニュース映像が流れることを回避画策

 堺市長選を維新が天下分け目の決戦と位置づけていたことはよく分かる。都構想反対候補に過去二連敗をして三度目の正直である上に、維新公認の永藤英機・元府議が野村友昭・元自民党市議(無所属)に敗れることになれば、大阪ダブル選と大阪12区補選で連勝した維新の勢いが一気に失速することにもなりかねない。だから選挙期間中に、松井氏が大塚団長に謝罪するニュース映像が流れることは避けたいと考えたのではないか。しかし元島民を口実に日程を遅らせるのは姑息ではないか。

▲「堺市長選(6月9日投開票)」の告示翌日の5月27日、堺市内で開かれた維新主催の集会「政談演説会―新しい堺を創る―」で永藤英機候補者・元府議(中央)と共に登壇した維新代表の松井代表・大阪市長(左)と維新政調会長の吉村・大阪府知事(右)。丸山議員の戦争発言をぶつけられた大塚団長への謝罪よりも、堺市長選を優先していたと見られても仕方がないだろう。選挙結果は、永藤氏が、無所属の元堺市議、野村友昭氏、政治団体「NHKから国民を守る党」公認で同党代表の立花孝志氏を破り初当選。得票数(得票率)は、永藤氏137,862票(50.0%)、野村氏123,771票(44.9%)、立花氏14,110票(5.1%)。投票率は40.83%(前回44.31%)だった。(横田一氏提供)

 「松井氏は再び元島民を『盾』にして堺市長選対策をするのか!?」と唖然としたのは、「維新・松井代表、ビザなし交流訪問団への謝罪よりも、選挙を優先か!?」と題するネット記事が配信されてから半日後の31日夜。維新の馬場伸幸・幹事長に、松井氏の北海道行きについて聞くと、「2日の予定」と日程を初めて教えてくれたものの、大塚団長と面談時間と場所は教えてくれなかった。

 大阪と札幌の地元記者に問い合わせても「謝罪日程に関するプレスリリースはない」と回答。メディア非公開で大塚団長と面談する「お忍び謝罪」を画策していたのだ。

メディア非公開「お忍び謝罪」で済ませた維新

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