「米国の気に食わない人間には旅券が発給されなかった」――占領下の沖縄を経験した照屋議員が当時と重なり合う日本の現状を危惧 〜緊急集会「パスポート返納命令を考える」 2015.2.18

記事公開日:2015.2.19取材地: テキスト動画
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(IWJ・ぎぎまき)

 「本土へ行くにはパスポートが必要だった。アメリカの気に食わない人間には、パスポートが発給されず、沖縄復旧運動をした仲間の中には、パスポートを取り上げられ、学業断念に追い込まれた人もいっぱいいた」

 外務省からパスポートの返納命令を受けた問題で、2月18日、フリーカメラマンの杉本祐一氏をはじめ、ジャーナリストの志葉玲氏らが緊急集会を開き、返納問題について振り返った。集会の冒頭、米軍占領下でパスポートが自由に発給されなかった時代を生きた、社民党の照屋寛徳衆議院議員が挨拶し、過去の経験を語りながら、語気を強めた。

 弁護士でもある照屋議員は、事実上、杉本氏を日本国内に閉じ込める行為は、「居住移転の自由」を規定する憲法第22条2項に違反している疑いが濃厚だと指摘。米軍の軍事支配下を思い起こさせるようなパスポート返納命令は、「沖縄県民にとって、ものすごいショックだった」と話した。

■ハイライト

  • 発言 杉本祐一氏(フリーカメラマン)、志葉玲氏(フリーランスジャーナリスト)、新崎盛吾氏(新聞労連委員長)、樋口聡氏(出版労連中央執行委員、フリーカメラマン)、各界のメディア関係者など
  • 日時 2015年2月18日(水) 12:00~
  • 場所 参議院議員会館(東京都千代田区)
  • 呼びかけ人 福島みずほ氏など(詳細

それでも行こうという気持ちがなければ、ジャーナリズムは崩壊する

 「国から強制的に求められるものではない。自主判断でやっていく姿勢がなければ、報道の自由は守れない」

 イラク戦争を取材した経験のある、新聞労連委員長の新崎盛吾氏は、当時、共同通信の記者として現地入りしていたが、開戦直後、社の命令でバグダッドから撤退。他の多くの大手メディアも同様、比較的安全な、ヨルダンのアンマンに拠点を移した。しかし、4月9日のバグダッド陥落の際は、バグダッド発で陥落を報じることができた。社の判断に反し、現場責任者が、イラク入りを判断したからだという。

 新崎氏は、当時について振り返った。

 「社はOKしなかったが、現場のキャップが『報じるべきだ』と判断した。当然、危険だし、もし、社内の人間が死ねば、社内でも国内で大問題になる。それを恐れるから、大手メディアは(ヨルダンの)アンマン発で報じた。もちろん安全策を講じるべきだが、それでも行こうという記者の気持ちがなければ、ジャーナリズムは崩壊する。はやる気持ちを抑える仕組みは必要だが、それは、国から強制的に求められるものではない」

杉本氏「生きる気力がなくなっている」

(…会員ページにつづく)

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