小泉政権が加担したイラク戦争、その傷跡は今 ~イラク医療支援報告会 高遠菜穂子氏ほか 2014.1.28

記事公開日:2014.1.28取材地: テキスト動画
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(取材・記事:IWJ 鈴木美優、記事構成:IWJ ゆさこうこ)

特集 中東

 2003年3月、アメリカを中心にした有志連合国によるイラク侵攻が始まったとき、当時の小泉純一郎首相は即座に支持を表明した。そして、日本は多額のアメリカ国債を買うことによって、実質的にイラクに対するアメリカの攻撃を支えてきた。そのイラク戦争で犠牲となった約19万人のうち、一般市民の犠牲者は13万4000人と報告されている。また、米軍が使用した劣化ウラン弾による被害などによって、今でもイラクの人々は苦しみ続けている。

 ジャーナリストの志葉玲氏は、イラク戦争に対する小泉元首相の責任を問い質す。さらに、現在、安倍政権が集団的自衛権行使容認や憲法9条改正を進めようとしているのは、「イラクのマリキ政権を支援するためでは」との懸念を示した。

 イラクは今、どのような状態に置かれているのか。イラクホープネットワークと青山学院大学人権研究会は27日、イラクで人道支援活動を行っている高遠菜穂子氏と、海外で医療支援を行う形成外科医の森岡大地氏を招き、青山学院大学でイラク医療支援報告会を開催した。

■ハイライト

「これがアメリカの言うデモクラシーなのか」

 昨年末、イラク・アンバール州は、情勢が悪化し、世界中のメディアから注目を引いた。アンバール州はイスラム教スンニ派が多数を占める。この州にあるファルージャ市やラマディ市などの主要都市で反政府デモが頻繁に行われている。高遠氏がファルージャを訪れた際も、市内で大規模なデモが行われていた。政府軍の武力鎮圧によって多くの負傷者が出たという。

 高遠氏は、そのときに撮影したビデオを流しながら、「ここにいる市民たちは、私に『これがアメリカの言うデモクラシーなのか』と言った」と語った。反テロ法によって、イラクではテロリストでもない市民が理由もなく殺されている。高遠氏のビデオには、負傷して血を流す患者の映像が映し出され、集まった聴衆の目は生々しい映像に釘付けになった。

 昨年末、ファルージャで激しい戦闘が起こった。このとき、各メディアは「アルカイダがファルージャを掌握した」と繰り返し報道したが、高遠氏はそれを否定した。「確かにアルカイダは日常的に爆撃を行っているが、現地の声は違う」。高遠氏によると、現地の市民はアルカイダよりも政府を警戒視しているというのだ。「イラク政府を脅威に感じるアンバール人を、イラク政府に脅威を感じないイラク人が敵視している」と語った。

イラクの医療体制

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