(日本語文)橋下徹氏からのスラップ訴訟に対する申立書要旨・及び経過表


・移送申立書(要旨)

平成29年(ハ)第34687号 損害賠償請求事件
原 告  橋下 徹
被 告  岩上 安身
           移  送  申  立  書(要旨)
               
                         平成30年1月19日

  大阪簡易裁判所民事7係 御中

            被告訴訟代理人弁護士  梓 澤 和 幸  印
坂   仁 根  印

1 申立ての趣旨
本件を東京簡易裁判所又は東京地方裁判所に移送する。
との裁判を求める。
2 申立ての理由
(1) 原告は,義務履行地である原告の住所地を管轄する御庁に本件訴訟を提起したものであるが,以下に述べるように,被告に名誉棄損の不法行為は成立せず,原告の請求には理由のないことが明らかである。それにもかかわらず原告が本件訴訟を提訴したことにより,被告に弁護士費用,交通費用などを負担させ言論の萎縮が起きかねない。したがって本件は,「当事者間の衡平を図るため必要がある」(民事訴訟法17条)場合に当たり,本件は被告の住所地を管轄する裁判所に移送されるべきである。
 ア 被告に名誉棄損は成立しない
(ア) 被告はリツイートしたにすぎない
原告が名誉棄損行為と指摘している被告の行為は,ツイッター上のリツイート,すなわち他人の表現行為の紹介にすぎず,名誉毀損行為に当たらない。仮に表現内容が名誉棄損に当たるとしても,原告が訴えるべきなのは元の投稿者であり,リツイートしただけの被告に名誉棄損は成立しない。元の投稿者を訴えず,リツイートしたにすぎない被告を訴えたことにより,被告の時間の負担、費用の負担をもたらしその結果意見抑制と萎縮が発生しかねない。
リツイート行為に名誉棄損が成立するとすれば,世界中で形成されているSNS社会が崩壊しかねない。言論人であり圧倒的な発信力を有する原告は,被告のリツイート行為に対し,対抗言論をもって反論すべきであることを強く主張する。
(イ) 原告の社会的信用は低下していない
 被告のリツイートした内容はすでに世上広範に流布された社会的事象に関する意見であった。仮にリツイート行為一般に名誉棄損が成立し得るとしても,本件リツイート行為が原因となって原告の社会的信用が著しく低下したとはいえないため,被告に名誉棄損の不法行為は成立しない。
 イ 被告の意見表明には免責事由がある
 前述の通り被告のリツイート行為は不法行為に当たらないが,仮に被告のリツイートが社会的評価の低下をもたらすとしても,本件ツイート、リツイートは、原告の大阪府知事在任時代の職場環境形成について批判を述べた意見表明である。右意見表明の根拠事実は真実であること,ないしは,右が真実であると信じるにつき相当な理由があったことを主張立証する予定である。
(2) 以上のように,原告の本件訴訟提起は被告並びに批判精神に満ちた表現者の萎縮をもたらしかねない。そこで被告は当事者間の衡平をもとめて,民事訴訟法17条に基づき,本件訴訟を被告の住所地である東京都を管轄する東京簡易裁判所又は東京地方裁判所に移送されるよう申し立てる。

            附  属  書  類
            略
                                   以上

・経過表

◎事件の経過
平成29年
10月28日 原投稿者が橋下徹氏についてツイート
10月29日ごろ 岩上氏がリツイート、その後削除
12月15日 橋下氏が岩上氏を大阪簡易裁判所に提訴
      事件番号平成29年(ハ)第34687号 損害賠償請求事件
      大阪簡裁民事7係係属
      訴訟代理人は弁護士法人橋下綜合法律事務所・松隈貴史氏
12月26日 大阪簡裁が岩上氏に、大阪地方裁判所への移送について意見提出求める(締め切りは平成30年1月19日)
平成30年
1月19日 岩上氏の訴訟代理人が東京への移送申立書を大阪簡裁に提出

以上


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