日刊IWJガイド「刻々と被害の拡大が判明する台風19号の爪痕! 死者72人、堤防決壊47河川、住宅浸水1万3000棟、停電約4万戸近く(最多時52万戸)、断水13万戸! 急がれる「激甚災害」指定。IWJは昨日多摩川周辺を取材、本日は11時頃より埼玉県川越市、東松山市周辺を取材します! 」2019.10.16日号~No.2589号~(2019.10.16 8時00分)


┏━━【目次】━━━━━━━━━━━
┠■はじめに~刻々と拡大する台風被害! 死者72人、堤防決壊47河川、住宅浸水1万3000棟、停電約4万戸近く、断水13万戸! 急がれる「激甚災害」指定。IWJは昨日多摩川周辺を取材、本日は11時頃より埼玉県川越市、東松山市周辺を取材します!
┠■【中継番組表】
┠■台東区の「ホームレス拒否」に非難囂々! 酔っ払いが避難者カードに記入できなかっただけだという一部区議が発信した「開き直り」ともとれるという情報が流れるも、発信元は情報を訂正! IWJは誤情報を発信した青柳雅之区議に直撃取材!! 拒否の方針に強気だった区も、支援者らの猛抗議で徐々にトーンダウン!
┠■【緊急支援】これまで「台風15号で被害に遭われた方々への支援金」としてお寄せいただいたご寄付は10月11日でいったん締め切り(計21万3000円)、千葉県のしかるべき寄付先に寄付します。寄付先は、改めてご報告いたします。今後は同じ口座で「台風19号で被害に遭われた方々への支援金」として、ご寄付を継続します。被災地救済のため、皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
┠■10月が半月経過しましたがご寄付・カンパが月間目標額の24%にとどまっています! 8月1日にIWJの第10期が始ってから2か月半のご寄付・カンパは目標額の73%と、IWJの経営をじわじわと圧迫! 控訴審の費用も着手段階で弁護士への着手金・経費等で100万円かかります。日本の言論の自由・表現の自由を守る独立メディア・IWJの戦いへのご支援をどうかよろしくお願いいたします!
┠■事務スタッフを緊急募集! 裁量労働制を撤廃したIWJに「サビ残」「残業代不払い」などは一切ありません! 是非ご応募ください!
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■はじめに~刻々と被害の拡大が判明する台風19号の爪痕! 死者72人、堤防決壊47河川、住宅浸水1万3000棟、停電約4万戸近く(最多時52万戸)、断水13万戸! 急がれる「激甚災害」指定。IWJは昨日多摩川周辺を取材、本日は11時頃より埼玉県川越市、東松山市周辺を取材します!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 台風19号の通過後、時間の経過とともに、判明する被害規模は拡大の一途をたどっています。昨日日刊ガイドで42人と報告した死亡者数が15日夕方には72人になり、行方不明14人、けが218人となっています。

※甚大な被害 台風19号 72人死亡 47河川で決壊 全容は不明(NHK、2019年10月15日 19時25分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191015/k10012131581000.html?utm_int=news_contents_news-main_001

 過去最多の13都県で大雨特別警報が出された今回、特に河川で大きな被害が発生しています。NHKの報告によれば、堤防決壊は47河川・66か所で、水が堤防を乗り越える越水などによる氾濫は203河川に及びます。なかでも影響の大きな国管理の大河川のうち、以下の7河川が12か所で決壊。阿武隈川(福島県)、古田川(宮城県)、都幾川(埼玉県)、越辺川(埼玉県)、那珂川(茨城県)、久慈川(茨城県)、千曲川(長野市)。決壊箇所にはコンクリートブロックを置き、遮水シートで覆う応急補修工事をしているとのことです。

 河川が氾濫し(外水氾濫)、下水などがあふれた(内水氾濫)結果、建物も広範囲に被害を受け、住宅1万3000棟以上が浸水しました。うち床上浸水は長野県など16都県で7325棟、床下浸水は静岡県など21都県で6472棟。全半壊住宅は千葉県など7都県で77棟、一部損壊が東京都や神奈川県など21都県で1038棟を数えます。

 また、大量の雨は土石流やがけ崩れなどを引き起こし、14日夕方の時点で、少なくとも19の都県で140件の土砂災害が発生しました(前記NHK記事)。

 電気や水道などライフラインの被害も甚大です。経済産業省によると15日午前4時現在、関東甲信と東北の10都県の計約3万7470戸が停電。なかでも千葉県では約1万7000戸、長野県で約1万4000戸が停電しています。

※台風19号、67人死亡19人不明 捜索・復旧作業続く(朝日新聞、2019年10月15日 12時37分)
https://digital.asahi.com/articles/ASMBH2GH8MBHUTIL001.html

 停電の復旧については、15日午前11時に管内で約2万1900戸が停電している東京電力は16日までに停電戸数を6200戸前後まで減らし、千葉県市原市など倒木被害が激しい地域は20日までの復旧を見込んでいますが、土砂崩れや冠水などの発生地域は復旧見通しが立っていません。

 中部電力は15日中にピーク時の停電戸数のおよそ9割で停電を解消し、17日までにはおおむね復旧を完了させる見込みとのこと。

 東北電力管内で停電が続いているのは、冠水や土砂崩れで立ち入りできない地域が多いため、15日昼時点で復旧見通しは立っていないとのことです。

※甚大な被害 台風19号 66人死亡47河川で決壊 全容は不明(NHK、2019年10月15日 14時24分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191015/k10012131581000.html

 断水も13都県の13万3633戸以上で起こっています(15日午前4時現在)。最多の福島県は、いわき市で4万5400戸、相馬市、新地町、南相馬市で合わせて2万3255戸、田村市で4300戸で発生。そのほか茨城、静岡、栃木、宮城、東京、神奈川、長野、岩手、群馬、埼玉、千葉、山梨の各都県で発生しています(上記NHK記事)。

 こうした広範囲で甚大な被害を被り、避難所に避難している人は、15日午前5時現在、全国の13都県で合わせて5513人に上ります。

※台風 避難所に5500人超(NHK、2019年10月15日 12時34分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191015/k10012131961000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001

 現在判明しているだけでも被害は多方面にわたり膨大ですが、まだその「全容は不明」であり、今後拡大する可能性も否定できません。

 ここにきて政府は、台風19号に対して、復旧事業の補助を増やす「激甚災害」指定や、5000憶円の復旧予算、非常勤の「即応予備自衛官」と「予備自衛官」の被災地派遣、省庁横断の「被災者生活支援チーム」設置などを打ち出し始めています。

※政府、台風19号被害を「激甚災害」指定へ 範囲は未定(朝日新聞、2019年10月15日)
https://digital.asahi.com/articles/ASMBH32VYMBHULFA007.html

 IWJは昨日15日、浸水被害の起きた多摩川周辺を取材しました。

 世田谷区の二子玉川駅からもよく見える河原の兵庫島公園は、休日には多くの人で賑わいますが、一面の泥に覆われ、トイレには泥が堆積していました。水辺にはどこからか流されてきた自動販売機が転がり、レポーターの頭よりずっと上の木の枝に流されてきたゴミが引っかかっているなど、濁流の激しさがうかがわれました。

https://iwj.co.jp/wj/open/wp-content/uploads/2019/10/1daeab576960fa725e8d135699b5cb8b.jpg

 対岸の川崎市高津区久地の平瀬川との合流地点では、浸水被害でマンション1階の住人に1人犠牲者も出ました。

 このマンションのすぐそばで今年3月まで町工場を経営していた男性は、浸水の後片付けの手を止め、IWJの取材に「50何年か住んでいたけど、こんなことは初めて。30分ぐらいであっという間に水が上がってきた。気がつくと車が浮いていた」と、12日夜の様子を語りました。

 この男性によると、現在もまだ停電中だとのこと。周囲の道路には、タンスや冷蔵庫、ベッドなど、使えなくなってしまった家財道具が積み上げられていました。

https://iwj.co.jp/wj/open/wp-content/uploads/2019/10/e2a548687f9ea4c194201037ef5c22e8.jpg

 詳しくはぜひ、以下のURLをご覧ください。

※多摩川下流域(二子玉川~川崎)・台風19号の影響~氾濫が発生した多摩川、浸水した住宅・世田谷記念病院前より現地レポート! 2019.10.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/459086

 なおIWJは取材時、被災者の方にタオルや水などの支援物資をお渡ししました。

 本日は午前11時頃より、埼玉県川越市、東松山市周辺から、中継いたします。

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【IWJ・Ch6】11:00頃〜
埼玉・台風19号の影響
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch6
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◆中継番組表◆

**2019.10.16 Wed.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch4】8:00~「かんぽNHK問題 野党合同ヒアリング―議題:10月15日に開催したNHK経営委員会の結果、及び、かんぽ生命保険の不正について、NHK、総務省、日本郵政、金融庁より」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch4

 かんぽNHK問題 野党合同ヒアリングを中継します。これまでIWJが報じてきたNHK問題関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/nhkfact
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【IWJ・Ch6】11:00頃~「埼玉・台風19号の影響」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch6

 10月12日から13日にかけて台風19号が直撃し、大きな被害を受けた埼玉県の現状を、適時中継します。これまでIWJが報じてきた災害関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/disaster
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【IWJ・Ch3】13:30~「原子力規制委員会 更田豊志委員長 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch3

 原子力規制委員会 更田豊志委員長による記者会見を中継します。IWJは今まで、原子力規制委員会の委員長定例会見を毎週中継してきました。以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E8%A6%8F%E5%88%B6%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A
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【IWJ・Ch4】17:00~「関電疑惑 野党合同ヒアリング―議題:関西電力の役員らが福井県高浜町の元助役から金品を受領していた疑惑について、経済産業省、財務省、法務省、公正取引委員会より」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch4

 関電疑惑 野党合同ヒアリングを中継します。これまでIWJが報じてきた野党合同ヒアリング関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e9%87%8e%e5%85%9a%e5%90%88%e5%90%8c%e3%83%92%e3%82%a2%e3%83%aa%e3%83%b3%e3%82%b0
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【IWJ・Ch5】19:00~「緊急! #1016関西電力東京支社前抗議 ― 原発マネー還流!関西電力は社会的責任を果たせ!」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「首都圏反原発連合」が主催の抗議を中継します。これまでIWJが報じてきた首都圏反原発連合関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E9%A6%96%E9%83%BD%E5%9C%8F%E5%8F%8D%E5%8E%9F%E7%99%BA%E9%80%A3%E5%90%88
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【タイムリー再配信446・IWJ_Youtube Live】20:00~「日米二国間交渉に『毒薬条項』米国が迫る究極の二者択一『俺(米国)を取るか、中国を取るか今すぐ決めろ』by Donald John Trump~岩上安身による岩月浩二弁護士インタビュー (後編)」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2018年11月に収録した、岩上安身による岩月浩二弁護士インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた岩月浩二氏関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%b2%a9%e6%9c%88%e6%b5%a9%e4%ba%8c

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/435002

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◆中継番組表◆

**2019.10.17 Thu.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch6】10:00頃~「多摩川中流域(日野市~八王子市)・台風19号の影響」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch6

 10月12日から13日にかけて台風19号が直撃した際、避難所で過ごしたIWJスタッフが台風当日、翌日の様子を振り返ります。これまでIWJが報じてきた災害関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/disaster
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【IWJ・Ch5】12:30~「10.17 日経新聞社前緊急抗議行動 イスラエル軍を称揚する『日経ビジネスイノベーションフォーラム』を中止しろ!ソフトバンクはサイバーリーズン社への投資を引き揚げよ!」
視聴URL:https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 「BDS japan」が主催の抗議を中継します。これまでIWJが報じてきた人権問題関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E4%BA%BA%E6%A8%A9%E5%95%8F%E9%A1%8C
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【IWJ・Ch3】17:00~「東京電力 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch3

 東京電力による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた東京電力関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%9B%BB%E5%8A%9B

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

多摩川下流域(二子玉川~川崎)・台風19号の影響~氾濫が発生した多摩川、浸水した住宅・世田谷記念病院前より現地レポート!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/459086

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■台東区の「ホームレス拒否」に非難囂々! 酔っ払いが避難者カードに記入できなかっただけだという一部区議が発信した「開き直り」ともとれる情報が流れるも、発信元は情報を訂正! IWJは誤情報を発信した青柳雅之区議に直撃取材!! 拒否の方針に強気だった区も、支援者らの猛抗議で徐々にトーンダウン!

 台風19号が関東甲信越地方を襲った今月12日から13日にかけて、東京都台東区では自主避難所にホームレスを受け入れないという対応をしていたことについては一昨日の日刊ガイドでも報じましたが、「区が命の選別をする人権侵害」だとして日に日に批判が強まっています。

※【台風19号】「人命」より「住民票」? ホームレス避難所拒否で見えた自治体の大きな課題(AERA dot、2019年10月13日)
https://dot.asahi.com/aera/2019101300012.html?page=1

 一昨日の日刊ガイドでツイート等を紹介しました、野宿者や生活困窮者の支援を行なっている「一般社団法人 あじいる」は、10月12日に区内で避難所の開設準備を進めていることを確認し、路上生活者に対して地図などを配って情報を伝えました。ところが、程なくして避難所に一旦向かった路上生活者から、「住民票がないから避難を断られた」ということを知らされました。

 同団体が災害対策本部に問い合わせると、路上生活者は避難所を利用できないことを「決定している」との返答があったため、その旨をツイッターなどで表明しました。一方で、山谷労働福祉会館がツイッターで野宿者の避難所を開放しているという情報を流し、同時に区の対応を批判しています。

 「『今後避難準備・避難勧告が出る可能性があるが、ホームレス(住所不定者)については、避難所は利用できないことを対策本部で決定済み』と言われました。事実上、台東区の災害対策は、ホームレスを排除しています」

※「一般社団法人 あじいる」のツイート(2019年10月12日)
https://twitter.com/agile_2019/status/1182902633876475904

 「野宿者の避難所として会館を明日の朝まで開放中です。台東区の災害対策課に問い合わせたところ、『区の避難所は基本的に野宿者はお断りしている。川が氾濫したりした場合は現場判断する。』と信じがたい回答」

※山谷労働者福祉会館のツイート(2019年10月12日)
https://twitter.com/sanyadesu/status/1182920604921450497?s=20

 日本共産党の秋間洋・台東区議会議員は、ホームレスが避難所から閉め出されているという情報を受け、早い段階で対応を始めていました。ツイッターで電話連絡先を開示し、12日のうちに災害対策本部に改善を求めていますが、区側は次の教訓にするが方針は撤回しない、と回答したそうです。

 「いま災害対策本部に、ホームレスを避難所で断ったことを抗議し、改善を求めました。どうやってホームレスと認めたのか、と聞くと住所を記入させていることが判明。自治体は法律上滞在者もまもる義務もある、と反論しましたが、結論は、今回は受けられない、次の教訓にする、と方針撤回しませんでした」

※秋間洋区議のツイート(2019年10月12日)
https://twitter.com/XbEKWv78VAV8goP/status/1182969415270187008?s=20

 こうした情報が拡散するにつれ、ネット上を中心に台東区への非難の声が高まってきました。賛否両論が巻き起こる中、お笑い芸人・ウーマンラッシュアワーの村本大輔氏も、台東区や「税金を払っていない人を救う必要はない」などとして区を擁護する言説に対し、「おれは高い税金を払ってる。それは税金を払えない人の分も負担させてもらってる。だから社会ってのは税金を払ってない人もいていい場所。税金は払える人が払えばいい」とツイートして反響を呼んでいます。

※村本大輔が台東区のホームレス拒否を批判 よく言ったと称賛の声(女性自身、2019年10月13日)
https://jisin.jp/entertainment/entertainment-news/1785562/

 こうした流れからか、12日の段階では住民票のないホームレスを受け入れないことについて方針を変えないと強気の姿勢に出ていた台東区も徐々にトーンダウンし始めました。

 「一般社団法人 あじいる」がfacebookに公開した、12日の台東区とのやりとりは、次のようなものです。

 「現場の区の職員の方々は、住所の無い人は利用させないようにという命令を受けていました。そこで、その場で台東区長が本部長となる台東区災害対策本部に問い合わせをしました。台東区で野宿をしている人々は避難所を利用できないという規則が本当にあるのか尋ねたところ、『台東区として、ホームレスの避難所利用は断るという決定がなされている』と、明確な返答でした。(中略)その後、再度台東区災害対策本部に問い合わせたところ、今後避難準備・避難勧告が出る可能性があるが、ホームレス(住所不定者)については、避難所は利用できないことを対策本部で決定していると言われました」

※「一般社団法人 あじいる」のfacebook
https://www.facebook.com/ajiiru2019/

 13日の夕方、山谷労働者福祉会館活動委員会のメンバーと野宿者を中心とする約20人が、台東区役所の危機災害対策課に赴き、同課の係長らに抗議を行っています。やりとりは1時間程度続き、別の避難所を用意するなどの対応をしなかったことについて抗議者に詰め寄られた係長は、答えに窮し「申し訳ございません」と謝るしかなかったとのことです。

※山谷ブログ-野宿者・失業者運動報告-「『我々を人間扱いしていない』 野宿者避難拒否で台東区に抗議」(2019年10月14日)
https://san-ya.at.webry.info/201910/article_1.html

 秋間議員をはじめとする共産党の区議団は15日、ホームレスの受け入れを拒否した件について、誤りを認め当事者へ速やかに謝罪することを服部征夫台東区長に申し入れています。以下は秋間議員のツイートです。

 「今朝、台東区長あての『自主避難所へのホームレス受け入れ拒否 誤りを認め当事者への速やかな謝罪を』という、共産党区議団としての申し入れを、副区長に手わたしました」

※秋間洋氏のツイート(2019年10月15日)
https://twitter.com/XbEKWv78VAV8goP/status/1183920878116990976?s=20

 ところでこうした中、台東区の避難所で受け入れを拒否されたのは「酒に酔った2人組」で、避難者カードの記入をせずに書かずに帰っていったのを見た人が、「住所を書けない人を門前払いした」として、ホームレスを拒否しているのと勘違いしてネットで拡散したものだという、「開き直り」ともとれるデマ情報がネット上に現れ、猛スピードで拡散されています。

 このデマ情報は、国民民主党所属の区議会議員である青柳雅之氏が14日のツイートで発信したものです。上記の「あじいる」や「山谷労働者福祉会館」からの情報とは大きく異なるため、どの情報が正しいのかネット上で議論が起こりました。台東区の服部区長は自民党系の区長ということもあり、区長と台東区を擁護する側からは、「ホームレス拒否はデマ」という声まで上がってきました。

 ところが、15日に入ると青柳区議はこのツイートに不正確な内容が含まれていたとして、このツイートを削除・訂正し、謝罪しています。

 「台東区の『ホームレス受け入れ拒否』について、私の知人に発したコメントで多くの誤解を招いた状況になっています。不正確な内容が含まれていた事をお詫びし訂正します。こちらの記事が事実で間違いありません」

※青柳雅之区議のツイート(2019年10月15日)
https://twitter.com/Masayuki_AOYAGI/status/1183958089608781825?s=20

 IWJが青柳区議に電話で取材したところ、青柳区議は「知人から『酒に酔った人がカードの記入をしないで避難所を立ち去った』という話を聞いていたのを14日にツイートしたものであって、正確な情報ではなかった」と認めました。なお、「この『知人』とは区役所の職員等ではない」とのことです。また青柳区議自身も、「区長が『ホームレスを受け入れない』という見解を出しているのであれば、それは許されることではない」というスタンスを取っています。

 また、この2人は酒に酔っていたのではなく、脳梗塞を患っており会話が不自由だったため「住所がない」という理由で受け入れを断られた、という情報も新聞で報道されているようですが、これは青柳区議からの情報ではなく、逆に青柳区議が「取材を受けた記者から話を聞いた」と話しています。

※路上生活者、台風19号の避難所入れず 台東区「住所ないから」(毎日新聞、2019年10月13日) 一部有料記事
https://mainichi.jp/articles/20191013/k00/00m/040/082000c

 脳梗塞を患っていて、会話も不自由な人を「酔っ払い」とみなしたことが事実であれば、由々しきことです。そもそも入口で「選別」しようという意思が働いていなければ、このような事態に陥っていないはずです。

 根本的な問題は、ホームレスの受け入れを拒否することを台東区が組織として決定していた事実です。これは、今回の台風19号の到来に限定しての決定とは考えにくい話です。やはり、日常的にホームレスを差別する行政が行われていたのではないか、との疑いを抱かざるをえません。

 なお、台東区の対応についての問題は15日の国会でも採り上げられています。午前中に開かれた予算委員会で、皮肉なことに伝聞の誤情報を流した青柳議員の属する国民民主党の森ゆうこ参議院議員が安倍晋三総理に対してした質問に対し、安倍総理は「避難所は避難した全ての被災者を受け入れるのが望ましい。関係自治体に事実関係を確認し、適切に対応したい」と答弁しています。

※避難所は全ての被災者受け入れ望ましい=ホームレス拒否問題で安倍首相(ロイター、2019年10月15日)
https://jp.reuters.com/article/typhoon-abe-japan-idJPKBN1WU04N

 台東区の災害対策本部は、公式の記者会見を振るオープンで開き、謝罪と訂正、今後の行政のあり方の見直しについて、明らかにすべきです。

■【緊急支援】これまで「台風15号で被害に遭われた方々への支援金」としてお寄せいただいたご寄付は10月11日でいったん締め切り(計21万3000円)、千葉県のしかるべき寄付先に寄付します。寄付先は、改めてご報告いたします。今後は同じ口座で「台風19号で被害に遭われた方々への支援金」として、ご寄付を継続します。被災地救済のため、皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 微力ながら取材と支援活動の両立をおこなうIWJでは、9月4日に千葉県を中心に甚大な被害をもたらした台風15号で被害に遭われた方々への支援金の募集を行ってきました。

 これまで「台風15号で被害に遭われた方々への支援金」としてお寄せいただいたご寄付は、2019年10月11日でいったん締め切ります。9月18日から始めたこの支援金の募集は、10月11日までに18件、21万3000円となりました。お預かりしたこのご支援の中から千葉県の被災地の取材時に購入した支援物資と取材・支援のための経費を差し引き、千葉県のしかるべき寄付先に寄付いたします。寄付先は吟味した上で、改めてご報告いたします。

 なお、10月12日以降は同じ口座で「台風15号・19号で被害に遭われた方々への支援金」として、ご寄付を継続します。
 
 こちらは、通常のIWJの活動費とは別の募金口座になります。集まった支援金はIWJの被災地支援活動と支援物資の購入等の費用に充当する他、責任を持って信頼できる寄付先に全額寄付いたします。IWJの通常の取材活動費には回しません。

 被災地救援のため、皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

◇台風15号・19号被害者支援募金口座◇

楽天銀行 第一営業部
普通 7068848
株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJでは2016年4月14日と16日に熊本・大分で発生した「平成28年(2016年)熊本地震」で被害を受けた九州に、「九州緊急特派チーム」を派遣。岩上安身の方針による、「現地で物資などを支援しながら取材もする」という活動を続けました。

※関テレ撮影クルーが被災地で暴挙!「シャッターを切る前に人命を助ける」岩上イズム!IWJが報道と支援を両立させる「理由」2016.4.19
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/297933

 大災害を取材する時、取材する側も、「報道」とは何か、改めて問い直されます。目の前に「助けてほしい」と訴える被災者が存在するとき、その被災者に対して何も手を差しのべず、カメラを構えてマイクを突きつけ、「客観的」に伝えることが「客観報道」であり、取材対象者に対して直接手を差しのべないのが「取材の鉄則」であるとされてきました。

 被災者も人間であれば、報道する者もまた人間です。助けを求める人間を前にしたとき、人間としてどう行動すべきか。微力ながらも、まず人を助けるためにできることをしよう、と私たちは考えました。被災した「当事者」としての観点で取材と支援・救援を同時に実践するのが、「現地で物資などを支援しながら取材もする」というIWJの緊急支援取材スタイルです。

 熊本・大分大地震の時にもIWJの通常のご寄付・カンパとは別の「緊急募金口座」を開設し、ご寄付を募って支援物資を購入して現地に届けながら取材を行い、残金は現地できめ細かな支援活動を続ける団体に寄付させていただきました。

※【IWJ緊急行動】熊本・大分大地震緊急取材と関連情報
https://iwj.co.jp/wj/open/kumamoto-eathquake

 今回行ったIWJの千葉県の台風災害の取材においても、「現地まで支援物資を運びながら取材もする」というIWJの「被災当事者」報道のスタイルを貫きました。 IWJが報じた熊本・大分地震については、以下の記事をご覧ください。

※【IWJふり返りレポート・熊本・大分大震災取材&支援1】「今は足元しか見えないです。俯瞰ができない…」~4月17日、IWJ九州緊急特派チームが急遽、被災地入り。避難所となった熊本市立月出小学校で、現場指揮を執っていたPTA会長にインタビュー!2016.10.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/336959

※【IWJふり返りレポート・熊本・大分大震災取材&支援2】「本震」直後の出産!強い余震が続くなか、「もう産むしかない」と決意~4月18日、IWJ特派チームは聖粒会慈恵病院へ支援物資を届け、看護部長と「本震」直後に出産された女性にインタビュー!2016.10.10
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/337689

※熊本・大分大地震総集編2016.9.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/329950

■10月が半月経過しましたがご寄付・カンパが月間目標額の24%にとどまっています! 8月1日にIWJの第10期が始ってからのご寄付・カンパは目標額の73%と、IWJの経営をじわじわと圧迫! 控訴審の費用も着手段階で弁護士への着手金・経費等で100万円かかります。日本の言論の自由・表現の自由を守る独立メディア・IWJの戦いへのご支援をどうかよろしくお願いいたします!

 いつもIWJをご支援いただき、ありがとうございます。

 連日、お伝えしておりますが、8月1日から始まったIWJの第10期は、最初の6分の1に相当する8、9月、2ヶ月分の合計のご寄付・カンパは、目標額900万円の79%の達成率に相当する、712万8703円。目標額に187万1297円届いていません。

 さらに10月は半月が経過しましたが、10月1日から15日までのご寄付・カンパは105万9650円、月間の目標額450万円の24%にとどまっています。8月1日から10月15日までの目標達成率は73%と、IWJの経営をじわじわと圧迫しています。

 さらに橋下徹・元大阪府知事からのスラップ訴訟の控訴審の費用もかかります! 弁護団への着手金と経費だけで100万円になります。

※IWJの岩上安身が橋下徹元大阪府知事から名誉毀損で損害賠償請求されているスラップ訴訟で、大阪地裁(末永雅之裁判長)が橋下氏の訴えを認める不当判決! 弁護団は声明を発表! 2019.9.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/457115

 岩上安身より、ご支援のお願いを掲載させていただきます。

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 初期費用(着手金など)だけで100万円、この後に大阪高裁へ行く交通費や宿泊費(東京在住の弁護士の分を含む)、また、控訴審に向けて有識者の意見書などの提出を考えているけれども、その費用など、かなりの負担となります。

 また、裁判にからんで、仕事にしわ寄せが来て、無理を重ねると、必ず、私の体調が悪化する、というのが、この一年半の苦しい裁判経験でした。体調が悪くなれば、当然、仕事の量が減り、会員数やご寄付も伸び悩み、経済的に厳しくなる、という悪循環でした。

 自分を批判する言論を封じ、萎縮を図り、経済的なダメージを与える、というのが、スラップ訴訟の狙いなのですが、その点で、橋下氏の狙いは的中した、と言えるのかもしれません。

 しかし、体調悪化から、私の言論活動が量的に低下を余儀なくされたとしても、私自身が、気概を失う、萎縮をするようになった、ということは全くありません。

 あまりの負荷の重さに、体調こそ、低空飛行が続いていますが、気力も気概も失わず、ますます意気軒昂に、ジャーナリズムの本道を邁進する覚悟を深めています。

 何より、これまでジャーナリストとして、警戒心を持って橋下氏と維新をウォッチし続けてきましたが、その創業者である橋下徹氏が、このような卑劣なスラップ提訴を行う人物であったことについて、認識を新たにしました。

 弁護士という地位を利用し、このようなスラップ訴訟という卑劣な訴権の濫用をして、邪魔者を排除し、政治的野望を遂げて行くという、手段を選ばぬやり方は許されません。

 特に、維新は、一見、野党を装っておりますが、その内実は、偽装野党であり、第2自民であり、なによりも、緊急事態条項の創設を含む改憲勢力です。改憲による緊急事態条項の創設と発動は、ナチスの全権委任法(国防授権法)をしのぐ強力な独裁をもたらします。

 これを阻止するために、言論はもっともっと活発であるべきです。その言論活動を、訴権の濫用によってダメージを与えるスラップ訴訟は、司法の場でも厳しくその目的と手段とが問われるべきであり、同時に立法府でも、反スラップ法の制定が検討されるべきだと考えます。

 もちろん、当の報道・言論界が、真剣にこの問題に取り組み、活発に論じるべきです。報道・言論界の、スラップ訴訟への警戒感は、まったく低調なままで、他人事として漫然と結果だけ報じて終わりにしているとしか思われません。司法の現状への適切な批判や問題意識を欠いていると、残念ながらいわなければなりません。スラップ訴訟の問題を訴える言論は、まだ端緒についたばかりです。

 当事者として法廷で戦いながら、言論弾圧のひとつの手口としてのスラップ訴訟を、今後も徹底的に社会問題として追及し、反スラップ法の制定まで呼びかけていきたいと、思っております。これは、控訴審を戦うに際して、犠牲を払いながらもこの裁判を戦う意味、大義はどこにあるのか、改めて再考して、たどり着いた結論です。

 橋下氏からの、醜悪なスラップ訴訟に対して、私は私憤からのみ、戦っているわけではありません。自分1人のために戦うわけではない。一般市民が、理念としてだけでなく、実際に言論の自由を手にすることができたのは、今更ながらですが、インターネットの拡大発展によるところが大きい。そのネット空間における言論の自由を守るために、やはり、身を呈して戦うべきだと考えるに至りました。

 控訴審だけで、それも弁護士への着手金等という初期費用だけで、100万円という現実を、経済合理性の観点だけから考えるならば、一審の不当判決を受け入れ、約30万円を橋下氏に払う方が安くすむでしょう。しかし、そうしたならば、第一審が示した、今後に大きな影響を与える問題のあまりに大きい規範の提示が、この裁判を通じて正されることがありません。確定判例になれば、将来に著しい禍根を残します。

 もちろん、ネットにおける言論の自由が、私人のプライバシーを侵し、ヘイトスピーチを蔓延させるなど、基本的人権を侵害する言葉の暴力の横行する場になってはならないのはいうまでもないことです。しかし、まごうことなき「公人」の、その行動を監視して、適切な批判をしていくことは、そうした基本的な人権の侵害とは、区別されるべき、言論の重要な使命だと思います。

 橋下氏は、本人は「私人」と主張していますが、そんな主張は通りません。彼は明らかに「公人」です。にもかかわらず、大阪地裁の裁判長は、この「公人」か「私人」かという裁判の争点を、判決ではまったくスルーしてしまいました。ほかにも、重要な争点が、ことごとく抜け落ちています。欠陥のある判決だと批判せざるを得ません。

 私の身に降りかかったリツィートスラップ裁判は、ネットユーザー、SNSユーザー全ての方々の身に降りかかる可能性のある普遍的な問題です。その点を是非ともご理解いただきたいと存じます。どうか、この点も、わが身に惹きつけてお考えいただいて、裁判へのご支援をよろしくお願いしたいと存じます。

岩上安身

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 日本の言論の自由・表現の自由を守る独立メディア・IWJへのご支援をどうかよろしくお願いいたします!

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■事務スタッフを緊急募集! 裁量労働制を撤廃したIWJに「サビ残」「残業代不払い」などは一切ありません! 是非ご応募ください!

 IWJでは事務スタッフを募集しています。

 事務スタッフは、電話やメールでの外部の方との連絡、岩上安身のスケジュールを把握してのインタビューのアポイント調整や、スケジュール管理、イベント開催の準備やその他、諸々発生する、庶務的なことなど、IWJの活動のまさに屋台骨となる重要なお仕事です。事務スタッフの時給は、1100円からのスタートになります。

 残業が発生した場合は法令にのっとり、きちんと残業代をお支払いし、22時以降は深夜割増も加算されます。メディア業界はどこも、裁量労働制をとっているところがほとんどですが、この裁量労働制は過労死に至るほどの長時間労働の根源です。NHKや電通でも長時間労働の果てに過労死・過労自殺などの痛ましい事件が起こっていることは、みなさんご承知の通りです。IWJでは、記者職であっても、裁量労働制はとっていません。長時間残業はさせず、週2回の休みも必ずとらせています。IWJでは「サビ残」や「残業代未払い」などはありません!

※【岩上安身のツイ録】まずは賃金不払い労働や残業代不払いをなくすべき!! ブラック企業撲滅、労基法の再強化、そしてタックスヘイブンを利用する租税回避者に追徴課税を! 2019.7.11
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/452547

 詳しくはぜひ、以下のスタッフ応募フォームよりご応募ください! お待ちしております。

※スタッフ応募フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdbeeE8cGfuFucSge58KaR0vRQF5-uYoc52DeRCENG4u3_1mg/viewform

 それでは、本日も1日よろしくお願いします。

IWJ編集部(岩上安身、永田由美、木原匡康、城石裕幸)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 https://iwj.co.jp/ 】