日刊IWJガイド「警戒レベル5の大雨特別警報が発令される中、避難所を訪れたホームレスを台東区が排除! 命の選別を区が決定!? 」2019.10.14日号~No.2587号~(2019.10.14 8時00分)


┏━━【目次】━━━━━━━━━━━
┠■はじめに~ 水没する新幹線! 崩落する橋! 流される家!千曲川決壊で長野に甚大な浸水被害をもたらした台風19号の脅威!
┠■【中継番組表】
┠■警戒レベル5の大雨特別警報が発令される中、避難所を訪れたホームレスを台東区が排除! 命の選別を区が決定!?
┠■【緊急支援】記録的な大雨に加え、竜巻、地震、停電! 9月の台風15号で甚大な被害を受けたばかりの千葉県に台風19号でさらなる被害の拡大! IWJでは被害に遭われた方々への支援金の募集を行なっています。被災地救済のため、皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
┠■岩上安身よりご支援のお願い~第10期の6分の1に相当する8、9月、2ヶ月分のご寄付・カンパは、目標額に187万円届きませんでした。控訴審の費用も着手段階で弁護士への着手金・経費等で100万円かかります。日本の言論の自由・表現の自由を守る独立メディア・IWJの戦いへのご支援をどうかよろしくお願いいたします!
┠■事務スタッフを緊急募集! 裁量労働制を撤廃したIWJに「サビ残」「残業代不払い」などは一切ありません! 是非ご応募ください!
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■はじめに~ 水没する新幹線! 崩落する橋! 流される家!千曲川決壊で長野に甚大な浸水被害をもたらした台風19号の脅威!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 過去最強クラスの台風19号は、大型で強い勢力を保ったまま、12日午後7時前に伊豆半島に上陸し、関東地方を北上して太平洋へ抜け、13日正午ごろ、東北地方の東海上で温帯低気圧に変わりました。

 台風19号は、神奈川県箱根町で12日午後10時までの48時間雨量が年間降水量の3割にあたる1001ミリを記録するなど、各地で記録的な大雨となりました。

※台風19号 温帯低気圧に 川の氾濫・土砂災害に警戒(tenki.jp、2019年10月13日)
https://tenki.jp/forecaster/deskpart/2019/10/13/6257.html

 NHKが昨日13日午後9時時点でまとめた情報では、30人が死亡、15人が行方不明、177人が怪我をしたとのことです。

※台風19号 30人死亡 15人行方不明 177人けが(午後9時)(NHK、2019年10月13日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191012/k10012125761000.html

 また、国土交通省の調査では、13日午後4時の時点の判明分で、河川の堤防の決壊が21河川24か所、堤防から水が溢れる越水がのべ142河川と、浸水により、甚大な被害が広がっています。

※台風19号 被害甚大【決壊】21河川24か所【越水】のべ142河川に(NHK、2019年10月13日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191013/k10012128651000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001

 長野県では千曲川が決壊、氾濫し、上田市、千曲市、須坂市、小布施町、長野市、中野市で大規模な浸水被害が起きている他、上田市では千曲川にかかる鉄道の橋梁が崩落。また、佐久市では川沿いの店舗と住宅が流されました。さらに東御(とうみ)市では市道と陸橋が土台から崩落しました。

※長野県 千曲川が決壊 広範囲で大規模浸水(NHK、2019年10月13日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191013/k10012128911000.html

 さらに、長野市のJR東日本長野新幹線車両センターが浸水。北陸新幹線の全車両の3分の1にあたる120両が水没し、最悪の場合、廃車の可能性もあるとのことです。経済的な損失は莫大なものとなりそうですが、この車両基地は、長野県のハザードマップでは、10メートル以上の浸水の危険性がかねてより指摘されていました。

※北陸新幹線 車両浸水 全体の3分の1 専門家「最悪 廃車か」(NHK、2019年10月13日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191013/k10012128411000.html

 この千曲川の氾濫により、下水処理場が浸水し、長野市の一部や須坂市、小布施町、高山村などで下水が溢れる恐れがあり、長野県が住民らに生活排水を極力減らすよう、呼びかけています。

※千曲川氾濫で下水処理停止 14万人に使用制限呼びかけ(朝日新聞デジタル、2019年10月13日)
https://www.asahi.com/articles/ASMBF42B7MBFUOOB00W.html

 また、福島県田村市では、福島第一原発事故の除染作業で出た草木などの廃棄物が入ったフレコンバッグが流出しました。

※原発事故の除染ゴミが川に流出、保管場浸水 福島・田村(朝日新聞デジタル、2019年10月13日)
https://www.asahi.com/articles/ASMBF4DVLMBFUGTB01Z.html

 福島県内では阿武隈川の氾濫で、須賀川市や郡山市で浸水被害が報告されています。東日本大震災から8年余り。復興の途上にあった福島県は、無慈悲な自然災害に再び見舞われてしまいました。明日以降、IWJでは、現地からの声を集めたレポートをお届けする予定です。

※福島の阿武隈川、郡山市や須賀川市で氾濫 台風19号(日本経済新聞、2019年10月13日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50951950T11C19A0000000/

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

◆中継番組表◆

**2019.10.14 Mon.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・エリアCh6・愛知】10:00~「講演『世界の検閲、日本の検閲』―登壇:小泉明郎氏(「表現の不自由展・その後」出品作家)、アライ=ヒロユキ氏、岡本有佳氏(表現の不自由展実行委員)」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_areach6

 「あいちトリエンナーレ実行委員会」主催の「表現の不自由展・その後」の関連イベントとなるトークを中継します。これまでIWJが報じてきたあいちトリエンナーレ関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e3%81%82%e3%81%84%e3%81%a1%e3%83%88%e3%83%aa%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%83%8a%e3%83%bc%e3%83%ac
———————-

【タイムリー再配信442・IWJ_Youtube Live】15:00~「米国発の超高額な新薬は保険適用で、安い薬は適用外に!? ~12.18緊急集会 Tpp11発効,日欧epa批准にno! メガ自由貿易協定にどう立ち向かうか」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 2018年12月に収録した、「NPO法人アジア太平洋資料センター〈PARC〉」、「PP交渉差止・違憲訴訟の会」、「農民運動全国連合会」共催の集会を再配信します。これまでIWJが報じてきたTPP・自由貿易協定関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/tpp-fta

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/437892
———————-

【タイムリー再配信443・IWJ_Youtube Live】18:00~「【西日本豪雨取材】2枚のカードが大規模な水害から住民の命を守った!? 西日本豪雨が未曾有の被害をもたらした中、一人の犠牲者も出なかった愛媛県大洲市三善地区にIWJが現地へ取材!犠牲者を出さなかった秘訣は!?」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 2018年7月に収録した、IWJ記者による西日本豪雨取材の模様を再配信します。これまでIWJが報じてきた西日本豪雨関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e8%a5%bf%e6%97%a5%e6%9c%ac%e8%b1%aa%e9%9b%a8

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/427466
———————-

【タイムリー再配信444・IWJ_Youtube Live】20:00~「日米二国間交渉に『毒薬条項』米国が迫る究極の二者択一『俺(米国)を取るか、中国を取るか今すぐ決めろ』by Donald John Trump~岩上安身による岩月浩二弁護士インタビュー (前編)」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2018年11月に収録した、岩上安身による岩月浩二弁護士インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた岩月浩二氏関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%b2%a9%e6%9c%88%e6%b5%a9%e4%ba%8c

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/435002

========

◆中継番組表◆

**2019.10.15 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【録画配信・沖縄 IWJ_Youtube Live】15:00~「緊急シンポジウム『辺野古のたたかいの今と展望 2つの裁判と埋め立て工事』」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 9月29日に収録した、「辺野古訴訟支援研究会」主催のシンポジウムを録画配信します。これまでIWJが報じてきた辺野古関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e8%be%ba%e9%87%8e%e5%8f%a4
———————-

【IWJ・Ch3】17:00~「東京電力 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch3

 東京電力による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた東京電力関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%9B%BB%E5%8A%9B
———————-

【タイムリー再配信445・IWJ_Youtube Live】20:00~「日米二国間交渉に『毒薬条項』米国が迫る究極の二者択一『俺(米国)を取るか、中国を取るか今すぐ決めろ』by Donald John Trump~岩上安身による岩月浩二弁護士インタビュー (中編)」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2018年11月に収録した、岩上安身による岩月浩二弁護士インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた岩月浩二氏関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%b2%a9%e6%9c%88%e6%b5%a9%e4%ba%8c

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/435002

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■警戒レベル5の大雨特別警報が発令される中、避難所を訪れたホームレスを台東区が排除! 命の選別を区が決定!?

 台風19号の接近にともない、気象庁が警戒レベル5の大雨特別警報を発令し、各自治体が避難所を開設する中、台東区はホームレスの人々の自主避難所への受け入れを断る事を決定しました。実際に12日、激しい風雨の中をずぶ濡れになって避難所を訪れたホームレスの男性に対し、台東区側が受け入れを断った事が明らかになっています。

 山谷地区を中心に野宿者や生活困窮者の支援を行なっている「一般社団法人 あじいる」がツイッターで報告し、ブログにその詳しい経緯を書いています。

 「上野近郊の方が避難する忍岡小学校で、野宿している方が行ったら断られたという情報あり。問い合わせてみたら、台東区として野宿している方が避難できる場所は用意していないとのこと。上野周辺には普段約100名の方が野宿しています。ふざけてる。人権侵害です」

※「一般社団法人 あじいる」のツイート(2019年10月12日)
https://twitter.com/agile_2019/status/1182902633876475904

 「【拡散希望】台東区長が本部長の台東区災害対策本部に問い合わせると、『今後避難準備・避難勧告が出る可能性があるが、ホームレス(住所不定者)については、避難所は利用できないことを対策本部で決定済み』と言われました。事実上、台東区の災害対策は、ホームレスを排除しています」

※「一般社団法人 あじいる」のツイート(2019年10月12日)
https://twitter.com/agile_2019/status/1182932737159598080

※災害時における台東区の野宿者への対応(隅田川医療相談会、2019年10月12日)
https://sumidairyo.wordpress.com/2019/10/12/%e7%81%bd%e5%ae%b3%e6%99%82%e3%81%ab%e3%81%8a%e3%81%91%e3%82%8b%e5%8f%b0%e6%9d%b1%e5%8c%ba%e3%81%ae%e9%87%8e%e5%ae%bf%e8%80%85%e3%81%b8%e3%81%ae%e5%af%be%e5%bf%9c/

 「あじいる」の2つめのツイートは7000近くリツイートされ、一夜明けた13日には毎日新聞と朝日新聞も、批判的な論調でこの話題を取り上げました。

※路上生活者、台風19号の避難所入れず 台東区「住所ないから」(毎日新聞、2019年10月13日)
https://mainichi.jp/articles/20191013/k00/00m/040/082000c

※台東区の自主避難所、ホームレス男性の避難断る(朝日新聞デジタル、2019年10月13日)
https://www.asahi.com/articles/ASMBF3RVWMBFUTIL01K.html

 台東区はホームレスを受け入れない理由を「住所がない(台東区に住民登録していない)から」としていますが、外国人観光客に対しては、浅草文化観光センターと東京文化会館を解放しています。

※外国人観光客等の緊急滞在施設について【令和元年10月13日9時00分閉設】(台東区)
http://www.city.taito.lg.jp/index/kusei/info/tyhoon19/hinan/gaikokujin-taizai.html

 しかし、台東区は避難を求めて訪れたホームレスに、この旅行者用の緊急滞在先を案内した形跡もない事が明らかになっています。気象庁が「命を守る行動を」と呼びかける中、最も身近な行政である区が、命の選別を行なっていたといわざるをえません。

 岩上安身は12日、この話題に次のように連投ツイートしています。

 「ホームレスは、世界のどこにでもいる。全世界が注目するほどの巨大台風が襲った時、世界中に知られた観光地、浅草や上野を抱える台東区は、保護されるべき社会的弱者であるホームレスを避難所から排除し、嵐の中に置き去りにした。全世界に発信されるべき事実」

※岩上安身のツイート(2019年10月12日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1183002855348686849

 「そして、東京の台東区では、災害対策本部が、避難所で住所を書かせて、定住先がないとホームレスをチェックして、排除し、避難所に入れずに、嵐の中に放り出した。忘れてはならない、今日の出来事」

※岩上安身のツイート(2019年10月12日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1183007773652480000

 「浅草、上野を抱える代表的な下町の台東区。下町は人情がある、とずっと言われてきたし、下町の人自身も売りにしてきたのに。最も薄情な街だったという残念過ぎる話」

※岩上安身のツイート(2019年10月12日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1183032623532101634
 「ホームレスは納税者ではないという誤った理屈で、避難所からの排除を正当化するツィートを散見するが、大きな間違い。どんな仕事でも源泉徴収されるし、何を買っても消費税を取られる。公共のサービスは、分け隔てなく供給されるべき。台東区は日常的に差別的行政を行なっていないか。チェックが必要」
※岩上安身のツイート(2019年10月13日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1183184501293191168

■【緊急支援】記録的な大雨に加え、竜巻、地震、停電! 9月の台風15号で甚大な被害を受けたばかりの千葉県に台風19号でさらなる被害の拡大! IWJでは被害に遭われた方々への支援金の募集を行なっています。被災地救済のため、皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 9月4日に関東地方に上陸し、千葉県を中心に甚大な被害を出した台風15号は、今も千葉県を中心とした被災地に深い傷跡を残したままです。いまだに壊れた家屋をブルーシートで簡易に補修しただけの被災者に、大型で強い台風19号が追い討ちをかけました。

 千葉県市原市では12日午前8時過ぎ、竜巻とみられる突風で一人が死亡、建物十数棟に被害が出ました。

※竜巻か、幼児ら5人搬送 市原、強風被害相次ぐ(東京新聞、2019年10月12日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201910/CK2019101202000267.html

 また、豪雨の最中、12日18時22分頃には、千葉県南東沖を震源とする推定マグニチュード5.7の地震が発生、千葉県鴨川市で震度4の揺れを観測しました。

※千葉県で震度4の地震発生(ウェザーニュース、2019年10月12日)
https://weathernews.jp/s/topics/201910/121822quake/

 さらに、台風19号の影響で、昨日13日午後の時点で、市原市、南房総市、鴨川市、君津市などで9万100戸が停電しています。

※首都圏など計14万戸余りが停電(午後2時現在)(NHK、2019年10月13日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191012/k10012125411000.html

 微力ながら取材と支援活動の両立をおこなうIWJでは、この度の台風15号で被害に遭われた方々への支援金の募集を行っています。こちらは、通常のIWJの活動費とは別の募金口座になります。集まった支援金はIWJの被災地支援活動の費用に充当する他、責任を持って信頼できる寄付先に全額寄付いたします。IWJの通常の取材活動費には回しません。

◇台風15号被害者支援募金口座◇

楽天銀行 第一営業部
普通 7068848
株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 被災地救済のため、皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

 IWJでは2016年4月14日と16日に熊本・大分で発生した「平成28年(2016年)熊本地震」で被害を受けた九州に、「九州緊急特派チーム」を派遣。岩上安身の方針による、「現地で物資などを支援しながら取材もする」という活動を続けました。

※関テレ撮影クルーが被災地で暴挙!「シャッターを切る前に人命を助ける」岩上イズム!IWJが報道と支援を両立させる「理由」2016.4.19
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/297933

 大災害を取材する時、取材する側も、「報道」とは何か、改めて問い直されます。目の前に「助けてほしい」と訴える被災者が存在するとき、その被災者に対して何も手を差しのべず、カメラを構えてマイクを突きつけ、「客観的」に伝えることが「客観報道」であり、取材対象者に対して直接手を差しのべないのが「取材の鉄則」であるとされてきました。

 被災者も人間であれば、報道する者もまた人間です。助けを求める人間を前にしたとき、人間としてどう行動すべきか。微力ながらも、まず人を助けるためにできることをしよう、と私たちは考えました。被災した「当事者」としての観点で取材と支援・救援を同時に実践するのが、「現地で物資などを支援しながら取材もする」というIWJの緊急支援取材スタイルです。

 熊本・大分大地震の時にもIWJの通常のご寄付・カンパとは別の「緊急募金口座」を開設し、ご寄付を募って支援物資を購入して現地に届けながら取材を行い、残金は現地できめ細かな支援活動を続ける団体に寄付させていただきました。

※【IWJ緊急行動】熊本・大分大地震緊急取材と関連情報
https://iwj.co.jp/wj/open/kumamoto-eathquake

 今回行ったIWJの千葉県の台風災害の取材においても、「現地まで支援物資を運びながら取材もする」というIWJの「被災当事者」報道のスタイルを貫きました。

 IWJが報じた熊本・大分地震については、以下の記事をご覧ください。

※【IWJふり返りレポート・熊本・大分大震災取材&支援1】「今は足元しか見えないです。俯瞰ができない…」~4月17日、IWJ九州緊急特派チームが急遽、被災地入り。避難所となった熊本市立月出小学校で、現場指揮を執っていたPTA会長にインタビュー!2016.10.7
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/336959

※【IWJふり返りレポート・熊本・大分大震災取材&支援2】「本震」直後の出産!強い余震が続くなか、「もう産むしかない」と決意~4月18日、IWJ特派チームは聖粒会慈恵病院へ支援物資を届け、看護部長と「本震」直後に出産された女性にインタビュー!2016.10.10
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/337689

※熊本・大分大地震総集編2016.9.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/329950

■岩上安身よりご支援のお願い~第10期の6分の1に相当する8、9月、2ヶ月分のご寄付・カンパは、目標額に187万円届きませんでした。控訴審の費用も着手段階で弁護士への着手金・経費等で100万円かかります。日本の言論の自由・表現の自由を守る独立メディア・IWJの戦いへのご支援をどうかよろしくお願いいたします!

 9月30日の時点で、第10期の6分の1に相当する8、9月分の合計のご寄付・カンパは、目標額900万円の79%の達成率に相当する、712万8703円。目標額に187万1297円届いていません。橋下徹・元大阪府知事からのスラップ訴訟の控訴審の費用もかかります! 弁護団への着手金と経費だけで100万円になります。

※IWJの岩上安身が橋下徹元大阪府知事から名誉毀損で損害賠償請求されているスラップ訴訟で、大阪地裁(末永雅之裁判長)が橋下氏の訴えを認める不当判決! 弁護団は声明を発表! 2019.9.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/457115

 岩上安身より、ご支援のお願いを掲載させていただきます。

――――――――――

 初期費用(着手金など)だけで100万円、この後に大阪高裁へ行く交通費や宿泊費(東京在住の弁護士の分を含む)、また、控訴審に向けて有識者の意見書などの提出を考えているけれども、その費用など、かなりの負担となります。

 また、裁判にからんで、仕事にしわ寄せが来て、無理を重ねると、必ず、私の体調が悪化する、というのが、この一年半の苦しい裁判経験でした。体調が悪くなれば、当然、仕事の量が減り、会員数やご寄付も伸び悩み、経済的に厳しくなる、という悪循環でした。

 自分を批判する言論を封じ、萎縮を図り、経済的なダメージを与える、というのが、スラップ訴訟の狙いなのですが、その点で、橋下氏の狙いは的中した、と言えるのかもしれません。

 しかし、体調悪化から、私の言論活動が量的に低下を余儀なくされたとしても、私自身が、気概を失う、萎縮をするようになった、ということは全くありません。

 あまりの負荷の重さに、体調こそ、低空飛行が続いていますが、気力も気概も失わず、ますます意気軒昂に、ジャーナリズムの本道を邁進する覚悟を深めています。

 何より、これまでジャーナリストとして、警戒心を持って橋下氏と維新をウォッチし続けてきましたが、その創業者である橋下徹氏が、このような卑劣なスラップ提訴を行う人物であったことについて、認識を新たにしました。

 弁護士という地位を利用し、このようなスラップ訴訟という卑劣な訴権の濫用をして、邪魔者を排除し、政治的野望を遂げて行くという、手段を選ばぬやり方は許されません。

 特に、維新は、一見、野党を装っておりますが、その内実は、偽装野党であり、第2自民であり、なによりも、緊急事態条項の創設を含む改憲勢力です。改憲による緊急事態条項の創設と発動は、ナチスの全権委任法(国防授権法)をしのぐ強力な独裁をもたらします。

 これを阻止するために、言論はもっともっと活発であるべきです。その言論活動を、訴権の濫用によってダメージを与えるスラップ訴訟は、司法の場でも厳しくその目的と手段とが問われるべきであり、同時に立法府でも、反スラップ法の制定が検討されるべきだと考えます。

 もちろん、当の報道・言論界が、真剣にこの問題に取り組み、活発に論じるべきです。報道・言論界の、スラップ訴訟への警戒感は、まったく低調なままで、他人事として漫然と結果だけ報じて終わりにしているとしか思われません。司法の現状への適切な批判や問題意識を欠いていると、残念ながらいわなければなりません。スラップ訴訟の問題を訴える言論は、まだ端緒についたばかりです。

 当事者として法廷で戦いながら、言論弾圧のひとつの手口としてのスラップ訴訟を、今後も徹底的に社会問題として追及し、反スラップ法の制定まで呼びかけていきたいと、思っております。これは、控訴審を戦うに際して、犠牲を払いながらもこの裁判を戦う意味、大義はどこにあるのか、改めて再考して、たどり着いた結論です。

 橋下氏からの、醜悪なスラップ訴訟に対して、私は私憤からのみ、戦っているわけではありません。自分1人のために戦うわけではない。一般市民が、理念としてだけでなく、実際に言論の自由を手にすることができたのは、今更ながらですが、インターネットの拡大発展によるところが大きい。そのネット空間における言論の自由を守るために、やはり、身を呈して戦うべきだと考えるに至りました。

 控訴審だけで、それも弁護士への着手金等という初期費用だけで、100万円という現実を、経済合理性の観点だけから考えるならば、一審の不当判決を受け入れ、約30万円を橋下氏に払う方が安くすむでしょう。しかし、そうしたならば、第一審が示した、今後に大きな影響を与える問題のあまりに大きい規範の提示が、この裁判を通じて正されることがありません。確定判例になれば、将来に著しい禍根を残します。

 もちろん、ネットにおける言論の自由が、私人のプライバシーを侵し、ヘイトスピーチを蔓延させるなど、基本的人権を侵害する言葉の暴力の横行する場になってはならないのはいうまでもないことです。しかし、まごうことなき「公人」の、その行動を監視して、適切な批判をしていくことは、そうした基本的な人権の侵害とは、区別されるべき、言論の重要な使命だと思います。

 橋下氏は、本人は「私人」と主張していますが、そんな主張は通りません。彼は明らかに「公人」です。にもかかわらず、大阪地裁の裁判長は、この「公人」か「私人」かという裁判の争点を、判決ではまったくスルーしてしまいました。ほかにも、重要な争点が、ことごとく抜け落ちています。欠陥のある判決だと批判せざるを得ません。

 私の身に降りかかったリツィートスラップ裁判は、ネットユーザー、SNSユーザー全ての方々の身に降りかかる可能性のある普遍的な問題です。その点を是非ともご理解いただきたいと存じます。どうか、この点も、わが身に惹きつけてお考えいただいて、裁判へのご支援をよろしくお願いしたいと存じます。

岩上安身

――――――――――

 日本の言論の自由・表現の自由を守る独立メディア・IWJへのご支援をどうかよろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします!
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

※会員へのご登録はこちらからお願いいたします。
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php
■事務スタッフを緊急募集! 裁量労働制を撤廃したIWJに「サビ残」「残業代不払い」などは一切ありません! 是非ご応募ください!

 IWJでは事務スタッフを募集しています。

 事務スタッフは、電話やメールでの外部の方との連絡、岩上安身のスケジュールを把握してのインタビューのアポイント調整や、スケジュール管理、イベント開催の準備やその他、諸々発生する、庶務的なことなど、IWJの活動のまさに屋台骨となる重要なお仕事です。事務スタッフの時給は、1100円からのスタートになります。

 残業が発生した場合は法令にのっとり、きちんと残業代をお支払いし、22時以降は深夜割増も加算されます。メディア業界はどこも、裁量労働制をとっているところがほとんどですが、この裁量労働制は過労死に至るほどの長時間労働の根源です。NHKや電通でも長時間労働の果てに過労死・過労自殺などの痛ましい事件が起こっていることは、みなさんご承知の通りです。IWJでは、記者職であっても、裁量労働制はとっていません。長時間残業はさせず、週2回の休みも必ずとらせています。IWJでは「サビ残」や「残業代未払い」などはありません!

※【岩上安身のツイ録】まずは賃金不払い労働や残業代不払いをなくすべき!! ブラック企業撲滅、労基法の再強化、そしてタックスヘイブンを利用する租税回避者に追徴課税を! 2019.7.11
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/452547

 詳しくはぜひ、以下のスタッフ応募フォームよりご応募ください! お待ちしております。

※スタッフ応募フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdbeeE8cGfuFucSge58KaR0vRQF5-uYoc52DeRCENG4u3_1mg/viewform

 それでは、本日も1日よろしくお願いします。

IWJ編集部(岩上安身、城石裕幸)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 https://iwj.co.jp/ 】