日刊IWJガイド「有権者の多数が中身を知らない自民党憲法改正案! このまま改憲発議、国民投票を進めさせて本当にいいのか!? 一人一票裁判で知られる升永英俊弁護士からの岩上さんへの年賀状をご紹介します!」2019.1.4日号~No.2304号~(2019.1.4 8時00分)


┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━
┠■はじめに~本日東京株式市場大発会! 世界経済はこのまま減速するのか!?
┠■【中継番組表】
┠■2019年 お正月休み配信スケジュールはこちらから!
┠■有権者の多数が中身を知らない自民党憲法改正案! このまま改憲発議、国民投票を進めさせて本当にいいのか!? 一人一票裁判で知られる升永英俊弁護士からの岩上さんへの年賀状をご紹介します!
┠■<ニュースフラッシュ>
┠―【1】韓国、徴用工判決を受けて新日鉄住金と韓国の鉄鋼最大手ポスコの合弁会社PNRの株の新日鉄住金保有の一部の株を差し押さえ!/「徴用工」「女子勤労挺身隊」訴訟に対する韓国最高裁判決に寄せて「元徴用工の韓国大法院判決に対する弁護士有志声明」呼びかけ人・弁護士 岩月浩二氏による特別寄稿をぜひご一読ください!
┠―【2】自衛隊は20年続いた韓国海軍との船舶遭難事故捜索・救助共同訓練を無視していた!? 韓国艦船から照射されたレーダーの種類も公表せず、防衛力増強のための世論誘導!?
┠■<お知らせ>
┠―■岩上さんの体調を気遣ってたくさんの励ましのお言葉をいただいています。ありがとうございます! 岩上さんへの負担を減らすため、スタッフも奮闘中です。本年もどうか、IWJへのご支援をよろしくお願いいたします!
┠―■新シリーズ「岩上安身のIWJインタビューDVDシリーズ」関良基氏と前川喜平氏へのインタビューDVDが12月20日より発売中!お年玉プレゼントに、ぜひご購入をご検討ください!
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■はじめに~本日東京株式市場大発会! 世界経済はこのまま減速するのか!?

 おはようございます。IWJ編集部です。

 昨日午後6時10分頃、熊本県を震源とするマグニチュード5.1の地震がありました。熊本県和水町で震度6弱、熊本市で震度5弱を記録しました。熊本は2016年4月14日と16日に発生した最大震度7の地震により、大きな被害を受けた場所です。復興が進められる中での大きな地震ですが、2016年の地震の余震との見方もあるようです。地震のあった地方にお住いの方は、十分にご注意ください。

※熊本地震の余震か 気象庁が午後8時10分から会見(朝日新聞デジタル、2019年1月3日)
https://digital.asahi.com/articles/ASM136DGPM13UTIL01M.html

 お正月3が日も過ぎ、今日から徐々に日常へと戻っていく方も多いのではないでしょうか。

 東京株式市場も本日4日が大発会です。一方、世界では、2日から米国も中国も株式市場が動き出しています。

 米アップルはアイフォーンの売り上げが伸び悩んでいることから、2018年10月から12月の売り上げ予想を引き下げた影響で、3日、部品供給元のアジアの株式市場では株価が急落しました。アップルの売り上げ減は米中貿易摩擦の影響で、主に中国で売り上げが伸びなかったためです。

※米アップル、10─12月期売上高見通し下方修正 中国販売減速で(ロイター、2019年1月3日)

 また、この影響で3日の外国為替市場では円が急騰しました。これは、ハイテク株などに株安が広がり、投資家心理の悪化から、相対的に低リスク通貨とされる円を買う動きが進んだためです。

 世界の金融関係者らは、世界経済の減速が現実味を帯びたととらえているとのことです。

※円急騰、一時104円台-アップル売上高予想引き下げ後、薄商いの中(ブルームバーグ、2019年1月3日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-01-02/-104-87-26?srnd=cojp-v2

 本日の東京株式市場の値動きも注意して見ておく必要がありそうです。

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◆中継番組表◆

**2019.1.4 Fri.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【岩上安身不在の穴を埋めるピンチヒッター企画 第4弾!再配信・IWJ_Youtube Live】15:00~「『明らかにクーデター!』日産自動車のカルロス・ゴーン前会長逮捕の不当性についてIWJの川上正晃記者が郷原信郎弁護士に訊く!」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 2018年12月17日に収録した、IWJ川上正晃記者による郷原信郎弁護士インタビューを再配信します。IWJがこれまで報じてきた郷原信郎弁護士に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/gouharanobuo

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/437841
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【年末年始特別企画!書籍編集者・前高文研代表 梅田正己氏シリーズ特集再配信 7・IWJ_Youtube Live】16:00~「切れ切れの天皇の系譜! 万世一系という虚構! 互いに利用し合う武家と天皇家! 岩上安身による第61回JCJ賞受賞者・梅田正己氏9.20インタビュー第四弾 ~平安時代から室町時代まで(後半)」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2018年9月に収録した、岩上安身による書籍編集者・前高文研代表 梅田正己氏 インタビュー 第四弾を、冒頭のみフルオープン再配信、その後は会員限定で再配信します。IWJがこれまで報じてきた梅田正己氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%A2%85%E7%94%B0%E6%AD%A3%E5%B7%B1

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/431852
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【『岩上安身のIWJ特報!』まぐまぐアワード2018ジャーナリズム部門5位受賞!シリーズ特集再配信 7・IWJ_Youtube Live】19:00~「日本で最初の立憲民主主義思想は現行憲法よりリベラルだった!? 幕末の思想家・赤松小三郎の暗殺に見る『明治礼賛』の虚妄! ~岩上安身による関良基氏インタビュー(中編)」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2017年7月に収録した、岩上安身による関良基教授インタビュー(中編)を冒頭のみフルオープン再配信、その後は会員限定で再配信します。IWJがこれまで報じてきた関良基氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E9%96%A2%E8%89%AF%E5%9F%BA

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/388960

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◆中継番組表◆

**2019.1.5 Sat.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【岩上安身不在の穴を埋めるピンチヒッター企画 第5弾!再配信・IWJ_Youtube Live】15:00~「水道事業の民営化で雫石町のケースが続出!? 水道供給の停止を一方的に通知された岩手県雫石(しずくいし)町にIWJ八重樫拓也記者が直撃取材!」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 2018年12月18日、19日に収録した、IWJ八重樫拓也記者による岩手県雫石(しずくいし)町取材を再配信します。IWJがこれまで報じてきた水道民営化に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%B0%B4%E9%81%93%E6%B0%91%E5%96%B6%E5%8C%96

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/437885
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【年末年始特別企画!書籍編集者・前高文研代表 梅田正己氏シリーズ特集再配信 8・IWJ_Youtube Live】18:00~「逆らう者はなで斬り!戦国時代でも飛び抜けて残酷だった信長と秀吉は自身を神格化していた!! 秀吉が失敗した朝鮮侵略の再現が明治日本の薩長藩閥による韓国併合!? ~11.5岩上安身による書籍編集者・前高文研代表梅田正己氏インタビュー 第5弾(前半)」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2018年11月に収録した、岩上安身による書籍編集者・前高文研代表 梅田正己氏インタビュー 第5弾(前半)を、冒頭のみフルオープン再配信、その後は会員限定で再配信します。IWJがこれまで報じてきた梅田正己氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%A2%85%E7%94%B0%E6%AD%A3%E5%B7%B1

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/435188
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【『岩上安身のIWJ特報!』まぐまぐアワード2018ジャーナリズム部門5位受賞!シリーズ特集再配信 8・IWJ_Youtube Live】20:00~「日本で最初の立憲民主主義思想は現行憲法よりリベラルだった!? 幕末の思想家・赤松小三郎の暗殺に見る『明治礼賛』の虚妄! ~岩上安身による関良基氏インタビュー(後編)」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): https://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2017年7月に収録した、岩上安身による関良基教授インタビュー(後編)を冒頭のみフルオープン再配信、その後は会員限定で再配信します。IWJがこれまで報じてきた関良基氏に関する記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E9%96%A2%E8%89%AF%E5%9F%BA

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/388960

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■2019年 お正月休み配信スケジュールはこちらから!

 IWJでは年末年始特別企画として、【年末年始特別企画!書籍編集者・前高文研代表 梅田正己氏シリーズ特集再配信】、【『岩上安身のIWJ特報!』まぐまぐアワード2018ジャーナリズム部門5位受賞!シリーズ特集再配信】、【岩上安身不在の穴を埋めるピンチヒッター企画 再配信】の3つの配信を予定しています。

 【年末年始特別企画!書籍編集者・前高文研代表 梅田正己氏シリーズ特集再配信】は、岩上さんが2018年中に5回インタビューを行ってきた(そして今後もまだ続きます!)書籍編集者で前高文研代表である梅田正己氏へのインタビューを9回に分けてお送りしています。

 梅田氏は今年7月、ご著書『日本ナショナリズムの歴史』(高文研)全4巻が、毎年すぐれたジャーナリズム活動に対して日本ジャーナリスト会議が選定する「第61回JCJ賞」を受賞しました。『日本ナショナリズムの歴史』は、日本のナショナリズムを創成から形成過程、確立から崩壊、復活まで描き出した、日本で最初の著作です。百田尚樹氏の『日本国紀』を買ったり読んだりしている場合ではありません。

※2018年度JCJ賞(第61回)、決まる!(日本ジャーナリスト会議、2018年7月19日)
http://jcj-daily.seesaa.net/article/460596443.html

 【『岩上安身のIWJ特報!』まぐまぐアワード2018ジャーナリズム部門5位受賞!シリーズ特集再配信】では、「まぐまぐ」のメールマガジン『岩上安身のIWJ特報!』が「まぐまぐアワード2018ジャーナリズム部門5位」を受賞したことを受け、2018年に『岩上安身のIWJ特報!』に取り上げた中から人気の高かった「岩上安身による関良基氏インタビュー」を、1月1日より全5回に分けて配信しています。

 1月6日からは、2019年最も重要な政治日程となる可能性のある改憲について、自民党改憲4項目の「緊急事態条項」の危険性を明らかにした「岩上安身による永井幸寿弁護士インタビュー」を前後編2回に分けて配信いたします。

 また、昨年末第10弾まで行った【岩上安身不在の穴を埋めるピンチヒッター企画】も、順次再配信しています。

 岩上さんは10月30日に冠攣縮(かんれんしゅく)性狭心症の発作に見舞われ、発熱や下痢、のどの痛みといった様々な体調不良に2ヶ月間も見舞われてきました。岩上さんが現場の最前線に復帰するまでの間、IWJのスタッフや中継市民が交代で、識者の方々へのインタビューや地方取材を行っています。

 この「ピンチヒッター企画」は、新年も岩上さんが復帰するまで、続けてまいりますので、ぜひIWJをご支援ください。

 上記の「中継番組表」では、本日と明日の配信の予定のみ、お知らせしています。明後日以降の配信の予定は、以下の「IWJ配信カレンダー」よりご覧いただけますので、ぜひともご利用ください!

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IWJ 配信カレンダー
https://iwj.co.jp/channels/main/calendar.html
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■有権者の大部分が中身を知らない自民党憲法改正案! このまま改憲発議、国民投票を進めさせて本当にいいのか!? 升永英俊弁護士からの岩上さんへの年賀状をご紹介します!

 岩上さんによるインタビューや、「一人一票裁判」でIWJに度々ご登場いただいている、升永英俊弁護士より、岩上さんに年賀状をいただきました。自民党改憲案の危険性について、とてもわかりやすくご説明いただいていますので、ご紹介させていただきます。

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謹賀新年

 一部のメディアの情報によれば、今年は、憲法改正の国会発議と国民投票の年のようです。
 自民党「改憲4項目」素案は、左(下)記の4点です。
(1)憲法9条1項、2項を維持、「9条の2」を新設して自衛隊を明記
(2)緊急事態条項の創設
(3)憲法47条を改正し、衆参両院の選挙区と定数は、人口を基本とし、行政区画、地域的な一体性、地勢等を統合的に勘案して定めることとする
(4)教育の充実。

 現時点では、自民党憲法改正案の内容を知っている人々は、1億人強の有権者のうち100万人にも満たないでしょう。本年中に、有権者の過半数(5000万人)が、憲法改正案の内容を知り、国民投票で投票できるように、賛否の意思を決められるとは考えられません。

 改憲案の情報が与えられていない状態が続いている日本国民に、本年中に、国民投票で改憲案に対して賛成・反対の投票をするよう求めることは、国家がしてはいけないことです。

 日本国民は、民主主義、人権尊重、法の支配、平和主義をルールとする現憲法の下で、1947年以降今日迄の72年間、生活し続けています。他方で、明治憲法は、55年間、続いたにすぎません。
 このように、72年間もの長期間続いている現憲法を変えるためには、少なくとも、有権者の25%(2500万人)が理解して納得できる改憲の理由が必要です。

 保守的立場からみても、有権者の大部分が改憲案についての十分な情報を与えられないまま、本年中に改憲の国会発議、国民投票することになってしまう、自民党執行部の改憲の方針には、違和感が生じます。

 更に言えば、最高裁大法廷は、『2013年の参院選は、違憲状態』と判決しています。この違憲状態の2013年参院選で当選した議員は、国会活動の正当性を欠いています。かかる違憲状態の議員を含む参院の改憲の国会発議は、そもそも憲法96条が予定する国会発議ではないので、違憲無効です。

 よき1年でありますよう祈念いたします。

 2019年 元旦
 弁護士 升永 英俊
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 自民党の改憲案、とりわけ緊急事態条項の危険性については、岩上さんがIWJで何度も訴え続けてきています。昨日、岩上さんは今年夏に予定されている参院選について、以下のようにツイートしました。

「自民党議員を落とすだけでなく、ゆ党議員をいかに落とすかが、もう一つ大事に。彼らは寝返ります。すべての選挙区のすべての有権者の方々は、緊急事態条項に賛成か反対か、地元の候補に聞いてください。この一点で、安倍傀儡による属国独裁に反対か賛成か、わかります。結果をぜひ、お知らせください」
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1080700324854157314

 一部の報道では元大阪府知事の橋下徹氏が新党を立ち上げ、野党を再編して国政に進出するのではないかと噂されています。橋下氏は著書で「本当の強い野党の結集が必要」などと語っていますが、橋下氏が野党再編を仕掛ければ、リベラル保守から共産党までをも含めた真の野党共闘は分断されることになるのは火を見るより明らかです。橋下氏が立ち上げた維新と同様、橋下新党は与党を補完する偽装野党=「ゆ」党となる可能性が極めて高く、小池百合子氏が前原誠司氏らと仕掛けた民進党解体、希望の党による野党再編騒動の焼き直しに終わると思われます。

 岩上さんによる升永弁護士インタビューは、以下よりご覧ください。

※岩上安身による升永英俊・弁護士インタビュー ~緊急事態条項について 2016.1.11
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/281877

※自民党改憲草案は 中華人民共和国憲法とうり二つ! 岩上安身による 升永英俊弁護士 インタビュー 2016.5.30
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/304950

 緊急事態条項の危険性については、岩上さんが梓澤和幸弁護士、澤藤統一郎弁護士とともに、2012年の自民党改憲草案を読み解いた【増補改訂版】『前夜』をぜひお読みください。

※【増補改訂版】前夜 日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/304950

■<ニュースフラッシュ>
【1】韓国、徴用工判決を受けて新日鉄住金と韓国の鉄鋼最大手ポスコの合弁会社PNRの株の新日鉄住金保有の一部の株を差し押さえ!/「徴用工」「女子勤労挺身隊」訴訟に対する韓国最高裁判決に寄せて「元徴用工の韓国大法院判決に対する弁護士有志声明」呼びかけ人・弁護士 岩月浩二氏による特別寄稿をぜひご一読ください!

 韓国の最高裁判所に当たる韓国大法院が昨年10月、日本による植民地時代に強制徴用された韓国人被害者への賠償を新日鉄住金に命じた判決を受けて、被害者側の弁護団が新日鉄と韓国鉄鋼最大手・ポスコとの合弁会社PNRの株式を差し押さえる手続きに入ったことが、年が明けた1月2日に判明しました。

 確定判決を受けたにもかかわらず、新日鉄が判決を履行しないため、資産差し押さえというカードを切ったということです。

 ポスコは1965年に、日韓両政府が結んだ「韓日請求権協定」にもとづいて日本から支払われた資金のうち、1億2000万ドルが投じられて設立された企業です。当時は1ドル360円でしたから、当時の金額で432億円に当たります。

 2006年には韓国で強制徴用被害者から、「自分たちに支払われるべき資金で成長した」として訴えられました。裁判では請求を退けたものの、ポスコの社会的責任を認めたため、ポスコは被害者の支援財団に100億ウォン(約10億円)の拠出を約束し、現在までに70億ウォンを支払っています。

 新日鉄住金とポスコの合弁会社PNRは、ポスコが70%、新日鉄住金が30%の株を保有しています。今回、差し押さえを申請したのは、新日鉄住金が持つPNRの株式です。新日鉄住金が持つPNR株は約110億ウォンと推測されていますが、大法院が命じた賠償額は4人の被害者に対し、1人あたり1億ウォン、利子を含めても2億ウォンということですから、多く見積もっても8億ウォンです。

※徴用被害者とポスコの関係に注目 新日鉄資産の差し押さえ申請で=韓国(聯合ニュース、2019年1月2日)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20190102002400882?section=japan-relationship/index

 この差し押さえ申請に先立つ、昨年12月26日には、韓国の市民団体が、釜山の日本総領事館付近で集会を開き、旧日本軍の慰安婦問題を巡る2015年の韓日合意の無効や日本による植民地時代に朝鮮半島から強制徴用された労働者を象徴する像の総領事館前への設置を求めていました。市民団体は「強制徴用労働者が法的な賠償を受ける日まで行動を止めない」として抗議行動に臨んでいました。

※釜山の日本総領事館前に「労働者像」設置を 市民団体が再度要求(聯合ニュース、2018年12月26日)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20181226002300882?section=japan-relationship/index

 この韓国側の差し押さえ手続きについて、日本政府は昨年11月すでに、元徴用工らへの賠償命令を受けた日本企業の資産が韓国で差し押さえられた場合、日本国内の韓国側の資産を差し押さえる対抗措置の検討に入るとしていました。

※徴用工判決 韓国資産差し押さえも 日本が対抗措置検討(毎日新聞、2018年11月30日)
https://mainichi.jp/articles/20181130/k00/00m/010/155000c?pid=14517

 後述の韓国艦船と自衛隊とのレーダートラブルの報道も同じですが、日本のメディアは、事実の詳細を省略しすぎ、あえて日本人の嫌韓感情を煽っているようにさえ見えます。

 2018年11月2日に行われた岩月浩二弁護士インタビューの中で、岩上さんは直近のニュースとして、韓国の徴用工判決を取り上げました。 岩月弁護士は、徴用工判決に対する日本人の感情的な反応について、「日韓請求権協定を結んで、被害者個人の請求権はなくなったと思われているが、実は違う。日本の裁判所は『訴える権利(訴権)はない。しかし、請求権は存在する』と判断している」とし、日韓請求権協定によって日本が韓国に支払った5億ドルの行方なども含めて、詳細を説明しています。

 岩月弁護士に「徴用工」「女子勤労挺身隊」訴訟に対する韓国最高裁判決についてご寄稿いただきました。名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟での経験をも踏まえ、日韓請求権協定について論じる上で踏まえておかねばならない、条文の意味や、いくつかの重要な判例について、貴重な記事をお寄せ下さったので、ぜひ、以下のURLよりご覧ください。

※「徴用工」「女子勤労挺身隊」訴訟に対する韓国最高裁判決に寄せて「元徴用工の韓国大法院判決に対する弁護士有志声明」呼びかけ人・弁護士 岩月浩二氏による特別寄稿! 2018.12.29
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/438559

 また、11月2日の岩上さんによるインタビューと徴用工判決を取り上げた部分の抜き出し記事も、あわせてご覧ください。

※韓国大法院判決に対する安倍総理・河野太郎外相の反論は外交史に残る大失敗である!2007年、日本の最高裁は徴用工個人の請求権を認めている!! 徴用工を酷使した暗い歴史に目を背け、現代において奴隷的外国人労働力として再現しようとする安倍政権~岩上安身による岩月浩二弁護士インタビュー 2018.11.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/435874

※日米二国間交渉に「毒薬条項」米国が迫る究極の二者択一「俺(米国)を取るか、中国を取るか今すぐ決めろ」by Donald John Trump~岩上安身による岩月浩二弁護士インタビュー 2018.11.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/435002

【2】自衛隊は20年続いた韓国海軍との船舶遭難事故捜索・救助共同訓練を無視していた!? 韓国艦船から照射されたレーダーの種類も公表せず、防衛力増強のための世論誘導!?

 韓国海軍の駆逐艦が日本海上で、海上自衛隊哨戒機に数分間にわたり複数回、火器管制レーダーを照射していた問題は、年をまたいで、日韓間での主張の隔たりが続いています。

※韓国海軍艦船が日本海で自衛隊機に火器管制レーダー照射!? 過剰反応・外交問題化しようとする日本政府に元自衛隊航空幕僚長の田母神俊雄氏が意外や冷静なツイート! でも最後は「今以上に詳しく話すと自衛隊や日本政府に迷惑をかけることになるかもしれない」!?(日刊IWJガイド、2018年12月25日)
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/38185

 防衛省は昨年12月28日に、「レーダー照射を受けた証拠」として、当時自衛隊が撮影した映像を公開しました。

 韓国国防部は当初から、遭難した北朝鮮船舶の救助活動が目的であり、「自衛隊機を追跡する目的でレーダーを運用した事実はない」とする声明を発表しています。

※韓国軍のレーダー照射 当時の映像公開 防衛省(時事通信映像センター、2018年12月28日)
https://www.youtube.com/watch?v=KDironKkBFU

 上記の12月25日付の日刊ガイドでもお伝えしましたが、韓国国防部は「当時漂流中だった北朝鮮漁船の探索のためにMW-08レーダーを稼動したが、射撃統制用のSTIR-180レーダーは点けてもいなかった」と発表しています。

 防衛省の公開した映像を見た人が、この点を知らない場合、「韓国艦船は自衛隊機にレーダーを照射しているじゃないか。韓国は嘘を言っているじゃないか」という印象を受けるであろうと思われます。しかし、この映像だけでは、照射されたレーダーが「MW-08探索レーダー」なのか、対空ミサイル誘導のために照射する「STIR-180追撃レーダー」なのかは、わかりません。自衛隊が、韓国艦船から受けた電磁波のデータを公開することを拒否しているからです。

※[コラム]韓日間レーダー照射論争の自画像(ハンギョレ、2019年1月1日)
http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/32448.html

 映像公開については、公開を渋る防衛省を安倍総理が押し切ったという点でも、世論を誘導することが目的の、「政治案件」であることが明らかです。

※渋る防衛省、安倍首相が押し切る=日韓対立泥沼化も-映像公開(時事ドットコム、2018年12月28日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018122800890&g=pol

 この問題では1月2日、韓国国防部が「動画で見られたように、韓国軍が当時、公海上で遭難漁船を救助している人道主義的な状況で、日本の哨戒機が低空威嚇飛行をした行為自体が非常に危険な行為だ」と謝罪を求める声明を発表しました。

※韓国国防省「低空飛行」で日本に謝罪要求=哨戒機レーダー照射問題(時事ドットコム、2019年1月2日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019010200308&g=int

 さらに韓国国防部の報道官は3日、近く韓国側も動画を公開すると表明しました。この報道官は「当初は実務者で協議すれば解決できると考えていたが、日本側が事実をごまかした内容の公開を続けるため対応する」と語っています。

※レーダー照射、韓国も動画公開へ 国防省が対抗措置(東京新聞、2019年1月3日)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019010301000707.html

 ここで、日本において政府もマスメディアも全く触れようとしない点を指摘しておかなければなりません。

 今回の件は、難破した北朝鮮の漁船の救助が発端でした。韓国側は救助にあたり、その現場に日本の自衛隊機が接近したことから問題が生じています。不思議なのは、日本側が救助に協力しようとしていないこと、その点に疑問を呈するメディアがほとんどないことです。

 実は、日本の海上自衛隊と韓国海軍は、1999年以来、2年ごとに船舶遭難事故が発生した際の捜索と救助の共同訓練を行ってきました。昨年12月にも横須賀沖で、海上自衛隊の5050トン級駆逐艦、韓国海軍の4400トン級駆逐艦と4200トン級軍需支援艦が参加する訓練を行ったばかりで、大規模な訓練の場合は、機雷敷設艦と上陸艦、海上哨戒機なども動員されています。

 これほどの訓練を重ねておきながら、今回の北朝鮮漁船の救助活動に、その成果が全く生かされていないのは不可解であり、海上自衛隊と韓国海軍との連携は一体どうなっているのかと疑問を持たざるをえません。韓国海軍側は「この訓練の趣旨と経験を無視したのは日本」だと指摘しているということです。

※韓日レーダー葛藤…20年続いた“捜索救助連合訓練”も無用の長物?(ハンギョレ、2018年12月31日)
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/32445.html

 難破し、救助された北朝鮮漁船の乗員の中には、死者も出ています。海難事故をここぞとばかりに政治利用する日本政府にも、その尻馬に乗る日本のメディアにも、人道主義の片鱗すら見られないのは、日本人として残念としか言いようがありません。

■<お知らせ>
■岩上さんの体調を気遣ってたくさんの励ましのお言葉をいただいています。ありがとうございます! 岩上さんへの負担を減らすため、スタッフも奮闘中です。本年もどうか、IWJへのご支援をよろしくお願いいたします!

 年末から年明けにかけて、仕事をすると夜には発熱してしまう、ということを繰り返してしまった岩上さんは、一昨日は1日自宅で安静にしていました。安静にしていれば熱も上がらなかったため、昨日は事務所に来て、出勤していた4人のスタッフとともに、スタッフの用意したおせちやお雑煮を楽しみました。

 この日刊IWJガイドの赤入れの他にも、スタッフの提出する書類への承認や、仕事の進め方への指示など、出社すれば少なからぬ仕事に追われてしまいます。この後は、橋下徹氏からのスラップ訴訟の裁判への準備もしなければなりません。

 ツイッターには連日、岩上さんを気遣ってくださる方々から、励ましのツイートをいただいています。ありがとうございます。

 スタッフも、岩上さんが安心して休養し、早く現場復帰できるようになんとか支えようと、昨年12月より「岩上安身の穴を埋めるピンチヒッター企画」を開始しました。

 日本の大手メディアは横一列で安倍政権の顔色をうかがい、ますますまともな報道がされなくなってきています。本年もどうか、IWJへのご支援をよろしくお願いいたします!

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします。
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 ここで、今までIWJのコンテンツを無料でご利用なさっていた方へのお願いがあります。

 どうか、岩上さんとIWJが苦しい状況にある今こそ、有料会員になってIWJを支えてくださるよう、この機会にご検討いただけないでしょうか!

 一般会員にご登録していただくと、中継で見逃してしまったIWJの動画コンテンツを一ヶ月間、アーカイブでご都合のよい時にご覧いただけます! 入会金は無料。会費は月々1,000円ですが、1年分まとめてお支払いいただければ1万円と、年額にすると2ヶ月分お得になっています!

※会員へのご登録はこちらからお願いいたします。
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 また、一度会員に登録されて以降現在お休みになっている方は、ぜひもう一度会員登録の再開をご検討いただきたいと存じます! 会費の支払いをつい忘れがちという方は、クレジットカードでのお支払いが大変便利ですので、ぜひご検討ください。クレジットカードをお持ちでない方は、自動引き落としサービスもご用意していますので、こちらのページをご覧ください!

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※よくある質問と回答 年会費をクレジットで支払いたい
https://iwj.co.jp/info/faq.html#idx-18

 そして、現在一般会員でいらっしゃる方はぜひサポート会員へのお切り替えをご検討ください! サポート会員の方は、過去のインタビューも含めすべてのIWJのコンテンツをいつでもご覧いただけます。

 さらに、サポート会員にご登録いただくと、メルマガ「岩上安身のIWJ特報!」をすべて無料で閲覧することができます。「IWJ特報!」は、岩上さんによるインタビューを文字起こしし、詳細な注釈をつけたメルマガで、すでにお伝えしたように「まぐまぐ大賞2018」におけるジャーナリズム部門で、5位に入賞しています! インタビュー動画を見る時間をなかなか取れない、インタビュー動画の内容をもっと詳しく知りたいという方には特におすすめです。

 サポート会員へ移行してくださる方が増えれば、IWJの活動は今よりもずっと安定したものになります。サポート会員の人数が4,000名に達すれば、それだけでご寄付やカンパをいただかなくても、活動資金をまかなえることになります。

 どうか、ぜひサポート会員になってIWJの活動をお支えいただけますよう、ご検討ください。

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(会員登録いただいたメールアドレスとパスワードでログインの上、MYページの「会員登録内容変更」をクリックし「会員登録内容変更(入力ページ)」へ移動してください。そこに「会員種別の変更はこちら」とございまして、青字になっている「こちら」をクリックすると「会員種別変更申請」のページが表示されます。その画面で「サポート会員への変更を申請します」の前にあるチェック欄をクリックし、申請ボタンを押してください。)

 またIWJの記事は、単品で購入していただき、ご都合のよい時にゆっくり購読していただくことも可能です!

 岩上さんのインタビューは会員以外の方は1本500円、一般会員の方は1本50円でご購入いただけます。また、一般の記事は会員以外の方は1本300円でご購入いただけます。こちらも、ぜひご利用ください。

■新シリーズ「岩上安身のIWJインタビューDVDシリーズ」関良基氏と前川喜平氏へのインタビューDVDが12月20日より発売中!お年玉プレゼントに、ぜひご購入をご検討ください!

 昨年12月20日より、新シリーズ「岩上安身のIWJインタビューDVDシリーズ」の発売を開始しております! 今回、発売しているのは、『赤松小三郎ともう一つの明治維新――テロに葬られた立憲主義の夢』(作品社、https://amzn.to/2NwCHL8)の著者・関良基氏へのインタビューDVD全3巻と、元文部科学省事務次官・前川喜平氏へのインタビューDVD全3巻です!

 DVDは1巻につき、販売価格(税込み)5184円で、数量限定販売です。DVDのパッケージは以下のURLからご確認いただけます。現在もご注文を承っておりますので、ご購入のご検討、どうぞよろしくお願いいたします!

※IWJグッズ DVD
https://iwj.co.jp/ec/products/list.php?category_id=5

 なお、関氏のインタビューDVDは大人気につき、残りわずかとなっております。購入ご希望の方は、どうかご検討をお急ぎください!

 それでは本日も1日、よろしくお願いいたします!

IWJ編集部(岩上安身、吉田恒道、城石裕幸)
IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 https://iwj.co.jp/