「新国立競技場計画はIOCアジェンダ21にまったく合っていない。日本がやっていることは恥ずかしい」――新国立競技場建設問題で浮かび上がる、ずさんな日本の公共事業の実態 2015.7.30

記事公開日:2015.8.7取材地: テキスト動画

特集 新国立競技場問題
※8月7日テキストを追加しました!

 「IOCが採択したオリンピックムーブメンツ アジェンダ21には、『持続可能な開発、環境保全を図ること、スポーツ施設は既存のものを使うこと』と明記してある。新国立競技場の建設計画は、アジェンダ21にまったく合っていなかった。とても、恥ずかしいことである」──。こう語った東京工業大学名誉教授の原科幸彦氏は、今後は情報を公開し、それをベースに議論するための検討委員会の設置が急務だと訴えた。

 神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会の主催による、「国会内集会『みんなに開かれた真国立競技場に!!』」が2015年7月30日、東京都千代田区の参議院議員会館で開催された。新国立競技場建設のために立ち退きを迫られていた周辺住民や、この問題に関わってきた有識者、国会議員らが、それぞれの立場から意見を表明した。


「新国立競技場の建設は、誰も幸福にならない公共事業の見本」 ~森まゆみ氏ら有識者が現行案に対して緊急提言「第三者機関による検討を」 2015.6.16

記事公開日:2015.6.23取材地: テキスト動画

特集 新国立競技場問題
※6月23日テキストを追加しました!

 「今、騒がれている問題は、1年前から指摘されていたこと。1年放置した挙げ句、『屋根が間に合わない』『予算が足りない』となるのは、第三者が公共事業を検証する仕組みがないからではないか」──。

 作家の森まゆみ氏らが共同代表を務める、神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会は、2013年の発足以来、国立競技場の新築ではなく、改修する方向での計画見直しを訴えてきた。旧競技場は2015年初めに解体されたが、同会は2015年6月16日、東京都渋谷区の建築家会館で、「新国立競技場現行案に対する緊急市民提言・記者会見」を行った。