【特別寄稿】アルシャバーブとアルカイダによるケニアの襲撃事件 ―難民とNGOがテロ行為に関与・利用―(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2015.5.5

記事公開日:2015.5.5 テキスト

 2015年4月2日にケニア北東部のソマリア国境地のガリッサ郡で起きた、アルシャバーブによる大学の襲撃は大変痛ましい事件で、キリスト教徒の学生ら148人が殺害されました。

 アルシャバーブとは、アルカイダと連結しながらソマリアに拠点を置き、アメリカからテロ組織と指名されている集団です。アフリカ連合(AU)の平和維持活動でソマリアに展開するケニア軍が撤退するまでテロ攻撃を継続し、「ケニアの都市は血で赤く染まる。長く凄惨な戦いになるだろう。一般市民が最初に犠牲になる」と、新たなテロ攻撃を予告する声明を出しました。


【特別寄稿】安倍首相の「人道支援」発言とNGOの軍事利用 ―救援者、それともCIAスパイか―(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2015.3.25

記事公開日:2015.3.25 テキスト

邦人人質事件を受けて安倍首相が何度も「人道支援(の拡充)」発言を繰り返しましたが(編※a)、人道支援団体がCIAに情報収集のソースとして利用されていることは、前回の寄稿に触れました。

CIAは、情報収集だけでなく、一部のNGOを武器輸送の手段として利用していることはあまり知られていませんが(編※b)、実はあるハリウッド映画はCIAスパイと紛争(周辺)地域で働く人道援助団体の関係性について描き、論争を引き起こしたことがあります。


【特別寄稿】邦人人質事件と安倍首相の「人道支援」発言の裏にひそむもの ~情報・諜報収集が目的か?(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2015.2.18

記事公開日:2015.2.18 テキスト

★本寄稿は2月15日時点での情勢を反映しています。

ダーイッシュ(ISIS)による邦人人質事件以降、安倍首相が何度も「人道支援(の拡充)」発言を繰り返していることに気付いた人も多くいることでしょう。

1月20日に人質の動画がインターネットで公開されたきっかけは、エジプトにおける安倍首相の演説だったと言われます。その演説には、「難民・避難民支援…地道な人材開発、インフラ整備を含め、ISILと闘う周辺各国に、総額で2億ドル程度の支援」という文言が含まれ、「人道支援」は、実は明言されていませんでした。


【特別寄稿】イスラム国による日本人の人質・殺害事件と2億ドルの支援 ―人道支援と難民の本質とは? 政治的活動と軍事化の可能性―(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2015.2.2

記事公開日:2015.2.2 テキスト

★本寄稿は2月1日時点での情勢を反映しています。

 「イスラム国」が1月20日、日本人2人を人質に取り身代金の支払いを要求する動画を公開し、その後24日に湯川遥菜さんを殺害したとする画像を、それに続いて2月1日には後藤健二さんを殺害したとされる映像をインターネット上に公開しました。

 そのきっかけは、安倍首相が1月17日、訪問先のエジプトでイスラム国対策として2億ドル(約240億円)を拠出すると発表したことです(※)。動画では、イスラム国の覆面の男が、2億ドルについて「われわれの女性や子供を殺し、イスラム教徒の家を破壊するため、またイスラム国の拡大を防ぐためのもの」と述べ、2人の解放のために同額を要求しました。


【IWJブログ・特別寄稿】集団的自衛権と自衛隊のPKO参加に踏み出す前に ~PKOは本当に国際平和に貢献しているのか?(米川正子元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2014.7.21

記事公開日:2014.7.21 テキスト

 集団的自衛権行使の容認が閣議決定されてしまいました。このあと国会で法改正が進めば、自衛隊がPKO(国連平和維持活動)に参加する際に、任務遂行のための武器使用や他国のPKO要員らが武装勢力に襲われた時でも、駆けつけて武器を使い反撃できるようになってしまうおそれがあります。

 筆者は、自衛隊が1992-3年に初めてPKO(国連カンボジア暫定機構;UNTAC)に参加したカンボジアで、国連ボランティアとして同PKOの選挙監視活動に関わった経験があります。その後、1994年にソマリアのPKOに参加し、そして2007-8年にコンゴ民主共和国(以下、コンゴ)東部にUNHCR職員として派遣された際に、世界最大級のPKOと共に一緒に活動しました。現在もPKOの研究も少々行っています。

 筆者が関わった現場でのPKOの経験は限定されているものの、PKOに関する国会での議論に大変違和感を覚えました。それには理由が2つあります。


【特別寄稿】ルワンダ虐殺から20年:なぜルワンダ亡命者の暗殺(未遂)が相次ぐのか(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2014.4.8

記事公開日:2014.4.8 テキスト

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 読者の中に、ルワンダ虐殺を描いた映画「ホテル・ルワンダ」を鑑賞したり、虐殺後にザイール(現在のコンゴ民主共和国)に逃亡したルワンダ難民の救援のために自衛隊が派遣されたことを記憶している方も多いことでしょう。


【特別寄稿】安倍総理のアフリカ訪問の動機とは? ~中国、資源、そして米軍との軍事協力(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2014.1.9

記事公開日:2014.1.9 テキスト

 安倍総理は、1月9日から15日まで、コートジボワール、モザンビークとエチオピアのアフリカ3か国を外遊され、日本の財界人たちも同行しています。政府の発表によると、今回の訪問の目的は、資源エネルギーの確保とインフラ輸出を通してアフリカへの日本企業参入を促し、またスポーツで友好関係を強化することです。その他に、日本が国連安全保障理事会への復帰を目指す2015年の非常任理事国選挙へ向けた票固めを行うことや、地デジの普及も訪問の目的の一つとされています。

 しかし、それ以外に2013年の師走に連日起きた出来事-2.8%増の防衛関係費の発表、靖国神社参拝による中国等との関係の悪化、辺野古埋め立て承認-、そして集団的自衛権や積極的平和主義と無関係ではないと筆者は考えています。


【特別寄稿】ルワンダの「ジェノサイド・イデオロギー」法と日本の秘密保護法 ~共通する隠れた動機とは?(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2013.12.20

記事公開日:2013.12.20 テキスト

※本寄稿はIWJ会員無料メルマガ「IWJウィークリー31号」からの転載です。

 12月6日に、とうとう秘密保護法が成立されてしまいました。

 国会での審議を聞きながら、ルワンダの「ジェノサイド・イデオロギー」法(以下、イデオロギー法)を思い出し、両法の間に3点の共通点があることに気づきました。


【特別寄稿】性的暴力ならぬ「性的テロリズム」~レイプ・サバイバーの治療専門家の闘い~① 米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授(2013年10月末日) 2013.11.13

記事公開日:2013.11.13 テキスト

※本寄稿はIWJ会員無料メルマガ「IWJウィークリー23号」からの転載です。

 先日発表されたノーベル平和賞受賞者の有力候補者の中に、デ二・ムクウェゲ氏(Denis Mukwege、58歳)が挙げられたことは、日本ではほとんど知られていません。コンゴ民主共和国出身の産婦人科医で、かつレイプ被害者(あるいはサバイバー)の治療に関して、世界一流の専門家です。


【特別寄稿】アメリカの「パワー・アフリカ」事業(No.2) ~電力増大より「死んだ国家」への対処を(米川正子元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2013.10.14

記事公開日:2013.10.14 テキスト

※会員無料メルマガ「IWJウィークリー第19号」より転載

【前回の寄稿】
電力普及で得するのは誰なのか?~(No.1)

 多くのアフリカ諸国、特に地方に住む国民には電力が配給されていませんが、電力の増大によって果たして電力不足の問題は解決するのでしょうか。

 前回コンゴ民主共和国(以下コンゴ)のインガダムの事例について触れました。1960年代に開発されたインガダムIとIIに続いて、コンゴ政府、国際機関と多国籍企業は、近い将来計画しているインガダムIIIの開発で、アフリカ大陸への電力普及率の増加を期待していますが、それに関連して慎重に考慮すべきことが少なくとも3点あります。


【特別寄稿】山本太郎氏の「市民に寄り添う政治家」とは? ~ブルキナファソ・故サンカラ大統領の思想と改革から学ぶ~(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授) 2013.8.21

記事公開日:2013.8.26 テキスト

 1週間に起こった出来事の中から、IWJが取材したニュースをまとめて紹介する「IWJウィークリー」。ここでは、【IWJウィークリー第14号】に掲載させていただいた、元UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)職員の米川正子氏(立教大学特任准教授)の特別寄稿を掲載します。


【特別寄稿】アメリカの「パワー・アフリカ」事業(No.1)~電力普及で得するのは誰なのか?~米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授【IWJウィークリー第11号より】 2013.7.23

記事公開日:2013.7.25 テキスト

 1週間に起こった出来事の中から、IWJが取材したニュースをまとめて紹介する「IWJウィークリー」。ここでは、【IWJウィークリー第11号】に掲載させていただいた、元UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)職員の米川正子氏(立教大学特任准教授)の特別寄稿を掲載します。


【特別寄稿】アフリカは本当に「希望の大陸」なのか? ―「資源の呪い」に振り回される現地の市民 ~米川正子 立教大学特任准教授・元UNHCR職員【IWJウィークリー第8号より】 2013.6.26

記事公開日:2013.6.26 テキスト

 1週間に起こった出来事の中から、IWJが取材したニュースをまとめて紹介する「IWJウィークリー」。ここでは、6月26日に発行した【IWJウィークリー第8号】に掲載させていただいた、元UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)職員の米川正子氏(立教大学特任准教授)の特別寄稿を掲載します。