前原外相会見 2011.1.4

記事公開日:2011.1.4取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・久保元)

2011年1月4日(火)14時半、東京都千代田区の外務省会見室において、前原外相の年頭記者会見が開かれた。会見で、前原外相は、今年の外交にかける考え方として、「経済外交の推進」と「日米同盟の深化」を軸とし、「外交課題へのチャレンジをこの1年、しっかり行って参りたい」と抱負を述べた。

■全編動画
(最初の2分30秒ほど、静止画像になっております。)

会見の冒頭、前原外相は、ダーウィンの「種の起源」から、「強い種が生き残るのではない。賢い種が生き残るのでもない。生き残れるのは、変化に対応する種である」というくだりを引用し、「我々日本は、変化に対応できる種でなければならない。変化に対応しうる主体的な外交を今年は行っていく」との概念を述べた。その上で、人口減や少子高齢社会が急速に進み、莫大な財政赤字がある日本に対し、世界は人口が増え、特にアジアの成長が著しいことを鑑み、「日本が取るべき外交の大きな柱は、経済外交だ」と述べた。具体的には、「日本の得意分野である『ものづくり』や『サービス』が、どんどん海外に自由に出て行けるような、自由貿易の環境をより作っていくことが大事である」と述べた。また、「菅総理が語った『平成の開国元年』にふさわしい、FTAやEPAなど多国間の自由貿易の取り組みについて、議論するだけではなくて、結論を出していくという年にしていきたい」と語った。

続いて、日米関係についても言及した。「国の安定、安全保障は経済活動を行う上でも極めて重要である」とし、「日米の同盟関係の強化は、日本の安定のみならず、地域の安定のための公共財であるという観点から、米国との同盟の深化をしっかりやっていかなくてはならない」と述べた。また、「近隣諸国で成長が著しい中国、ロシア、インド、インドネシア、ベトナム、韓国、オーストラリアなどとの関係強化をしっかりと図っていきたい」と述べた。

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