もう原発は動かさない!女たちの力でネットワーク 4.7集会 2012.4.7

記事公開日:2012.4.7取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・久保元)

 2012年4月7日(土)13時半、東京都千代田区の日本教育会館において、「もう原発は動かさない!女たちの力でネットワーク4.7集会」が開催された。市民団体「脱原発をめざす女たちの会」が主催した。政府や電力業界が「電力が足りなくなる」として原発の再稼動をもくろむ中で、夏・冬とも電力不足は起きず、国内で稼動中の原発はわずか2基となっている現状を「脱原発の好機」と位置づけ、「脱原発に取り組む原発立地地域の女性たちとのネットワークで再稼働を止め、原発へのうねりを作っていく」という目的で開催した。

■ハイライト

■全編動画 ※動画データ変換時のトラブルにより、映像が正しく表示されていません。音声のみご視聴いただけます。

  • 日時 2012年4月7日(土) 13:30〜
  • 場所 日本教育会館(東京都千代田区)

 集会では、まず、作家の落合恵子氏が「いのちの感受性&論理性」と題し、講話を行った。落合氏は、「原爆の核だけではなく、原発の核についても、私たちは話し合うべき時期に来ている」と述べた。また、「これほどの事態に至っても、新たなる安全神話を垂れ流して原発を維持しようとすること自体、私たちの命へのテロリズムである」と断じた。

 落合氏は、政府や関西電力が大飯原発3・4号機を再稼働しようとしていることについても言及し、「5月5日に北海道電力の泊原発3号機が運転を停止し、日本にある原発54基すべてが停止している状態を続けたくないという思惑が、安全性を置き去りした再稼働につながっている」と語った。また、「自分自身を阻むものが前に現れた時、やむを得ず、もしくは積極的に、自分の命のため、次の世代のために闘わなければならない」と語った。そして、「おかしいものには、おかしいと言うのは当たり前のこと。これからも長い闘いが続く。皆で、健康に留意して長生きする『山姥』(やまんば)人生を送り、いつの日か必ず脱原発を実現しよう」と述べた。

 続いて、「女たちの力でネットワーク」と題したパネルディスカッションが開かれた。映画監督の鎌仲ひとみ氏がコーディネーターを務め、小笠原厚子氏、菊川慶子氏、武藤類子氏がパネラーとして、また、会場に詰め掛けた500名を超す参加者も討議に加わった。小笠原氏は、大間原発建設中止のための「あさこはうす郵便」の取り組みを涙ながらに紹介した。菊川氏は、六ヶ所村など原発立地地域の人々に原子力の危険性を理解してもらうことの難しさを吐露した。武藤氏は、福島の子供たちの保養や被曝者を援護する法整備の必要性を訴えた。鎌仲氏は、「私たちは、家事の負担を軽減する電化製品の魅力に絡め取られ、原発の電気を容認してきたとはいえないか。これからは、原発の電気を使い続ける『加害者』としての立場から、女たちが率先して脱していくべきだ」と述べた。

 オーストラリアから参加した日本人女性は、「海外に行っている日本人女性は、原発問題を大変心配している。我々には何ができるだろうか」と疑問を投げかけた。鎌仲氏は、「オーストラリアは世界最大のウラン鉱山がある国。ウランを輸出しないようにアクションを起こしてほしい。また、福島の子供たちの保養を受け入れてほしい」と述べたのに対し、この女性は、「私たちは保養を企画したが、日本人学校から『子供たちが福島第一原発から50km離れたところに住んでいるのであれば何の問題もない』との理由で受け入れを拒否された」と答えると、会場から大きなどよめきが起こった。

 その後、社民党の福島瑞穂党首ら、脱原発を目指す国会議員が登壇し、脱原発への思いを訴えた。

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