「橋下発言の背景には安倍首相」 ~女性の人権を尊重する政治を!橋下発言に抗議する緊急院内集会 2013.5.22

記事公開日:2013.5.22取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・佐々/澤邉)

 2013年5月22日(水)15時から、東京都千代田区の参議院議員会館講堂で、橋下徹氏(大阪市長・日本維新の会共同代表)の「慰安婦制度が必要なのは誰だってわかる」「米兵にはもっと風俗業を活用してほしい」などの発言に対する「女性の人権を尊重する政治を! 橋下発言に抗議する緊急院内集会」が行われ、約400人の参加者が抗議の声を上げた。集会の最後に、参加者によるアピール文が採択された。

■ハイライト

  • 参加者 池田恵理子氏(アクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館)、梁澄子氏(日本軍「慰安婦」問題解決全国行動共同代表)、永井よし子氏(公人による性差別をなくす会)、上野千鶴子氏(社会学者)、北原みのり氏(ラブピースクラブ)、加藤治子氏(SACHICO性暴力救援センター大阪)、天羽道子氏(かにた婦人の村村長)、周藤由美子氏(性暴力禁止法を作ろうネットワーク共同代表)

 5月13日、橋下徹氏は「戦時中に慰安婦制度が必要なのは誰だってわかる」「沖縄の海兵隊の性的なエネルギーを解消するために、もっと風俗業を活用してほしい」などと発言し、批判を受けても、さらに同様の発言を重ねている。これを問題視して開催されたこの日の集会は、235団体が共催し、約400人の参加者と共産・民主・社民各党の国会議員らが詰めかけた。

 池田恵理子氏は「女たちの戦争と平和資料館で、2005年から慰安婦資料を公開している立場から、今回の一連の発言は容認できない」と述べて、同時期に進行中の、元従軍慰安婦の吉元玉さんと金福童さんの来日講演と交流会での証言などを紹介した。

 梁澄子氏は「慰安婦の強制・拉致・強姦があった事実は、高等裁判所ですでに10件も認められている」と指摘し、橋下氏が「他国の軍もやっていたことだから、日本に特殊性はない」と弁解した言葉を引き、「日本の特殊性を言うなら、それは多くの被害者が名乗り出て事実が明るみに出ているにもかかわらず、政府が慰安婦の強制を否定していることだ」と語った。

 永井よし子氏は「今回の橋下発言は、西村眞悟議員(日本維新の会)の『慰安婦はセックススレーブ(性奴隷)ではなく売春婦。韓国の売春婦なら、今でもうようよいる』という差別発言を招き寄せた。また、東京都知事時代に『生殖を終えた女性は死ね』という意味の発言をした石原慎太郎氏(日本維新の会・共同代表)も、橋下発言を肯定する姿勢を示している。彼らは日本維新の会・差別発言3人男である」とした。また、「従軍慰安婦に強制の証拠はないとして『河野談話』の見直しを示唆する安倍首相を含めれば、差別4人男になる」と述べた。重ねて、「安倍首相は、橋下発言は自民党とは関係がない、と尻尾切りをしようとしているが、差別発言を容認する日本の土壌の中心にいるのは、安倍首相自身であることを忘れてはならない」と語った。

(…会員ページにつづく)

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