東京電力 記者会見 17:00 2011.3.31

記事公開日:2011.3.31取材地: テキスト動画
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 2011年03月31日(木)、東京電力本社で、東京電力本武藤副社長による記者会見(17:00~)が行われた。
 東電の福島事務所内に、社長直属の組織として福島原子力被災者支援本部を本日付けで設置し、その直下に福島地域支援室を設設置した。政府の対策本部と連携をとりつつ被災者支援に取り組んでいく方針を発表した。

■全編動画
会見(冒頭約2分30秒音声がありません)


 福島地域支援室は社長直属だが、現在清水社長は入院している。一時的に高血圧で入院であり、時間を掛けずに復帰し、すぐに指揮を執れると述べた。本日付けで設置した被災者支援対策室の現地では、しばらくは鼓副社長が対応する。
 原子炉内への注水は継続するが、注水量の多少で水位が変化している。極力原子炉温度の安定化に務めている。また、燃料接触の可能性の水(汚染水)が観測されているが、漏洩源/流出源の特定のため、内部のモニタリングは実施しているが、分布からは特定できてない。継続して精査すると述べた。

 アレバ社CEOが来社したが、他にも心配を掛けている各国から支援の申し出を受けており、東電も各国のノウハウ、現場での措置について有効なものを積極的に使う。担当レベルで協議しながら方策を政府や各機関と共に検討している。政府間でやりとりをしているものもあり、民間企業同士のものもある。統合本部内で議論している
 特に線量の高い水の処理について、実績を持つアレバの意見を聞いている。アレバの専門家が東京に常駐して現場を見る方向で、担当者レベルで具体的な対策を議論していると述べた。

 5、6号の廃炉に関しては、勝俣会長から説明したとおり、社会的な意味合いも含めて総合的に考え決めていくべきと思うと述べ、明確な方針は発言しなかった。

 プラントパラメータについて3号は計測不可であり、その理由は、水素爆発で建屋が破損し、写真観測で瓦礫の量が多く、それらが邪魔をして計測できないのではと推測したことを示した。3号機は燃料の1割がMOX燃料を装荷している。
 3号の底抜けは発表済だが、貫通部分の被覆が溶けたのではないか、燃料棒が数m露出しているのではないか、という意見に対し、圧力容器の底が抜けているというデータはない。可能性はいろいろあるが、確定的なことを言うことは難しいと述べた。
 一方使用済み燃料プールの健全性、周辺の線量からみるとプールには燃料の上までちゃんと水位が保たれていると考えている

 最後に今後の会見について、立地本部長に広報担当を明日から設置。代理の位置づけで、柏崎の松本氏が着任し、定例会見を担当、武藤副社長の会見も週一で行うことを述べた。

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