【2022参院選・独占スクープ!】「LGBT差別」と炎上の自民党・井上義行候補(全国比例)が、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)会合で「すでに信徒」と紹介され、熱狂的拍手! 直撃取材に「私は、同性婚反対に信念を持って言っています!!」 当選後「入信していません」と豹変! 2022.7.7

記事公開日:2022.7.7 テキスト動画
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(取材・フリージャーナリスト横田一 記事構成・IWJ編集部)

 下記の日刊IWJガイドでもお伝えしたが、自民党の比例代表候補で、安倍晋三元総理の首相秘書官もつとめた井上義行氏が、参院選の街頭演説で、LGBT差別発言を繰り返していた。

 これは、軽視してはならない。選挙前に、選挙の争点にしようとして政治的確信をもって発言していることなので、有権者も「うっかり失言」などと一緒にスルーすべきではない。真正面から「自民党議員の政治主張」として受け止めて、選挙の投票行動と結びつけて、考え、発言し、議論し、抗議し、そして投票をすべき問題だったろう。

 その井上候補が、7月6日、埼玉県で行われた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会合で、幹部から「もうすでに信徒になりました」と紹介され、「信念を持って同性婚反対と言っている」と演説し、熱狂的な拍手に包まれた。その井上氏に対し、フリーランスジャーナリストの横田一氏が直撃取材した。 本記事でその様子をお伝えする。

 ところが、参院選に当選した井上氏は、7月18日のテレビ朝日系情報番組「羽鳥慎一モーニングショー」では、「統一教会に入信はしていません」「賛同会員ということになっている」と答えたことが報じられている。

 「すでに信徒」であるという事実は、選挙が終わり、安倍元総理が殺害されたら、急に都合が悪くなったのだろうか?

 同姓婚反対や、改憲賛成といった、統一教会仕込みのこれまでの持論も、変更するのだろうか? しないのだろうか?

▲井上氏(右)を紹介する世界平和統一家庭連合(旧統一教会)幹部(2022年7月6日撮影、横田一氏提供)

街宣で繰り返し同性婚を「2000年の人類の歴史の否定」だと主張し、法制化反対を訴える井上候補! 根拠なきLGBT差別に批判が殺到、炎上!

 井上候補は、6月22日の出陣式で次のように語った。

 「今、私は分岐点だというふうに思っています。なぜ分岐点か。

 それは、今まで2000年つちかった家族の形が、だんだんと、他の外国からの勢力によって変えられようとしているんです。

 昔は、皆さん、考えてみてください。おじいちゃんおばあちゃんや、お孫さんと住んだ3世代を。その時は社会保障、そんなにふくれてこなかった。

 でも核家族だ、核家族だ、個々主義だ、こういうことを言っている。そしてどんどんどんどん、僕はあえて言いますよ、同性愛とか、色んなことで、どんどん可哀想だと言って、じゃあ家族ができないで、家庭ができないで、子どもたちは本当に日本に本当に引き継いでいけるんですか。

 しっかりと家族を産み出し、そして子どもたちが多く日本にしっかりと産み育てる環境を私たちが今作っていかなければいけないと思いませんか、皆さん。その闘いでもあります」

  • 【参議院選挙】自民党公認・井上よしゆきの出陣式の模様をお届けします!(井上よしゆきチャンネル、2022年6月22日)
    https://youtu.be/y-_KVCEMuD0

 また、7月2日の小田原の街宣では、次のように主張した。

 「私は、今、ここに目の前にいる、家族がいます。この家族と一緒に、この選挙カーに乗って、戦いを挑んでいます。私は、この家族がいたから、今、こうやって立っています。

 その家族をしっかりと作るために、私は、同性婚には反対!

 そして、そのための青少年健全育成法を作ってまいります。そして、どの家庭でもしっかりと家庭が持てるために、家庭教育支援法をしっかりと制定していきます」

  • 【参院選2022】自民党全国比例・井上よしゆきの街頭演説(in小田原)の模様をお届けします!(井上よしゆきチャンネル、2022年7月2日)
    https://youtu.be/VER3R3Q6_-o

 さらに7月4日の武蔵小杉での街宣では、若い世代の社会保障の負担を減らすために、3世代同居を進め、どうしてもそれができない人に介護制度の財源を振り分けていくべきだと訴えた上で、次のように語っていまる。

 「そのために、私は、私から見ればですね、あの、いろんな考え方、ありますよ。やれ、その人が、病気だとか、差別だとか、いろんな話がある。

 でも、みんなが同性婚を、国として認めてしまったら、やはり、この、男女という、この2000年の歴史、これから始まった、この人類が、僕は否定されてしまうと思うんですね。

 だから私は、堂々と、これからも、やはり家族をしっかりとすることを、訴えていかなきゃいけない。そのための法律を、私は作っていきたい。それが、家庭教育支援法なんですね」

 井上氏は、歴史学生物学をきちんと学んできたことがあるのだろうか? 男女という、「2000年の歴史」というのは、何を言いたいのだろうか?

 人類の誕生ならば20万年前である。言うまでもなくその時点で、男と女に分かれていて生殖を行うという点で、今と何も変わらない。新生人類誕生の時点で男女は分かれていて生殖を行ってきた。日本列島に新生人類が誕生したのは3万8000年前のことだ。「男と女の2000年」とは、何のことだろうか。何万年いやそれ以上の歴史があるのだ。その祖先となった哺乳類の出現は6600万年前以降だし、そもそも生物が有性生殖を行ったのは、5億6500年前にさかのぼるといわれている。それらの命は、進化しながら現在に至るまでとだえることなく続いている。だからこそ現在個々の私たちが存在しているはずである。「2000年」で「男と女」を区切る理由がまったくわからない。

 あるいは「この2000年間に限って、同性愛は認められていなかった」ということを言いたいのだろうか?「一夫一婦制で、同性愛は禁じられ、家族3世代同居で、社会保障に頼らない生き方を日本人の全世帯は2000年間続けてきた」とまったく学問的に根拠のない主張をしているように聞こえてしまう。

 実際には、日本ではキリスト教社会に比べて同性愛を宗教的にタブー視することは多く、一夫一婦制を戦後の民法でようやく完全に認められたもので井上氏は戦前の「家父長制」を現代によみがえらそうとしているのだろうか?

 こんな間違った認識に立った上で、同性愛を禁じ、差別を助長し、1人世帯、単身者、核家族、離婚経験者への差別を助長するような発言をして、「家族をしっかり守るため」に「家庭教育支援法」などという法律を作り出しているというので、有権者はだまっていていいわけはない。

 井上氏を押し立てている旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)というカルト集団にも、批判の目を向けるべきである。

  • 【参院選2022】自民党全国比例・井上よしゆきの街頭演説(in武蔵小杉)の模様をお届けします!(井上よしゆきチャンネル、2022年7月4日)
    https://youtu.be/n70i_e40Jok

 こうした井上候補の発言に、ツイッターなどSNSでは「LGBT差別発言」、「杉田水脈の『生産性』発言に匹敵するレベル」、「何の根拠もない同性愛者差別」などの批判が集まっている。

 井上候補の主張が非論理的であることは明らかだ。同性婚を法的に認めるかどうかということと、井上候補が望んでいる3世代同居が増えるかどうかということの間には、何の因果関係もない。

 そもそも、日本の歴史上、婚姻を戸籍で法的に保護したのは明治以降のことであり、「同性婚を国が認めると、人類の2000年の歴史が否定されてしまう」という発想自体、先に述べた通り、甚だしい歴史認識不足か、そうでなければ意図的に歪曲された歴史観にもとづいている。

殺到する批判に井上候補は「なぜ差別かわからない」と述べ、「どんな批判を受けようとも戦う」と表明!! しかし「同性婚」という言葉は避けた!?

 井上候補は、7月6日の本厚木での街宣でも、同じく社会保障の負担軽減の文脈で、次のように語った。

 「ただ、私たちが、なぜ差別という言葉を使うのか、私にはまったくわかりません。

 しっかりと、私たちは、家庭を作りあげて、そして社会保障をしっかりと、継続に持っていきたいというふうに思っております」。

 さらにこの街宣の最後には、自身が家族に支えられてきたと語った上で、再び次のように訴えました。

 「だから私は、どんな批判を受けようとも、しっかりと、家族がしっかりできるために、私たちは戦わなければないません。

 どんなになろうとも、批判を受けてても、私たちは50年後、100年後、しっかりとした家族を作るために、家庭教育支援法を作りたいと思います!

 そして、健全な青少年が育成できるために、青少年健全育成法をしっかり制定をして、未来の子どもたちに、家庭を作るために、私たちが生きている限り、その今を、しっかりと皆さんの手で作り上げていこうじゃないですか、皆さん!

 私は、最後の最後まで、大批判を受けても、この戦いに勝って、しっかりとした家庭を、子どもたちに届けていきたいと思います」。

  • 【参院選2022】義家議員が応援!自民党・井上よしゆきの街頭演説(in本厚木)の模様をお届けします。(井上よしゆきチャンネル、2022年7月6日)
    https://youtu.be/wo6p3mmZiqw

 6日の本厚木の街宣では、「同性婚」という言葉は口にしなかったが、「なぜ差別という言葉を使うのか」「どんな批判を受けようとも」「大批判を受けても」などは、明らかにこれまでの井上議員の発言に対する批判を意識したものだと考えられる。むしろ「差別的」というレッテルを貼られてきた自分は、不当な非難にさらされてきた被害者・受難者であることをきょうちょうしているように見える。

韓国発の最大の反日カルト・旧統一教会の会合で幹部から「すでに信徒」と紹介された井上候補!「同性婚反対を、信念を持って言っている」と表明し、割れんばかりの拍手と声援に包まれる!

 井上候補がここまで「家族」「三世代同居」にこだわり、同性婚を敵視する背景には、井上候補と世界平和統一家庭連合(旧称・世界基督教統一神霊協会/略称・統一教会)との深いつながりがある。

 フリーランスジャーナリストの横田一氏は、井上候補の事務所から、7月6日、井上候補が埼玉県浦和市のさいたま市文化センターで話をするとの情報を得て、現地へ取材のために向かった。そこで行われていたのは、世界平和統一家庭連合の「神日本第1地区 責任者出発式」だった。

▲さいたま市文化センターで行われた世界平和統一家庭連合「神日本第1地区 責任者出発式」(2022年7月6日撮影、横田一氏提供)

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