【沖縄県知事選】「辺野古の『へ』の字も言わないのは自治の放棄」!? TALK ABOUT DEMOCRACY in 沖縄 ~岩上安身と平良斗星氏(FM那覇取締役会長)・平良さとこ氏(那覇市議会議員)・IWJ沖縄中継市民によるトーク 2018.9.3

記事公開日:2018.9.5取材地: テキスト動画独自
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(IWJ編集部)

特集 2018年沖縄県知事選
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※2018年9月24日、テキストを追加しました。

 2018年8月8日に翁長雄志・沖縄県知事が任期途中で急逝したことを受け、2018年11月に予定されていた沖縄県知事選は、2018年9月13日告示、9月30日投開票と前倒しされた。

 辺野古新基地建設を強行し、既成事実を積み上げて地方自治を踏みにじろうとする与党の自民、公明は、佐喜真淳(さきま・あつし)前宜野湾市長を候補者として擁立。これに日本維新の会も推薦を表明した。沖縄県内で下地幹郎氏率いる維新は、常に一定数の支持者を持っている。

 対する「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」は、翁長氏が死の直前、病床で「後継者」として指名していた玉城デニー・衆議院議員(自由党幹事長)が8月29日、立候補を正式表明した。

 こうした動きを受け、岩上安身は沖縄へ向かい、9月3日、FM那覇会長の平良斗星(たいら とうせい)氏、沖縄社会大衆党の那覇市議である平良さと子氏、IWJ沖縄中継市民と「TALK ABOUT DEMOCRACY in 沖縄」と題したトーク・セッションをおこなった。

▲左から岩上安身、平良さと子氏、平良斗星氏、IWJ沖縄中継市民Kさん

 知事選において佐喜真候補が辺野古の新基地建設問題に触れようとしないことについて、平良さと子氏は「佐喜眞候補は自分の出身母体であるJC(青年会議所)以外では公開討論には出ないと決めたようです」と、あからさまな争点隠しを指摘した。

 また、沖縄の基地に関するデマやフェイクニュースが増えたことを懸念した大学教授やジャーナリストら有志による、『それってどうなの?沖縄の基地の話』という冊子(※)をベースに、共著者らをスタジオに招いてインタビュー番組を続けてきた、平良斗星(とうせい)氏は、「沖縄の問題はイデオロギーの問題じゃなくて自治の問題」と語った。

それってどうなの? 沖縄の基地の話。(沖縄米軍基地問題検証プロジェクト)

 この冊子のPDFは自由にダウンロードできます。

 以下に実況ツイートを掲載する。

■ハイライト

  • 出演者:岩上安身、平良斗星氏(FM那覇取締役会長)、平良さとこ氏(那覇市議会議員)、IWJ沖縄中継市民
  • 日時 2018年9月3日(月)21:30~23:00
  • 場所 沖縄県那覇市内

岩上「『それってどうなの?沖縄の基地の話』という本を出されてますね」

平良斗星(とうせい)氏「沖縄の基地に関するデマやフェイクニュースがすごく増えたんで、それに対して『事実はこういうことですよ』と伝えようとして、つくったんです」

岩上「(平良さとこさんとお会いするのは)8年ぶりですね」

平良さとこ氏「あの時も知事選(2010年11月)前、伊波洋一さん出馬の時に、ライブストリーミングで助けていただいて」

岩上「社大党(沖縄社会大衆党)っていうのは沖縄にしかないんですね」

平良さとこ氏「県内ではもっとも古い政党です。保革を越えた人たちが名を連ねて結党した政党です」

▲平良さとこ・那覇市議(沖縄社会大衆党)

岩上「いま、沖縄は熱いと聞きましたが」

中継市民Kさん「いま統一地方選の真っ最中。そして30日には知事選があります。いちばん忙しい時に来ましたね、岩上さん」

▲統一地方選挙の日程

岩上「翁長さんが亡くなったのは大変ショックでしたが、その直前に、辺野古埋め立ての撤回表明もされました」

平良さと子氏「翁長さん御本人の責任において撤回できなかったのは、無念だと思います」

平良斗星氏「御自身で表明されたことで、道筋をつけてくださったのは確かだと思いますね」

中継市民Kさん「IWJ沖縄が7月27日に中継した時、お声は小さかったけど気丈に振る舞っておられました」

▲FM那覇会長・平良斗星氏

岩上「翁長知事が亡くなった後、県が撤回表明したことについてはどのように見ておられましたか」

平良斗星氏「副知事の越権行為じゃないか、という手続き論もありますが、私は、知事が明快に道筋をつけたことを県がしっかり責任を持っておこなったと思っています」

岩上「早々に立ったのは自・公・維で態勢を固めた、佐喜真さんですね。どんな方なんですか?」

平良さとこ氏「6年前の宜野湾市長選挙で正直言って、伊波さんが勝つと思ってたんです(※)。油断と言えば油断でした」

※2012年の宜野湾市長選で共産・社民・社大3党の推薦を受けた伊波洋一氏は自民・公明・新党改革3党が推薦する佐喜真淳氏に約900票差で敗れた。

岩上「維新の當間さん(沖縄県議会議員・當間盛夫(とうまもりお)氏)にIWJの記者が直撃したんです。佐喜真さんが辺野古のことを言わないのは、おかしいんじゃないかと聞くと『俺もそう思う』とおっしゃってるんです」

ギャラリーの市民「ちょっと笑ってしまいますね」

平良さとこ氏「正直ですね」

岩上「4年前に翁長さんにインタビューした時『ミサイル2発飛んできたら沖縄は終わる』と、すごく力を込めておっしゃってたんです」

▲「万が一戦争になった時、2発のミサイルを沖縄に落とせば、県民はみな亡くなる」
岩上安身による翁長雄志氏インタビュー(2014年10月16日)

平良さと子氏「翁長知事が、6月23日の慰霊の日のスピーチで、米朝会談など世界が確実に動いている中で、辺野古の新基地を進めてもいいのかと」

平良斗星氏「翁長さんは、保守本流として、基地の過重負担ということへのリアリティーもあったと思います」

平良さと子氏「20年以上前の辺野古の計画を、これしかないんだと進める事自体が、法治国家としてどうなんだ?と思いますね」

岩上「佐喜真候補が首長として立候補するのに、辺野古について判断を示さないというのは、無責任ですよね」

平良斗星氏「自分の住む土地のことを決めることを、放棄してるとしか思えない。後年ずっと問われるはずですよ。沖縄の問題はイデオロギーの問題じゃなくて自治の問題」

平良さと子氏「知事の急逝に伴って、超短期決戦の選挙になりました。佐喜真候補は自分の出身母体のJC以外では公開討論には出ないと。まさに争点隠しをしようとしてる」

平良斗星氏「一市民として学習して、しんどい分断状況とかデマについて理解ができてきた。学習も大事ですね」

 IWJでは沖縄県知事選特集を組んで連日これを報じている。ぜひこちらもご覧いただきたい。

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  1. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    沖縄県知事選「辺野古の『へ』の字も言わないのは自治の放棄」!? TALK ABOUT DEMOCRACY in 沖縄 ~岩上安身と平良斗星氏・平良さとこ氏・IWJ沖縄中継市民によるトーク https://iwj.co.jp/wj/open/archives/430789 … @iwakamiyasumi
    「自治を問う」、これは戦後日本が目を逸らしてきたものだ。ただの知事選ではない。
    https://twitter.com/55kurosuke/status/1038381549400383489

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