【緊急アップ!】樋口陽一氏「この国の今と未来にもう一度自信を持ちました」 雨の国会前に若者ら2500人が集結! 〜6.19 SEALDs主催「戦争立法」反対抗議 2015.6.19

記事公開日:2015.6.20取材地: テキスト動画独自
このエントリーをはてなブックマークに追加

(取材:岩上安身、芹沢あんず、川島安乃、沼沢純矢、写真:原佑介、記事:佐々木隼也)

 雨のなか、国会前に「戦争反対」のコールがこだました。2015年6月19日、3回目をむかえた「戦争立法」阻止の金曜行動には、2500人の若者らが集結。前回の参加者数1000人を大幅に上回り、報道陣も多く詰めかけるなか、若者が一人ひとりスピーチした。抗議は学生を中心とした有志からなる「SEALDs(シールズ)」主催で行われた。

 大学4年生のわかこさんは、自分の知り合いも入っている自衛隊が、「後方支援」という「てきとうな」名前をつけられて戦地に向かわなければならないことを批判。「私の知らないところで、目や髪の色の違う人を、日本人の一人として殺めてしまうかもしれない」と痛切に訴えた。そして毎週、国会前のデモに参加する理由をこう語った。

 「私は毎日学校に行ったり、朝までクラブに行ったり、友達と遊んだり、親と喧嘩してみたり、デートに行ったりするのが大事なんです。そういうものを勝手に、『立憲主義もわかりません』という政権に奪われたくないんです。私は私の未来を自分で作っていきたいから、これからもこうやって声をあげていきます」

▲「戦争反対」のコールをするわかこさん

記事目次

■ハイライト

  • スピーチ 澤地久枝氏(ノンフィクション作家)/堀尾輝久氏(東京大学名誉教授、教育学)/わかこさん/樋口陽一氏(東京大学名誉教授、日本学士院会員、憲法学)ほか
  • 日時 2015年6月19日(金)19:30〜21:30
  • 場所 国会議事堂正門前北庭側(東京・永田町)
  • 主催 SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)

憲法学者・樋口陽一氏「不真面目な人たちによって、戦後日本が解体される瀬戸際にある」

 抗議には、憲法学の権威である樋口陽一・東大名誉教授も姿を見せた。冒頭、「この国の今と未来にもう一度自信を持ちました」と語った樋口氏は、若者たちに語りかけるようにスピーチした。

 「憲法第9条について色々と議論はあるでしょう、しかし私は率直に、「今権力を持っている人たち」に9条に手を付けさせてはいけない。(彼らは)立憲主義という言葉を知らなかったんですよ」

▲スピーチをする樋口陽一氏

 さらに樋口氏は、安倍総理が2005年の雑誌対談で「米国が広島、長崎に原爆を投下した後に、ポツダム宣言を出してきた」と語り、基本的な歴史の時系列を誤って認識していることを紹介。「人間として、あまりに不真面目だ」と断じた。

 そのうえで樋口氏は、「ポツダム宣言は7月26日に発せられ、広島の原爆は8月6日に投下された。この11日間をいたずらに過ごしてしまったがために、米国に『非人道的な』原爆投下について『この戦争を終わらせるのに必要なんだ』という不当な弁明を与えてしまった」と指摘した。

 そして、「そういう不真面目な人たちによって、戦後日本が受け継いできたものを解体される瀬戸際にある」と厳しい口調で訴えた。

大学2年生女子「日本が戦争をする国になるか、しない国になるかの境目」

 「戦争反対」「憲法守れ」というシュプレヒコールの合間には、他にも多くの若者がスピーチを行った。

(…サポート会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入より御覧になれます。

サポート会員 新規会員登録単品購入 550円 (会員以外)単品購入 55円 (一般会員) (一般会員の方は、ページ内「単品購入 55円」をもう一度クリック)

関連記事

「【緊急アップ!】樋口陽一氏「この国の今と未来にもう一度自信を持ちました」 雨の国会前に若者ら2500人が集結! 〜6.19 SEALDs主催「戦争立法」反対抗議」への6件のフィードバック

  1. 笹野武則 より:

    若い人たちがこうして声を上げていることに敬意を表します。全国で、草の根から、声をあげることが今必要なんですね。アメリカの一部の軍国主義者、人種主義者に迎合している安倍政権と自民党、公明党。実に醜いです!!

  2. たかこ より:

    戦争反対、戦争は確かに大きなダメージを国民が負いますね。
     けど、戦争を仕掛けて来られたらどうするの? 話し合うの?
    アイシル(イスラム国)の人達、中国に国を占領されて毎日殺されている現状にある国民もたっ今もあります。

    日本は平和なんだなー。
    その平和を守って、培って来たのは先人のお蔭ですね。

  3. タダヒロ より:

    平和を守るって目的においては、武器を持とうとする人も武器を排除しようとする人も同じ。
    だから、方法論が違うだけなんだけど、方法論についてガチンコでやりあわないで、揚げ足とりばっかりして、俺のほうが賢い、みたいな主張してどこまでずれてるんだろう?
    憲法学者なら憲法学で打ち負かせ無いの?
    だったら憲法学なんてなんの役にも立たない学問だよね。
    国立大学で税金で学ぶ、教えるんなら胸張って憲法学突き詰めてやり合うのが筋じゃないの?
    別に安倍政権を擁護するつもりじゃ無いよ。
    そういう感情論では無い。

  4. タダヒロ より:

    政治は人間が行う。
    人間は絶対では無い。
    人間は失敗する生き物だ。
    人間は間違う。
    だから、間違ったときにどうするか常に考えなきゃならないんじゃないのか?

  5. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    樋口陽一氏「この国の今と未来にもう一度自信を持ちました」 雨の国会前に若者ら2500人が集結! 〜6.19 SEALDs主催「戦争立法」反対抗議 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/249886 … @iwakamiyasumi
    ここには希望と声を上げる勇気が満ち溢れている。共に歩こう。
    https://twitter.com/55kurosuke/status/612008901475631104

  6. DSL より:

    世界には、いろんな考えがあり、いろんな人がいます。話し合いだけで物事は解決しない時が多いです。憲法学的に問題があり、現実の世界とは乖離した理想の世界が憲法の条文にあると思います。方法論をとやかく言ってもそこに、リアリティーを感じないのは、この冬にISの残虐性を見せつけられ、我らの常識が通じない集団が存在していることに気づいたからです。

    今回の反対運動では、方法論ばかりに目がいき、あまり合点がいきません。

    なので、このようや記事を読んでも、なにか違和感をかんじます。

タダヒロ にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です