維新の党の「圧力文書」で言論封殺に晒された藤井聡京大教授 それでも「都構想は『人災』だ」と断言! 岩上インタビューで大阪都構想の真っ赤な「ウソ」を暴く! 2015.5.15

記事公開日:2015.5.17取材地: テキスト 動画 独自
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(平山茂樹、原佑介)

特集 大阪都構想
※5月16日テキストを追加しました!

 当初、二重行政の解消で4000億円もの削減ができるとしていた「大阪都構想」。しかし実態は、初期費用が600億円もかかるのに対して、その効果はわずか1億円しかない、というものだった。

 「都構想の実現で大阪全体がダメになる」と断言するのは京都大学大学院工学研究科教授・藤井聡氏である。大阪都構想の是非を問う住民投票の投票日(5月17日)が迫る中、藤井氏は5月15日、岩上安身のインタビューに応え、大阪都構想の「欺瞞」を告発した。

 さらに藤井氏は、維新の党が放送局宛に藤井氏のテレビ出演を控えるよううながす「言論封殺文書」を送りつけていたことも暴露した。

 橋下徹・大阪維新の会代表が藤井氏を「小チンピラ」と呼んでも批判されないことからもわかるように、橋下氏の過剰なまでの批判や過激な言葉が、言論への圧力となり、大阪ではすでに、学者やメディアの「自粛」が進んでいるとの現状を訴えた。

■イントロ

  • 藤井聡氏(京都大学大学院工学研究科教授)
  • 日時 2015年5月15日(金)13:00〜15:00
  • 場所 IWJ事務所(東京都港区)

過剰な改革はリスク――都構想は「人災」だ!

岩上安身(以下、岩上)「本日は京都大学大学院教授の藤井聡先生をお招きしました。藤井さんは、京都大学教授だけでなく、内閣官房の特命参与も務めていらっしゃいます。防災・減災とニューディール政策を担当していらっしゃる、ということです。

 今回、『大阪都構想が日本を破壊する』(文春新書)という本をお出しになりました」

藤井聡氏(以下、藤井・敬称略)「過剰な改革はリスクである、というのが私の考えです。自然災害と同じように、都構想は人災であると感じています」 岩上「まず、今回の大阪都構想については、ほとんどの学者の方が反対だ、ということですが」

藤井「ネットで呼びかけをしまして、財政の専門家の方や思想・哲学の専門家の方が集まりました。これは本当に危ない、と思います」

岩上「大阪府から大阪都に変わる、と思っている方が多いと思うのですが、大阪府の方には投票権が無いんですよね」

藤井「大阪市を解体し、5つの特別区を作る、という話です。実は今回の投票は、大阪都構想とは何も関係がありません」

維新が言論封殺の圧力! 「藤井をテレビ出演させるな」

岩上「有識者の方が反対しても、その声が大きくならないという現象があります」

藤井「橋下さんから罵倒されてしまいますからね。記者でも、記者会見で罵倒されてしまいますから、萎縮してしまいますからね。

 維新の党は言論封殺を行っています。在阪テレビ局に私を出演させるな、という趣旨の文書を出しています。驚くべきことに、維新の党はそれを隠そうともしません。私が出たら、放送の中立・公正に反する、というのです。

 これを堂々と、隠すこともなく、ホームページに貼っています。これは非常に重要なのに、メディアが取り上げません。本当に、冗談ではありません。テレビではこのことを言わせてくれません。

 こういう感覚を持っている人たちが、大阪だけでなく、日本全体の与党になったらと思うと、非常に恐ろしい。こういう文書を見ると、たくさんいる大阪都構想に批判する学者が、声をあげられなくなってしまいます」

岩上「橋下市長は藤井先生を『小チンピラ』と呼んだそうですね」

藤井「京都市長や神戸市長がこういうことを言ったらどうなるんでしょうかね。橋下市長だから許されている、というところがあるんじゃないでしょうか」

岩上「維新から、公開討論の申し入れが来たそうですが」

藤井「公開討論の申し入れというよりも、抗議文とでもいうべきものでした。まず、私のどこが間違っているか、文書で送ってくれ、と言っていますが、橋下さんの支援者から1通だけ来たのみです」

戦時下で東京23区が生まれた「理由」 大阪は同じ轍を踏むのか?

岩上「そもそも、大阪都構想とは、現在の大阪市を5つに解体するものですね。しかし、特別区を市に戻す法律がないので、後戻りすることはできない、と」

藤井「特別区は通常の自治体と違いますから。23区を東京市にすることはできないことと同じです。

 都構想が実現すれば、現在の大阪市民は、政令指定都市としての多くの権限と財源を失うことになります。行政は著しく非効率化し、大阪市民の行政サービスレベルは低下します。東京でも、区長というのは財源に関する権限が全然ありません」

岩上「政令指定都市の権限がなくなって、それが府に吸い上げられる、ということですね」

藤井「橋下さんは、大阪市の財源を大阪府のためにむしり取ろうとしているのです」

岩上「東京で都区制度ができたのは、戦時体制下だったのですね」 藤井「戦争で、むしり取るために都区制にしたんですね。戦争が終わったら、元に戻すべきでした」

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  1. 大阪市の今までの歴史を振り返ると組合や、議員の権限等で莫大な借金が累積されてきた。
    橋本市長の府政は問題もあるが、歴代の市長より評価できると思う。
    都構想は賛否両論があり分かりにくいが、少なくとも現状のままでは大阪の地盤沈下は止められない。
    この機会に変化を求めてみるのも良いのでは。

  2. どんな都市を首都にするかはその国の歴史などからなる国柄によると思います。
    他国がどうだとか言いだしたら国家主権とは何かという問題に至ると思います。
    最高の国の形とはわかっているようで、わからないものであります。
    だから国ごとに基準が違って、当然ですね。
    日本の場合は江戸時代はばらばらだったわけで、それを纏める重しとして
    中央集権の政府やそれを権威づける天皇陛下がいる場所がもっとも繁栄しないと統治の正統性が
    危うくなるのではないでしょうか?歴史的に分裂の危機を孕んでいるという事です。

  3. 橋下さんを支持してるわけじゃないけど・・・・・・、「都構想」という名称に関しては、それでいいんじゃないかと思いますね。
    なぜなら、市をなくして新たな特別区を作り、東京都のような構造にするわけで、名称が都なのか府なのかは意味がないからです。
    で、府構想(不幸そうって変換されちゃったw)って呼んじゃったら、何を言ってるか分からなくなるし・・・・。

  4.  全編拝見いたしました。橋下氏のバックにおり強い影響を与えているのは維新の会の顧問でもあった竹中平蔵氏で、そのことについては石原慎太郎氏がジャーナリストのインタビューで述べているとおりです。竹中平蔵氏の秘書であった真柄昭宏氏が書いた『ツイッターを持った橋下徹は小泉純一郎を越える』という題名の橋下氏ヨイショ本があり、この本が書かれたときからツイッターを駆使することが橋下氏の戦略に入っているようです。
     ヨイショ本を書いた真柄昭宏氏が博士号を取った千葉商科大学は、新自由主義の牙城である慶応大学の教授であった故加藤寛氏が学長を勤めた慶応大学の“子会社”のような大学で、後に故加藤寛氏は嘉悦学園大学の学長を務めた。その嘉悦学園大学の教授が大阪都構想に賛成している高橋洋一氏です。
     賛成している人の人脈をたどると、実は元からの知り合いだったりします。知り合いでは無い様でも特定の人物を解して深いつながりがあったりする。ダボス会議で21世紀のニューリーダーの一人とされた橋下氏だが、ダボス会議への参加者の人選を日本で行うのが竹中平蔵氏であることは副島隆彦氏がみずからの著書に書かれています。
     表には出ないなくマフィアのような深いつながりの人物達が広告代理店系PR会社のシナリオにそって政治家として人気を博していると考えると、ニュース番組を使った宣伝に庶民がまんまと乗せられているということが理解できます。どの人物をたどっても最終的につながる一番要の人物として新自由主義者の竹中平蔵氏がいることを考えるとき、生命を維持する水道、生活を維持する下水道などの利権を最終的には外資に売り払うのではないかという強い疑念が沸いてくる。市を分割してワザと混乱を来たしまとめて外資に売ることで混乱の収束を図るシナリオが出来ているのではないのか。そのための仕込みとしての公務員批判ではないのか。

  5. 大阪都構想とは、行革であり、その先に地方議員と大阪府・大阪市の人件費・職員数削減であるのは明白
    更に、大阪市にとっては、税収の少ない他の地域に組み込まれるのだから、反対が多いに決まっている。
    こんな不利な投票環境で、何故、自身の進退をかけたのか疑問だ、不利だと解っての言論弾圧だろう。
    大阪府全体で住民投票するべきであり、辞める必要もない、辞めるなら、大阪府全体での投票結果で否決されたらに
    するべきだと思う。

    それにしても、公務員、学者、メディアに足を引っ張られて、あっさり辞める議員が多すぎる、鳩山然り、橋本然りだ。
    「行革できなきゃ、死んでも死に切れん」位の気概のある議員や代表が見られないのが、残念でならない。
    せいぜい、山本太郎と河村たかし位か、嘆かわしい限りだ。

    最後に、「嘘つきと言われても言いから政界に戻れ」あまりにも行革推進者が少なすぎる。
    都構想反対を唱えている人達が、税金が生活費になっている連中ばかりなのも茶番劇だ。

  6. 藤井聡という人は、アベノミクス礼賛人であって国土強靭化構想で福島の復興予算を大量に土建業会に横流しさせた人であることを忘れないでください。時々に、適当に魅力的な話題を提供するだけで、根底では日本を食い物にする業界の政策立案者だと思ってます。騙されちゃいけません。

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