【大阪都構想】市の財源が4分の1に減少、暮らしは不自由になり、府が吸い上げた財源は無駄な公共事業へ!?「都構想は、百害あって一利なし」日本共産党・清水忠史衆院議員が警鐘(聞き手:柏原資亮記者) 2015.5.1

記事公開日:2015.5.8取材地: テキスト動画独自
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(取材・IWJ柏原資亮/テキストスタッフ・関根かんじ)

特集 大阪都構想
※5月8日テキストを追加しました!

  「5月17日は運命の日だ。126年間続いた政令指定都市の大阪市を廃止していいのか」──。

 橋下徹大阪市長が提唱する大阪都構想に向けて、大阪市24区を特別5区へ改編することの是非を問う住民投票が、2015年5月17日に行なわれる。日本共産党の清水忠史衆院議員は、「大阪都構想によって行政5区になると、税収はタバコ税、軽自動車税、住民・市民税だけになり、財源は4分の1に減る。権限も弱くなり、より不自由で貧乏になり、特別苦しい行政区になってしまう」と語気を強めた。

 大阪都構想に断固反対を表明する清水議員に2015年5月1日、大阪市内でIWJの柏原資亮記者がインタビューを行い、大阪都構想と住民投票の問題点を聞いた。

 清水議員は、特別区への改編で大阪府が吸い上げた財源を、無駄な公共事業に回すことになると訴え、「淀川左岸線高速道路二期工事、なにわ筋線新規地下鉄工事、リニア中央新幹線の名古屋・大阪間の同時開通、カジノ建設などに使われて、住民サービスがなおざりになる。大阪都構想は、百害あって一利なし」と断言した。

 市民、府民の生活が良くなるなら反対はしないが、という清水議員は、「しかし、特別区になると、国民健康保険事業は一部事務組合に委託される。組合は大阪府の下、行政区の上の組織になるため、三重行政に等しく、区は一般会計から補填できなくなり、区民1人当たり年2万円以上、健康保険料が上がる」と述べた。

 また、カジノ誘致について清水議員は、日本のギャンブル依存症者は536万人という厚労省の調査に言及し、すでに日本はギャンブル大国で、競馬、競艇、競輪、オートレース、パチンコがあるとも指摘。「人の懐から金を巻き上げ、人を不幸にすることもあるカジノの利益を、福祉や暮らしに回そうという発想はおぞましい」と一刀両断にした。

 柏原記者が、「もし、住民投票で反対多数になった場合、今回あぶり出された大阪の問題を立て直すきっかけにもなり、大阪市は良くなるのではないでしょうか」と尋ねると、清水議員は、「もちろんです。今の大阪市の現状のままでいいわけではない。壊すのではなく活かして、良いものに直していく」と答えた。  そして、「とにかく、橋下市長の人気投票だけには、してはならない」と力を込めると、大阪市民に住民投票への参加を呼びかけた。

記事目次

■イントロ

  • 清水ただし(清水忠史)氏(衆議院議員、日本共産党大阪府委員会副委員長)
  • 日時 2015年5月1日(金)14:00〜
  • 場所 日本共産党大阪府委員会(大阪市天王寺区)

権限、財源が減少、より不自由で貧乏になる特別区

 清水議員は、5月17日の住民投票について、「大阪市民にとって、運命の日だ。126年間、続いた政令指定都市の大阪市を廃止していいのか」と語気を強め、その住民投票には(成立条件に)最低投票率の決まりがないため、どんなに投票率が低くても、たとえ1票差でも、賛成多数になれば政令指定都市の大阪市は2年後には廃止される、と危機感を表明した。

 そして、「大阪維新の会は、大阪24区を5つの行政区に再編するのが狙いで、大阪市の財源と権限を大阪府が握り、橋下市長はそれをむしり取る」と表現した。

 都市計画税、固定資産税、法人市民税、事業税は大阪府に移り、行政区には、タバコ税、軽自動車税、住民・市民税があてがわれて、現在の4分の1になるといい、「橋下市長は『財源調整で渡す』と言うが、その内容は協定書に明記されておらず、大阪府の裁量次第になる。権限、財源が減少、より不自由で貧乏になって、特別苦しい行政区になってしまう」と清水議員は指摘した。

健康保険料は、年間2万円以上の値上げに

 清水議員は、そうやって吸い上げた財源を無駄な公共事業に回すのだと述べ、「淀川左岸線高速道路二期工事、なにわ筋線新規地下鉄工事、リニア新幹線の名古屋大阪間同時開通、カジノ建設に使われる。住民サービスがなおざりになる。大阪都構想は、百害あって一利なし」と断言した。

 柏原記者は、「住民説明会でも、市民サービスの劣化を心配する質問が多数寄せられていたが、橋下市長は『大丈夫だ』と答えていた。協定書には、具体的なことは書かれていないのですか?」と清水議員に確認した。清水議員は、「市が作成したチラシや説明会では『特別区になっても税金は上がらない』としているが、公共料金は上がる」と言い、その根拠をこのように説明した。

 「国民健康保険料は全国で決まっていて、国は年々、健康保険の国庫負担分を減らしている。それでは高額で払えない人が出るため、自治体は一般会計から国民保険会計に繰り入れをして、国保財政を安く抑えている。これは市町村の裁量でできるが、特別区になると、それもできなくなる。

 特別区になると、国民健康保険事業は一部事務組合に委託され、大阪府の下、行政区の上の組織になる。これは三重行政に等しく、区は一般会計から補填できずに、1人当たり年2万円以上、健康保険料があがる。これまでにも橋下市長は、水道料金の福祉減免廃止、新婚家庭の家賃補助の廃止などを実施している。公共サービスへの不安を持つのは当然だ」

大阪WTCビルなど、過去の失敗を二重行政のせいに

 柏原記者が、「住民説明会で橋下市長は、交通機関などの二重行政が問題だと盛んに訴えていた。都構想が唯一の打開策のように言っていたが、都構想でなくても解決できるのではないか」と尋ねると、清水議員は、府立の大学、図書館、体育館などが、市立の同施設と重なって無駄だという橋下市長の主張に対し、このように反論した。

 「府立大学と市立大学では校風もカリキュラムも違う。府立体育館と市立体育館は、両方とも稼働率が高い。大相撲は府立体育館で開催し、市立体育館には陸上競技、スケートもできる設備がある。図書館は(府立と市立が)隣同士で建っているわけではない。二重、三重であろうとも、市民にとって必要であれば、いくつあってもいいのではないか」

 その上で清水議員は、「二重行政というより、彼らは二重サービスがいけないと言っている。大阪市民は、大阪府と大阪市の2つのサービスを享受していて、けしからん、と。しかし、大阪市民は市と府の両方に税金を納めているのだから当然ではないか」と述べ、最近は市民の理解が進んできたので、推進派は言い方を変えてきた、と続けた。

 「過去の失敗である、大阪府のりんくうゲートタワービル、大阪市のWTCビルを持ち出して、二重行政だからこんな無駄遣いをしたと言うのだが、それは行政の失敗であり、二重行政のせいではない。行政の失敗と、府と市が2つあるという仕組みの問題を混同しているのではないか」

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  1. @55kurosukeさん(ツイッターのご意見) より:

    【大阪都構想】市の財源が4分の1に減少! 暮らしは不自由になり府が吸い上げた財源は無駄な公共事業へ!? 日本共産党・清水忠史衆院議員が警鐘(柏原資亮記者) http://iwj.co.jp/wj/open/archives/244266 … @iwakamiyasumi
    権限、財源が減少、より不自由で貧乏になる特別区。
    https://twitter.com/55kurosuke/status/596590074445180928

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