福島第一原発4号機使用済み燃料の取り出しを終えたことに東電「大きな自信」と見解を述べるも、燃料デブリの取り出しは「まだまだこれから」との認識~東京電力「中長期ロードマップの進捗に関する記者会見(2015年3月分)」 2015.3.26

記事公開日:2015.3.26取材地: テキスト動画
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 2015年3月26(木)18時30分から、東京電力「中長期ロードマップの進捗に関する記者会見」が開かれた。増田尚弘福島第一廃炉推進カンパニー・プレジデントは、福島第一原発4号機の使用済み燃料プールから1533体の燃料の取り出しを無事終えたことは「大きな自信」となり、今後、1、2、3号機に活かしたいと述べた。しかし、燃料デブリの取り出しは「まだまだこれから」だという認識を示した。

■全編動画

  • 日時 2015年3月26日(木)
  • 場所 東京電力本社(東京都千代田区)

4号機SFP燃料取り出しは「大きな自信」、デブリの取り出しは「まだまだこれから」

 増田尚宏福島第一廃炉推進カンパニー・プレジデントは、燃料デブリ取り出しに関する進捗として、4号機使用済燃料プールから燃料の取り出しを完了したことは「大きな自信」だと述べた。一方、燃料デブリは、どこにあるのかを見極めるなど、「まだまだこれから」の仕事だという認識を示した。

 4号機は、2011年の震災前に定期点検のため炉心から全ての燃料を取り出し、使用済燃料プールに1533体の燃料集合体が貯蔵されていた。昨年2014年12月22日に全ての燃料を共用プールなどに移送を完了している。この燃料移送を無事に終えたことは「大きな自信」であり、この経験を今後、1、2、3号機の燃料集合体の取り出しに活かしたいという。

 一方、1、2、3号機炉心燃料やデブリは、ミューオンにより透視調査やロボット投入による調査がはじまったばかりで、どこにあるのかさえ、まだ分かっていない。

「SC室も期待通りに機能せず」情報公開の姿勢について改善

 K排水路から長期間にわたり汚染水が海洋漏洩していたことに関連して、東電の情報公開の姿勢に問題があるとの認識が広まっている。

 これについて増田尚宏福島第一廃炉推進カンパニー・プレジデントは、「地元の人がどんなことに不安を感じているか、何に関心があるか、うまくとらえることができなかった、情報発信がうまくできなかった」と反省の弁を述べた。さらに、「ソーシャルコミュニケーション室もリスクコミュニケーターも上手く機能せず、信頼を損ねてしまった」と報告した。

 そこで、改善策を検討、再発防止を徹底して、来週にも、東電としての新たな情報公開の方針を発表する予定だという。それをもとに、「全ての放射線のデータ公開することを原則として、仕組みを構築していきたい」と抱負を語った。

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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

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