川内原発に続き2例目の訓練、石川県能登半島で震度6強、志賀原発2号炉が全電源喪失したとの想定~2014年度 原子力総合防災訓練 2014.11.3

記事公開日:2014.11.3取材地: 動画
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 2014年11月2日から3日にかけて、2014年度原子力総合防災訓練が行われた。石川県能登半島で震度6強の地震が発生、北陸電力志賀原子力発電所2号炉が全電源喪失したとの想定で、関係機関の緊急時対応に関する連携や情報共有を確認することを目的とした。参加関係機関は約150におよぶ。さらに、住民の避難の実効性等を確認するため、近隣市町村の住民も参加し、屋内退避や5km圏内住民の避難を行った。参加人数は住民約1000人を含む約3740人に上る。原子力総合防災訓練は、新規制基準が施行されてからは昨年の川内原発に続き2例目になる。

 緊急時の突発事項に対応すること、緊急時対応の課題を把握することといった訓練の目的から、今回の訓練は、訓練の参加者にシナリオを隠して行う”ブラインド訓練”で行われた。想定する事故の事態がどのように推移していくのかが事前にわからないため、緊張感のある訓練となっている。

■全編動画

  • 日時 2014年11月2日(日)11:00~
  • 場所 中央合同庁舎8号館(東京都千代田区)

 第一日目の11月2日は、午前8時に地震が発生したという想定から始まる。1号機は定期検査で停止中、2号機は自動停止した。津波の被害はないが、外部電源が喪失、複数ある注水方法も全て機能しなくなり、10時に原災法第10条(※)に基づく通報となった。

※原子力災害対策特別措置法第10条(原子力規制委員会HPより)

 11時から、地震災害対策本部と原子力事故対策本部の合同会議が、内閣府災害対策本部会議室で開かれた。山谷えり子内閣府特命担当大臣のもと、原子力規制委員会から状況報告、関係省庁から状況報告が続いた。IWJは、この模様を取材した。

 続いて原子力規制庁に移動。緊急時対応センター(ERC)にて、発電所やオフサイトセンター等のTV会議回線が接続され、情報把握とともに事態の収束が図られる。これに続き、原子力災害対策本部会議がTV会議にて開かれた。これらの模様は規制庁会見室にてTVスクリーンで傍聴でき、その様子を取材した。

 続いて、原子力規制庁による被害状況の記者会見が開かれた。この模様もIWJは取材。訓練は明日も続き、30km圏内の住民の一時移転といった訓練が行われる。

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