「メイドインジャパンの武器が世界で人を殺すのか」パリ「武器見本市」に出店を勧めた経産省へ市民らが抗議 2014.6.16

記事公開日:2014.6.16取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(IWJ・原佑介)

 陸上兵器の国際展示会「ユーロサトリ」が6月16日、フランス・パリで開幕した。日本でも安倍政権が武器輸出3原則を緩和したことで、海外での武器分野でのビジネスチャンスが生まれた。経産省や防衛省がユーロサトリへの参加を呼びかけ、三菱重工業や川崎重工業、日立製作所、東芝、富士通、NECなどの日本企業13社が出店。新型装甲車、気象レーダー、地雷処理装置、無線機、超高感度監視カメラなど、軍事転用可能な多くの製品を並べた。

■ハイライト

 ユーロサトリ開幕初日の16日、経産省前には日本企業の出店に反対する市民らが集まり、怒りの声を上げた。

 抗議集会を呼びかけた火炎瓶テツ氏は、日本からの武器輸出は「国是」に関わる問題だとし、「(集団的自衛権の行使で)日本の兵隊が人を殺すのも反対だが、メイドインジャパンの武器で人が殺されるのもごめんだ」と喝破した。

 その上で、「この国は武器を売らずともやってこれた国だからこそ、海外からは尊敬され、成り立ってきた。あなたたちが説明会を開いて参加を呼びかけたのだから、あなたたちが帰国させなさい」と訴えた。

 レゲエミュージシャンの仁尾淳史氏は、「(武器輸出は)『人間が死ぬ』という効力しかもたらさない。そのために殺される側は、たまったものじゃない」とし、「『集団的自衛権の行使』で日本が戦争する国になったら、他の国から飛んでくるミサイルが『メイドインジャパン』かも知れない。自分たちの作った武器で殺される、そんな侮辱的なことはないぞ」と声を荒げた。

 貿易・輸出関係の仕事をしているという男性参加者は、「大学卒業以降、ずっと貿易の仕事をしてきたが、貿易は、平和でなければできないんだ。平和でなければ飛行機も飛べないし、船も海を渡れない」と主張。「私は、『貿易は平和産業』だと思って仕事をしてきたが、今、経産省は一握りの軍需メーカーのために、貿易に携わる幾十万人の思いを踏みにじろうとしている。恥を知れ」と怒りをあらわにした。

アーカイブの全編は、下記会員ページまたは単品購入より御覧になれます。

一般・サポート 新規会員登録単品購入 330円 (会員以外)

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です