川内原発に続き、関電高浜原発の審査進む~2014年度 第8回原子力規制委員会 2014.5.21

記事公開日:2014.5.21取材地: テキスト動画
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 2014年5月21日10時30分より、2014年度第8回原子力規制委員会が開催された。審査が進んでいる関西電力大飯・高浜原発が、川内に続いて審査書案作成に入る可能性が高いことが判明。まだ課題が残っているため、本日の委員会ではまだ決定されていない。

■全編動画

  • 日時 2014年5月21日(水)10:30~
  • 場所 原子力規制庁(東京都港区)

議題 1 東北電力株式会社「女川原子力発電所保安規定変更認可申請」(1号炉の高経年化技術評価等)の認可について

東北電力女川原子力発電所1号炉の冷温停止を前提とする”保安規定変更”が認可され、現状の保守管理維持の10年延長が認められた。

女川原発1号炉は、5月31日に運転開始後30年を経過することから、”保安規定変更”の申請が行われていた。ヒアリング、現地調査等による審査の終了、結果をとりまとめ、委員会に諮られた。女川1号炉は新規制基準を満たしていないため、冷温停止状態が前提となっている。

規制庁より、審査の結果、申請内容で問題ないとの報告があり、委員会からの意見もなく、承認された。高経年化技術評価を行ったプラントとしては、2月26日の委員会で承認された、運転開始後40年を超える島根原発1号炉に続いて2基目になる。

議題 2 原子力発電所の新規制基準適合性審査の状況について(原子炉設置変更許可関係)

発電用原子炉の新規制基準適合性審査の進捗状況について報告があった。関西電力の大飯・高浜原発の審査が進んでいることから、川内原発に続いて審査書案作成に入るのかが注目された。だが、まだ残項目が多く、その段階へは進んでいない。

九州電力川内原発1、2号炉の審査が進み、先陣を切って”優先審査プラント”として”審査書案”の作成が行われている。それに続く大飯・高浜原発が審査書案作成に入るのか、注目されていた。

地震・津波に関する審査状況について、高浜3、4号炉は基準地震動が決まり、「大きなヤマを越えた」と島崎邦彦委員は説明した。基準地震動が決まったことから、”耐震設計方針”や、”地盤・斜面の安定性”といった議論に進むことになる。

川内に続いて、高浜の審査書案作成開始、すなわち審査終了となる可能性が高くなった。

議題 3 福島第一原子力規制事務所における活動状況について

東京電力福島第一原子力発電所の地域総括調整官と、現地規制事務所所長が招かれ、規制事務所の現状および福島第一原発で発生しているトラブルの背景となる課題について紹介、報告があった。

委員からは「厳しい環境の中、執務にあたっている。改めて敬意を表したい」との感想が述べられた。田中俊一委員長は、廃炉推進カンパニーと東電本体が分離してはいけない、そのような兆候があれば、直ぐに委員会に相談せよと要請があり、委員会から現地規制事務所にエールを送って終了した。

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