「知る権利の先に、生きる権利が繋がっている」 ~山本太郎 反秘密保護法 全国街宣キャラバン第2弾~兵庫 2013.10.4

記事公開日:2013.10.4取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・阿部玲/奥松)

特集 秘密保護法|特集 山本太郎

 「かつての治安維持法のような、特定秘密保護法。このまま国会を通してはいけない」──。

 2013年10月4日の夕方、兵庫県神戸市三宮の神戸マルイ前で、山本太郎参議院議員はこう訴えた。山本議員は「反秘密保護法 全国街宣キャラバン第2弾」と称し、10月1日から13日までの間、北は北海道から南は沖縄まで全国20ヵ所を巡り、特定秘密保護法についての周知活動を行っている。この法案は15日から開かれる国会に提出され、一気に可決される見通しが強く、山本議員の演説に耳を傾ける人々の表情も真剣そのものだった。

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  • 日時 2013年10月4日(金)
  • 場所 神戸マルイ前(兵庫県神戸市)

何が秘密なのかさえ、知らされない怖さ

 カジュアルなポロシャツ姿で、ビール箱の上で演説する山本議員のスタイルは、7月の参院選の時と何ら変わりはなかった。そして、この国の将来について訴える真剣さは、ますます勢いを増していた。この日、山本議員の到着が遅れたため、急遽マイクを握って、特定秘密保護法の概要を説明したのは、プロジェクト99%代表の安部芳裕氏。ほとんどのスタッフがボランティアとはいえ、山本議員を支える人々の層の厚さがうかがえる一幕だった。

 山本議員が到着。「秘密保全法は、国会提出の直前に『特定秘密保護法』と急に名前が変わり、ソフトな印象になった。だが、看板を変えて怪しいことをしようとしいている」と話し始めた。「権力側の一部の人が『特定』と決めたことは、すべて秘密にできてしまう。何が秘密になったのかさえ、われわれ国民は教えてもらえない。期限は5年間だが、延長はいくらでもできてしまう。いつ解除されたかも、わからない。文書さえも残さない。これでは、後で歴史を検証することもできない」と述べて、このような法案成立を目指す政府の姿勢を「あこぎ」と一喝した。

なぜ、新たに法律を作るのか?

 この法律で、何が秘密にされるのか。山本議員は「対象は、外交、防衛、テロ活動の防止、特定有害活動の防止に関するもの。しかし、軍事上の秘密は現行の自衛隊法でカバーできてしまう。情報を漏らした者に対する罰則規定も、すでにある。情報の守秘義務は、国家公務員法や地方公務員法でもカバーできている」と説明する。

 「国は、自分たちにとって不都合、不利益と判断すれば、今までも情報を隠してきた。原発事故、メルトダウンを、政府は教えてくれたか。教えてくれたのは、心あるジャーナリストや専門家たちだった。たとえば、SPEEDIという放射能拡散予測システム。100億円以上の血税で作ったにもかかわらず、SPEEDIの出した放射能の予測は国民には知らされなかった。しかし、日本政府は、アメリカには3日後に情報を開示している。国民には、3月22日に福島みずほ議員が国会で追求して、やっと公表された」。こう振り返った山本議員は、「つまり、特定秘密保護法を作るのは、皆さんの秘密を守るためじゃない。一部の人たちが、自分の立場を守るためだ」と断じた。

 また、同法案の適用範囲が曖昧で広いことを指摘。「情報を漏らした者は最高で懲役10年。ジャーナリストなど、情報にアクセスしようとした者も罰せられる。情報を知る人に対して、『われわれのメディアで真実を発表しませんか』と言えば情報漏えいの教唆、『事実を明らかに』と呼びかければ扇動とされ、違法行為になる。国の方針に異を唱える者は、皆、弾圧される恐れがあるのだ。萎縮して、声を上げるのが許されない世の中になってしまう」と危機感を表明した。さらに、「もし、来年提出されるという『共謀罪』が成立すると、たとえば『山本太郎が腹立つから殴りに行こう』と誰かが言い、『そうしよう』と合意した時点で、実際に殴らなくても逮捕されてしまう」と説明し、「それを可能にする監視社会ができてしまうということだ」と述べた。

変えられるのは、あなたたちしかいない

 山本議員は「今のままでは、残念ながら法案は通ってしまうが、皆さんに『デモをしろ』とは言わない。そうしたところで、どうにもならない。しかし、家でも、電車の中でもできるアクションがある。地元選出の国会議員にFAXやメールをして、『もし、この法案に賛成されるなら、次の選挙で応援しません』と伝えることだ」と具体的な方法を挙げた。山本議員のスタッフは、独自にまとめあげた各議員の連絡先をプラカードで掲げて、聴衆にアピールした。

 「情報を遮断し、国民を監視するこの法律は、かつての治安維持法のようなものになる。言論弾圧。その先にあるものは、戦争、ファシズムだ」と言及した山本議員は、若者に向けて、次のように語りかけた。「国は、君たちの未来のことは考えていない。従順な奴隷であってほしいから、『政治のことに興味を持つな』『仕事しろ』『家に帰ってテレビでも見てろ』と言う。しかし僕らは、この国のために産まれてきたんじゃない。自分の人生を生きるためだ」。

 最後に、「ここまで言っておいて、なんだが」と前置きした上で、「山本太郎のことを鵜呑みにしないでほしい。テレビ、新聞、有識者、専門家の言うことを鵜呑みにしないでほしい。家に帰ったら自分で検索して、賛成、反対、その両方を自分で精査して、自分の意見を持ち、おかしいと思ったら政治家にFAXやメールを出してください。変えられるのは今しかないし、それができるのは、あなたたちしかいない」と真摯に訴えた。

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