日刊IWJガイド「『一番効果的な災害対策は、平時から法制度などで準備することだ』!~『原発へのミサイル攻撃は想定しない』『巨大噴火は察知できるので川内原発を動かす』などとのたまう政府に『緊急事態』を語る資格なし! 朝から笑わせるな!」 2015.12.7日号~No.1181号~


■■■ 日刊IWJガイド「『一番効果的な災害対策は、平時から法制度などで準備することだ』!~『原発へのミサイル攻撃は想定しない』『巨大噴火は察知できるので川内原発を動かす』などとのたまう政府に『緊急事態』を語る資格なし! 朝から笑わせるな!」 2015.12.7日号~No.1181号~ ■■■
(2015.12.7 8時00分)

 おはようございます。IWJの原です。

 今年も「饗宴」やります! 毎年、その年にIWJが深く関わり、また社会に大きなインパクトを与えた方々をお呼びし、熱い講演とディスカッションを行う、年末恒例の、「あの」伝説的なイベントです。

 場所は品川で、時は12月20日の日曜日です。

※「饗宴VI」特設サイトです(現在はPCサイトのみ)!

http://iwj.co.jp/feature/symposion6/

 いやー、一時はどうなるかと思いました。岩上さんの体調です。原因不明の「熱」。一瞬、今年2月の帯広での悪夢が再現されるのか、と脳裏をかすめました。

 疑われた「肝膿瘍」が事実だったら、そのまま即入院、退院するのはクリスマスですから、20日の「饗宴VI」は開催できなくなっていたでしょう。さすがに「饗宴VI」の司会の代役は務まる人はいません。いやー、よかったと本当に思っています。

 岩上さんの状態が万全なわけではありませんし、発熱の原因は「謎」のままで、正体はいまだ不明です。現在、体調をセーブし、20日の「饗宴VI」に向けて備えています。一昨日、昨日と日中は平熱、夜になると少し微熱に見舞われているようですが、これまで働きすぎで過労になっているので、休養をとれば必ず復活してくれるものと、僕らスタッフも信じています!

 昨年の饗宴Vでは、登壇者の繰り出す重厚な内容に圧され、予定していた終了時間を大幅にオーバーしてしまうほどの大盛り上がりでした(大きな赤字に見舞われましたが…)。

※その熱気に包まれた昨年の饗宴の様子は、こちらのDVDでご覧になれます!

http://iwj.co.jp/feature/symposion5/archives/434

 今年は、昨年の熱気を上回る勢いで臨みます! なぜなら、来年夏の参院選(衆参ダブル選もありえます…)の結果次第では、憲法改正が現実のものとして迫ってきているからであり、立憲主義、TPP批准の是非、さらなる消費増税への加速…などなど、今年は昨年よりもさらに暗澹とする未来が待ち受けているように思えてならないからです。

 その筆頭が、安倍政権が導入をもくろむ緊急事態条項です。安倍政権は来年夏の参院選で3分の2の議席をもぎとり、憲法改正の発議を狙っています。狙いは9条の改正ではありません。今年「可決」された安保法制の撤回と9条の死守に多くの国民が関心を寄せている隙に、緊急事態条項を創設してしまおう、というのです。ほとんどの国民が中身をよく知らない、よくわからないこの緊急事態条項によって、内閣に全権力を集中してしまおうというとんでもない野望です。ホンモノの安倍独裁が実現してしまいます。

 こんな企て、むざむざと通させるわけにはいきません! 今から反撃に出る態勢を整えておきましょう!

 「じゃあ具体的にどうやってカウンターを浴びせるか」ということが重要ですよね。まずは、「知ること」からです! 知らないとお話になりません!

 今回、饗宴VIの開催に際して、きわめて重要なゲストが新たに加わりました! 永井幸寿弁護士です。日弁連の災害復興支援委員会委員でもある永井弁護士は、阪神淡路大震災に遭遇した経験や東日本大震災で現場支援に当たった経験から災害支援に国家に緊急権は必要ないと説きます。

 ここが重要です! くり返します! 災害を理由として、国家に緊急権は必要ないんです!

 自民党が憲法改正で新設を目論む「緊急事態条項」について、それまで創設賛成の立場だった慶応大名誉教授・小林節さんも、永井弁護士の「政府が国家緊急権を持てば、緊急事態ではないのに使ってしまう。過度な人権制限をする」「災害時には、事前に整備した法律で対処できる」という指摘を受け、「私は(国家権力に対して)楽観主義者だった」と考えを改め、最後には「災害時に、国家緊急権という概念を持ち出さなくてもいい」と明言されました。

・2015/10/21 「災害時に、国家緊急権は役に立たない」緊急事態条項・反対派の永井幸寿弁護士との議論で、賛成派の小林節氏に「地殻変動」 ~国家緊急権を徹底討論!

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/271317

 この討論、非常に見応えがあります。岩上さんの「公共性に鑑みて、これはしばらくオープンにして、皆さんに見ていただこう!」という決断で、現在、フルに公開しています。ぜひ、ご覧いただきたいと思います!

 永井弁護士は今年2月にも、朝日新聞の「(私の視点)国家緊急権 『災害対策』理由にならぬ 永井幸寿」と題した記事でとりあげられました。

・(私の視点)国家緊急権 「災害対策」理由にならぬ 永井幸寿
2015年2月4日 朝日新聞

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11584829.html

 永井弁護士はこの中で、「国家緊急権は、戦争、内乱、恐慌、災害などの非常事態に憲法の秩序(権力分立・人権保障)を一時的に停止する制度である。行政権へ権力を集中させ、強度の人権制約を容認する。災害時に国に強力な権力を認めることは一見効率のよい対応に思える」と紹介。そのうえで・・・

 「しかし権力分立とは権力の集中を防ぎ権力の濫用(らんよう)から国民の自由を守る制度であり、これを停止することは極めて危険だ。最も民主的だったワイマール憲法下のドイツでナチスが合法的に独裁権を握ったのは国家緊急権を用いたことによる。日本でも戦前、旧憲法下で強力な国家緊急権に基づいて権力が濫用され人権が抑圧された歴史がある」

 ・・・と振り返られました。永井弁護士がこのときも、災害対策は「準備していないことはできない」のが原則であるとし、国家緊急権は、非常事態が発生した後に泥縄式に強力な権力で対処する制度であり、想定できない事象に対してはいかなる強力な権限をもってしても対処し得ない、と説かれています。

 「一番効果的な災害対策は、平時から法制度などで準備することだ」――。

 この永井弁護士のご指摘は正論です。「原発がミサイルで攻撃されるなどは想定していません!」と開き直り、「巨大噴火は察知できるので、火山対策などせずに川内原発を動かします!」という九電の主張を追認している政府、自民党が「有事のために緊急事態条項が必要だ!」などと唱えるなど、あまりにもタチの悪過ぎる冗談です。今はまさに朝ごはん時かと思われますが、まさに噴飯物ですよね!

■永井弁護士も登壇する「饗宴VI」がとにかく熱い!!!!!

 饗宴では、永井弁護士に「緊急事態条項」の危険性と不必要性をあますところなく語っていただく予定ですが・・・他にも! 日本の未来を左右する選挙に向けて、ますます存在感を発揮するであろうキーパーソンをゲストにお迎えし、「グローバル経済・TPP」、「立憲主義と改憲」、「戦争の過去・現在・未来のリアル」の三部構成で提示していきたいと思います!

 まず、第一部では「グローバル経済・TPP」では、岩月浩二弁護士、政治経済学者の植草一秀氏、PARC事務局長の内田聖子氏、国際情報解説者の田中宇氏、中央大学名誉教授の富岡幸雄氏、横浜市立大学名誉教授の矢吹晋氏にご登壇いただきます。TPPの問題にとどまらず、AIIB(アジア・インフラ投資銀行)やグローバル企業の税金逃れの実態などについて、議論します。

 日本の大手メディアと安倍政権と、その信奉者、富の搾取によって得をした一部の富裕層、株価のつり上げで一時的に儲けた方々以外の、大多数の国民が、実感を持って認識している「アベノミクスの大失敗」(というよりも、国民にとっての大失敗こそがアベノミクスの狙い、だったのかもしれませんが)について、彼らがひた隠す事実をもとに、暴きます。

 第二部では「立憲主義と改憲」と題し、学習院大学教授の青井未帆氏、元宜野湾市長の伊波洋一氏、水上貴央弁護士、SEALDsの奥田愛基氏にご登壇いただきます。今年、国会前を中心に全国規模で抗議の声があがった安保法制、そしてその先にある「明文改憲」の問題、今、目前にある危機について、議論します。

 第三部の「戦争の過去・現在・未来のリアル」には、元陸上自衛隊レンジャー部隊所属の井筒高雄氏、ジャーナリストの志葉玲氏、元内閣官房副長官補の柳澤協二氏、元外務省国際情報局長の孫崎享氏にご登壇いただきます。内戦が激しさを増すシリア情勢、IS(イスラム国)の動向、そして戦場に駆り出されることになるかもしれない自衛隊のあり方や、企業が兵員補充の片棒をかつがされるかもしれないことなどをめぐり、議論します。

【饗宴の入場料金はこちらです!】

・ 非会員様
第1部シンポジウム7000円
第2部パーティー 3000円

・一般会員様
第1部シンポジウム6000円
第2部パーティー 3000円

・サポート会員様
第1部シンポジウム5000円
第2部パーティー 3000円

※「饗宴VI」特設サイト(現在はPCサイトのみ)

http://iwj.co.jp/feature/symposion6/

※参加申し込みフォームはこちら!!

http://iwj.co.jp/feature/symposion6/apply.html

 ここで本日は饗宴に備え、本当は教えたくない、教えればIWJの持ち出しが増える可能性さえある「裏技」を、出血大サービスで2つ、ご紹介いたします!

 まずひとつ目は、料金は会員になるとお得なシステムになっています。これを機にサポート会員さんに切り替えていただくと、さらにお得です! 会員登録がお済みでない方は、ぜひぜひこの機会にご登録ください!

 さらにこちらは、本来はオフレコの内容となりますので、あまり大きな声では言えないのですが、IWJ会員は初月無料です! ということは…今月にご登録いただければ、なんと無料で、入場料が割引に…! Oh…!

 みなさま、この機会にぜひ、ご登録ください!

 また、ゲストは現時点でのものです。先生方のご都合によって多少変動する可能性はありますので、ご承知おきください。

 饗宴にはこられなくても、「IWJの取材活動は支援するよ!」「IWJがなくなったらちょっとやばいかも!」とお考えいただける皆さんは、どうか会員登録し、IWJをお支えください! 皆さんの会費がIWJの取材費となり、また、日々頑張るスタッフの生活の支えともなります! 可能であれば、ご寄付・カンパもありがたくいただいております! 是非、よろしくお願いします!

※会員登録はこちらです!

https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

※ご寄付・カンパもありがたくいただいております!

http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

…(後半へ続く)

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◆中継番組表◆
本日のIWJの中継番組表をお送りします。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

**2015.12.7 Mon.**

【Ch4】14:00~「『最後のフロンティア』アフリカにおける小農の現在と日本 ~ナカラ回廊開発/プロサバンナ事業からの問題提起」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
※ヴィセンテ・アドリアーノ氏(モザンビーク全国農民連合UNAC)が問題提起を行う。回廊沿いに暮らす小農からみた回廊開発と国際協力の課題について明らかにし、幅広い参加者とともに活発に議論される予定。

【饗宴VI・ゲストシリーズ特集2・Ch1】15:30~「絶望を希望に転化させるか~クロストーク『日本の真実を語る』第3回 木村朗×植草一秀×川内博史×岩上安身」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/226919
※2015年1月23日、3回目を迎えたクロストーク「日本の真実を語る」では、イスラム国の話題から、衆院選の総括と民主党代表選の評価、辺野古での新基地建設と集団的自衛権行使容認、アベノミクスと消費税増税など、幅広いトピックについて議論が行われました。

【Ch2】17:30~「東京電力 定例会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=2
※東京電力による定例会見を中継します。

【緊急再配信・Ch1】19:00~「『命どぅ宝』沖縄も日本も戦争はできない ~岩上安身による山城博治氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/99179
※2013年8月31日、沖縄平和運動センター議長の山城博治氏が、岩上安身のインタビューに応え、沖縄の声を無視し続ける日本政府の姿勢に対して、「これ以上アメリカに付き従って何を守りたいのですか」などと繰り返し疑問を投げかけました。

【シリーズ特集26 標的は9条だけじゃない!自民党トンデモ改憲草案の正体!・Ch9】20:00~「『ため込むべきは怒りだ。虚しさではない』小林節氏 ~暴走『解釈改憲』を批判。福島みずほ氏、今井一氏と」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=9
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/134273
※2014年4月12日、パネルディスカッション「Yes立憲主義 No解釈改憲」が開催され、改憲論を主張しつつも、立憲主義を蔑ろにした改憲案には意義を唱えてきた慶応大名誉教授の小林節氏、社民党副党首の福島みずほ氏、ジャーナリストの今井一氏が登壇しました。

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◆明日の中継番組表◆

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

**2015.12.8 Tue.**

【Ch未定】12:30~「全国空襲連院内集会」
※「全国空襲被害者連絡協議会」主催の院内集会。中山武敏氏(全国空襲連共同代表)、超党派国会議員、他が参加予定。

【Ch未定】13:00~「院内集会『冤罪を生む刑事訴訟法の改悪を許さない』」
※「日本の司法を正す会」主催の院内集会。今井恭平氏(ジャーナリスト)、郷原信郎氏(弁護士)、桜井昌司氏 (布川事件冤罪被害者)、鈴木宗男氏(新党大地代表)らが登壇予定。司会は青木理氏(ジャーナリスト)。

【IWJ_OSAKA1】14:00~「橋下徹大阪市長 定例会見」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-osaka1
※橋下徹大阪市長による定例会見を中継します。

【IWJ_AICHI1】18:00 ~「2015.12.8 不戦のつどい 講演『福沢諭吉の正体 アジア蔑視と侵略戦争で果たした役割 ~日本の近現代史を問い直そう~』」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-aichi1
※「2015.12.8 不戦のつどい実行委員会」主催。講師は名古屋大学名誉教授の安川寿之輔氏、『美味しんぼ』作者の雁屋哲氏、帯広畜産大学教授の杉田聡氏ら。

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(前半の続き)…

■懸念が現実に? アメリカ、イギリスでも「テロ」

 パリでのテロ事件発生は本当に憂鬱になりましたよね。東京や大阪でもこんなテロに見舞われる日がくるのではないか、と考えざるを得なくなりました。もちろん日本だけでなく、世界中の…特にISと対峙している国の国民は、テロ事件を他人事とは思えなかったはずです。

 その懸念はすぐに現実となりました。

 米カリフォルニア州サンバーナディーノの福祉施設で今月2日、14人が死亡する銃乱射事件が発生しました。第一報を聞いたときは、「また銃乱射事件か…」と溜息が出ましたが、その後、警察に射殺された容疑者夫妻が「IS」に忠誠を誓っていた可能性が発覚。FBIのコミー長官は容疑者について、「思想的に過激化していたとみられ、外国のテロ組織に感化された可能性がある」と述べ、現在、捜査は「テロ事件」として進められています。

 米国はパリや日本と違い、「銃社会」ですから、ISに共鳴した個人がテロ事件を引き起こすのは比較的難しくないのかもしれない…などとも思っていたのですが、5日(日本時間昨日未明)には、イギリスのロンドンで、やはり「テロ事件」とされる事件が起きました。

 ロンドン北東部の地下鉄レイトンストーン駅構内で、男がナイフで周囲の人を次々と刺し、1人が重傷、2人が軽傷を負ったということです。容疑者は駆けつけた警察官にスタンガンで制圧され、逮捕されました。目撃者の話として、容疑者は犯行前に「これはシリアのためだ!」と叫んだと報じられています。ロンドン警察のテロ対策部隊の司令官は、「我々はテロ事件として扱っている」と話しているようです。

 カリフォルニアとロンドンの事件は、どこまでISなどが実際に関わっているかは不明です。ISに仮託して日頃の鬱憤を晴らしたい便乗犯もいるでしょう。本当に「テロ」なのかの見極めは慎重にすべきです。

 …が、一方で、英国はパリでのテロを受け、今月3日以降、シリアへの空爆を開始し、ISへの攻撃を始めたばかり。また、オランド仏大統領の連帯の呼びかけに、オバマ米大統領は特殊部隊投入を決定。もともと、紛争介入に慎重なドイツも政策を転換させ、偵察機やフリゲート艦などのほか、兵士約1200人を投入することを決めました。

 各主要国の参戦によって、シリアをめぐる情勢は新たな局面に突入しましたが、これはテロの根絶に効果的というよりも、むしろ、これまでの「対テロ戦争」を振り返れば、さらなるテロを誘発するだけのように思えてなりません。

 シリアをめぐる各国情勢のまとめは、記事化したいと思っておりますので、少々お待ちください。

 「テロ」は、必ずしもパリで起きたような「派手」なものだけではありません。米国のような銃社会でなくとも、イギリスのようにナイフでテロを実行することもできます。日本で「靖国神社爆発騒ぎ」が取り沙汰されていますが、もし、小規模でも「テロ」が起これば、安倍政権が「緊急事態条項」の必要性を強く訴えてくることは間違いありません。非常事態宣言下のパリでも、結構エゲツナイことが起こっているようですので、こちらも記事にまとめたいと思います!

 ともあれ、対ISの有志国連合でもある日本は、今後、どのような距離感で「対テロ戦争」に付き合っていくのでしょうか。注視が必要です。

 ここで、かつては世界中でジャパン・ブランドの「電卓」を売り歩き、ビッグ・マネーを手にしたとかしていないとか囁かれているIWJのナイスミドル・青木浩文記者から「沖縄」の様子について報告があります。

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■本日19時より緊急再配信「山城博治氏インタビュー」――赤嶺政賢議員「沖縄の米軍施設返還 一部前倒しで日米合意」は「『前倒し発表』と言うにはおよそ遠いもの」「この人達は恥チラな人達だ」とゲート前で訴え!

 おはようございます。IWJで中継やテキスト関係のお手伝いをしながら報道現場の勉強をしています青木浩文です。

 昨日も日刊ガイドでお伝えしましたが、12月5日午前、名護市辺野古への新基地建設に抗議し、米軍キャンプ・シュワブのゲート前に座り込んだ市民らと、それを排除する機動隊との衝突時に、抗議行動のまとめ役でもある県統一連の瀬長和男事務局長と77才の男性が公務執行妨害の疑いで警察に身柄を拘束されました。

 また、二人の拘束に抗議をしていた沖縄平和運動センターの山城博治議長が米軍に身柄を拘束され、その後、沖縄県警に引き渡されました。

 琉球新報によれば、瀬長事務局長の逮捕容疑は、5日午前7時22分、同ゲート先路上で警察官の上着や拡声器のひもを引っ張るなどして公務を妨害した疑い、77才の男性の逮捕容疑は、同日午前7時18分、同ゲート先路上で警察官のすねを蹴るなどで公務を妨害した疑いとのこと。また、山城氏の逮捕容疑は、同日午前9時42分、シュワブ内に正当な理由なく侵入した疑いだと報じています。

 幸いにして、山城博治さんは、解放されたとの情報が深夜になって入ってきました。

 この日の米軍キャンプ・シュワーブ・ゲート前の早朝抗議行動の様子は、小説家である目取真俊(めどるましゅん)氏のブログに、写真と動画付きで紹介されています。

※警視庁機動隊による沖縄弾圧とマキシ中隊長が引き起こした混乱と不当逮捕

http://bit.ly/1SGl88h

 このブログに掲載されている次の動画は、12月5日午前7時17分に撮影、警視庁機動隊がゲート前で座り込む市民を強制排除する様子として紹介されています。記載の撮影時間が正しければ、77才の男性が拘束されたのが7時22分ですので、その約5分前の抗議行動の様子ということになります。

 抗議をする市民の「女性に何をするんですか!」「ケガをしたらどうするんですか!」「心痛くないか!?」などの叫び声が聞こえます。

https://youtu.be/5xkqw1SxuS4

 次の動画は、午前7時21分ゲート前に同じ場所で撮影。座り込む市民を排除しようとする警視庁機動隊員に対して、「あなたは、暴力を振るっていますよね」という女性の声、「警視庁帰れ」という男性の声などが聞こえます。

https://youtu.be/ieJohZBIgKQ

 さらに下記の動画は、午前7時33分に撮影とのこと。瀬長事務局長が拘束された約10分後の様子ということになります。「腕をぎゅっと掴み肋骨を折って排除することが仕事ですか!?」「『安全確保のために』と言って暴力を振るっているのはだれですか!?」などの抗議の声が聞こえます。

https://youtu.be/dizFob0Nisk

 沖縄タイムスは、11月28日午前、ゲート前の座り込みに参加していた63才の男性が、機動隊員に強制排除される時に肋骨を骨折、全治2週間と診断されたと報じています。

http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=143531

 また、こちらは仁尾淳史さんが撮影された、山城議長が米軍側に拘束された時の映像とのことですが、山城議長の姿は映っていません。

https://youtu.be/mCICXc0EJcg

 市民三名が拘束されたと聞き駆けつけた日本共産党の赤嶺政賢衆議院議員が、ゲート前でマイクを握り市民たちに訴えかける様子を「ぺるしゃむ(なな)」(ツイキャスアカウト名)さんが撮影されています。

https://youtu.be/pyn1q9-gugc

 赤嶺議員は、「不当な弾圧で県民の基地建設の反対の心を萎えさせようとしても、それは絶対に無理だということを、私たちの強固な抗議活動や集会で示していこうではありませんか。不当に拘束している3名について『直ちに私たちのもとに返せ!』と強く要求しようではありませんか。今、これらの行動のすべては政府官邸の直接指揮官の下に行われていることはもう間違いないと思います」と訴えました。

 その上で、12月4日、菅義偉官房長官が総理大臣官邸でアメリカのキャロライン・ケネディ駐日大使と会談を行ない、沖縄県の嘉手納基地より南にあるアメリカ軍施設の一部の施設を「返還計画より前倒しして返還すること」などで合意したとして、二人で記者会見を行ったことに触れて、

「昨日の米軍再編の前倒し発表は、『前倒し発表』と言うにはおよそ遠いものでありながら、米軍と司令官一緒になって官房長官が賑々しく記者会見をする。これは一日二日前から伝わっておりました」

「中身は普天間基地東側4ヘクタールです。20年前に返還が合意をされて、伊波(元)宜野湾市長も佐喜眞宜野湾市長も『市道11号線拡幅のために返還合意を早く実行して欲しい』と、くり返し強く求めてきた場所であります。その場所を、こともあろうに今までは振り向きもしなかったのに、宜野湾の市長選挙前になったらアメリカに頭を下げて、『返還合意ができました。安倍首相は努力しているでしょ』と、こんなふうに言い切る。私はあの記者会見を見ながら、この人達には本当に人間として恥ずかしさというものを、全く持ち合わせていない。恥チラ(恥知らず)な人達だと強く思いました」と、厳しく断じました。

※沖縄の米軍施設返還 一部前倒しで日米合意

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151204/k10010329921000.html

 20年前に返還合意した土地を、再来年の2017年に始められるように手続きすることが、果たして「前倒し」と呼べるのでしょうか。政府の発表のみを一方的に報じるNHKの報道姿勢には、本当に毎度毎度のことながら首をかしげたくなります。

  このような沖縄の現状について、スタジオジブリの映画監督高畑勲氏は沖縄の大学で講演し、「沖縄と政府は裁判になっているが、沖縄は当然のことをしている。沖縄を全部支持している」と発言しました。さらに高畑監督は「6日、辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前と東村高江を訪問する予定」であると12月6日付の琉球新報は報じていました。

 さて、IWJでは本日19時から、山城さんに岩上さんが2013年8月31日に行ったインタビューの様子を下記の通り再配信します。ぜひ、ご覧いただければと思います。

【緊急再配信・Ch1】
「命どぅ宝」沖縄も日本も戦争はできない ~岩上安身による山城博治氏インタビュー
[配信日時] 2015年12月7日(月) 19:00~(尺:約2時間50分)
[記事URL] http://iwj.co.jp/wj/open/archives/99179
ご視聴はこちらから

http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=1

 また、元宜野湾市長である伊波洋一氏インタビューも、12月21日(月)11:00から予定しています。こちらは詳細が決まり次第、日刊ガイドなどでご紹介します。ぜひ、ご期待ください!

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 青木さん、ハートフルな紹介、ありがとうございました! 僕も山城博治さんには、何度も取材させていただいていますが、闘病生活を終えたばかりの山城さんの体調が心配でなりません。今後も追っていきたいと思います。

 続いて、IWJにきて1ヶ月、すでに新人とは思えぬ風格を醸し出している山本愛穂(まなほ)記者から、沖縄に関連するお知らせです。

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■辺野古移設反対 沖縄県「島ぐるみ会議」訪米に関する特設ページ開設のお知らせ

 おはようございます。山本愛穂です。

 去る11月15日(日)より8日間、沖縄県の「島ぐるみ会議」訪米に同行取材をさせていただきました。こちらの密着取材の映像、訪米団の情報をまとめた特設ページを、火曜日12月8日に開設します。

 沖縄タイムスや琉球新報などでは度々報じられているため、ご存知の方もいるかもしれませんが、正式名称「沖縄『建白書』を実現し未来を拓く島ぐるみ会議」は、2014年7月、県内の経済界や労働団体有志などで結成された翁長知事選出に役割を果たした”オール沖縄”の一貫です。

 普天間基地の閉鎖・撤回、オスプレイ配備撤回をその目的に掲げていますが、各地方議員の方から財界人、オーガニック農場を営む方から主婦、現役の学生まで、職業も年齢も様々。普段は県内各地で、それぞれ生活されています。

 私も成田空港で初めて顔を合わせた「島ぐるみ会議」訪米団の皆さんは26名。訪米団の方々の出身地も石垣島から那覇市、名護市まで様々であり、出身地で異なるウチナーグチの話題で盛り上がる場面もありました。当日が初顔合わせのメンバーもいたそうです。

 さて、「島ぐるみ」の皆さんは、訪米団の目的を、”米国も辺野古移設問題をふくむ基地問題の当事者である”ことをロビーイング活動を通じて認識してもらうこと、としています。

 実際に、移動時間を除いた6日間、サンフランシスコとワシントンDCの二都市において、市議会から議員会館、現地の市民団体との交流会まで、「島ぐるみ」の皆さんは活動を続けました。

 活動の中には、初日から全米で66万人の会員を持つアジア太平洋系の労働団体APALAが辺野古移設反対への支持決議を出すなどの成果もあり、予想しない事態にメンバーの一部が起立後に決議採択に気づいたエピソードもありました。また残念ながら、ワシントンDCの議員事務所では、カメラや音声は一切NGと言われ、面談の様子をメモに残すにとどまらざるを得なかったこともあります。普段は穏やかで冷静な金秀グループの呉屋守将会長が、議員補佐官の言葉に感情を抑えながらも、熱く言葉をぶつける場面にも同席しました。

 1日に最大で11か所を訪れた日もあります。昼食を食べる時間はなく、「島ぐるみ」の皆さんが現地手配したお弁当を議員事務所の前で食べ、食べ終わらないうちに次のアポイントへ急いだことも。

 IWJでは、その一週間、文字通り朝食から夜のミーティングまで密着し、カメラを回し続けました。

 火曜日から順次配信される映像と記事には、こうした現地での「島ぐるみ」の皆さんの活動とその詳細をしっかり配信していきます。

 両都市の最終日に行われた記者会見には、日本国内の新聞社や、海外プレスの記者が取材に訪れていましたが、全日程をカバーできたのはIWJのみです。これもカンパや日頃のサポートを下さる皆様のおかげです。この機会に改めて、あつく御礼申し上げます。

 海外初取材ということもあり、不慣れな点も多々あるかと思いますが、火曜日から順次アップロードされる特設ページをご高覧いただければ幸いです。皆様、どうぞよろしくお願いいたします!

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 山本さん、ありがとうございました。続いて、IWJに入って3ヶ月。肉体を酷使する建設現場の労働に従事しながら、日本語よりも英語を学んできたキング・オブ・イングリッシュ・記者から、日本では詳しく報じられていない海外ネタを紹介します。

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■米国・ケリー国務長官「アサド政権即時退陣を待たずに政府軍と反体制派が共同で戦うこともありうる」

 IWJで翻訳などを担当しております。と申します。現在は主にシリアに関連する事件を追っています。

 シリア情勢はパリでのテロ事件とトルコ軍によるロシア軍機撃墜以来、動きが加速化しています。アメリカとその連合国がロシアやシリアに対する態度を軟化させるに至ったのです。

 米連合国はこれまでアサド政権の即時退陣を政府軍と反体制派勢力がISとの戦いで協力体制を築くために必要不可欠だと述べていましたが、米国のケリー国務長官は12月4日、アサド政権即時退陣を待たずに政府軍と反体制派が共同で戦うこともありうると語りました。(ロイター通信、12月4日付)

 フランスのローラン・ファビウス外相も、インタビューで「統一シリアとは政権移行の前にアサド氏が政権を離れなくてはならないことを意味することはない」と述べ、これまでの立場からの変化を示しています。(AFP、2015年12月5日付)

 シリア情勢について、ロシアのプーチン大統領は「紛争を終わらせる方法はただ一つ、アメリカとロシアにイラン、トルコ、サウジアラビアを交えて包括的和平プランを打ち立てることしかない」と述べ、それによる地域安定化のためには暫定的にアサド政権継続が必要であるとみています。

 暫定的なアサド政権存続がこれまで交渉の争点であったため、包括的和平プラン形成が進む可能性が出てきました。

 近日中に公開予定の岩上さんによるカレル・ヴァン・ウォルフレンさんへのインタビューで、ウォルフレンさんはアメリカのネオコンやイスラエルなどがアサド政権転覆によってシリアが分割される可能性を指摘しました。ウォルフレンさんのインタビューの翻訳担当させていただいています。完了までもう少々お待ちください。

 ところで、私もそうですが、ムスリムの方々を詳しく知らないため、ISと一般のムスリムの方々の違いがわかりにくいことがあるのではないでしょうか。

 誤解や偏見が広がるのを、一般のムスリムの人々は恐れていることだろうと思います。11月17日に発表されたピューリサーチセンターの調査ではムスリムの割合が多い11ヵ国中の10ヵ国で、大半の市民がISに対して嫌悪感を抱いていることが明らかになりました。パリのテロ事件以来ISへの反感が強まったようであるとピューリサーチセンターは指摘しました。

 イラクでは領土の一部がISの支配下に落ち、そのIS勢力とイラク政府軍よりも激しく戦っているシーア派武装勢力の影響力が拡大化しているようです。

 シリアでのロシアの空爆が始まったことを受け、10月22日付の英インデペンデント紙は、イラクのシーア派武装勢力がハイダル・アバディ首相にイラク政府もロシアに対IS空爆を依頼しろという強力な圧力をかけていると報じました。

 また、米国が対IS戦略のために特殊部隊の派遣を発表したことに対し、シーア派武装勢力は、もし派遣すれば米国部隊に対する武力行為も辞さないと表明し、ハイダル・アバディ首相に圧力をかけたため、アバディ首相が「いかなる国であっても、地上部隊を派遣するなら敵対行為とみなし、これに基づいた対応をする。イラク政府の承認、およびイラク政府の主権の徹底した尊重が必要である」という声明を出すにいたりました。

 その12月3日付のアバディ首相の声明には「ISへの資金提供を止めるように求めた要請に、米国が応じた」とも書かれていました。

 さらにアバディ首相は12月5日付の首相官邸声明文で、イラクに駐留しているトルコ軍に対し、イラク政府の了承を得ずに勝手にイラク戦闘員訓練のためと称して侵入するのは主権侵害だとし、イラク領内におけるトルコ軍の即時撤退を求めています。

 しかし、特殊部隊を拒むイラク政府の要請を米国は無視するのではないかとみられています。その成り行きについては、また後日お伝えします。

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 さんは、42歳、ドンピシャの厄年ですが、クリスチャンなので、全然関係ないそうです。お祓いにはいかないそうですが、半袖Tシャツ一枚で黙って仕事に取り組み、元気に毎日頑張っています!

 さらに続いて、IWJ歴1ヶ月と7日、安道幹記者が昨日の取材報告をします。

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■石田純一さん再び、安保法制にNO! 「国会前に行ったことをよく叱られますが、自分の意見を言えることは大事なこと」

 IWJの新人記者・安(あん)と申します。本日、東京・日比谷野音で行われた「KEEP CALM AND NO WAR★1206銀座大行進―安保関連法の廃止を求める学生・学者・市民の共同行動―」の取材へ行って参りましたので、さっそくご報告いたします!

 この集会は、学生団体「SEALDs」や「安全保障関連法に反対する学者の会」、「総掛かり実行委員会」など、これまで安保関連法の反対デモを先頭に立って牽引してきた有志団体が連携して開いたものです。会場は立ち見が出るほどの人集りで、4500人(主催者発表)が集まったそうです! 法案が採決されて2ヶ月以上たちましたが、依然この問題への市民のフツフツとした関心の高さを感じますね。

 さて今日の集会。急遽「あの方」が登場されました!

 司会者が「特別ゲストを紹介します!」といったあと、スラリと登壇したのは俳優の石田純一さん。会場は「お~!」と、どよめきが上がっておりました。

 石田純一さんといえば、安保関連法が採決される直前の、あの国会前でスピーチを披露されたことが注目されましたよね。政治的な発言がタブーとされていた芸能界にあって、法案反対の意思をはっきりと表明されました。その後、週刊誌の取材で「テレビ番組を3つ、CMを1つキャンセルされた」と答えておられます。

 また、いくつかのスポンサーからは、二度と国会にデモに行くな、メディアの前で政治的発言をするな、と釘を刺されたらしいですが、石田さんは世の中のためになると思ってやっているので「それは受けられない」と拒否された、とのことでした。なかなかここまで言い切る方は少ないですよね。本日もご自身の言葉でしっかりと聴衆の皆さんに語りかけておられました。

 石田さん「国会前に行ったことをよく叱られますが、自分の意見を言えることは大事なことです。右でも左でも中道でも、言論の自由だけは守らなければいけないと僕は思っています。無関心や無感動がまかり通っている中で、SEALDsをはじめとして動き始めた方々がいて、本当によかったと思う。

 戦後70年は、かつて戦死した日本の方や中国をはじめとしたアジアの方々。いろんな犠牲のもとでうまれました。そんな自由と平和の国をなぜ変える必要があるんでしょうか? 僕は、戦後を何十年も何百年も続けていきたいと思います」(芸能界での活動については「大丈夫ですから」とニコッと笑っておられました)

 今日は石田さんの他に、女優の大竹しのぶさんからもメッセージがありました。

「自分の考えていることすら発言しにくくなっている今ですが、俳優として、個人として、自分の言葉を伝えられる人間でありたいと心から思います」

 石田さんのスピーチ全文、その他の登壇者のスピーチについても急いで記事にします! ぜひ、会員としてご登録の上、IWJのサイトでご覧ください!

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 安さん、ありがとうございました! 安さんも集会・デモ参加者の皆さんも、寒い中お疲れ様でした!

■民主党・岡田克也代表へのインタビューは延期となりました~野党連携に向けた民主党の動向に注目!

 12月に決定している、岩上さんのインタビューや講演情報をお知らせいたします。もちろん、これがすべてではありません。決まり次第、どんどんラインナップを更新していきますので、毎日、このコーナーにご注目ください!

・12月9日(水)16:30~
民主党・長妻昭議員インタビュー

・12月17日(木)17:00~
京都精華大学専任講師・白井聡氏インタビュー

 これまでの日刊IWJガイドで、本日、12月7日(月)の13時30分から中継・配信すると告知していた「民主党・岡田克也代表インタビュー」は、岡田代表サイドからの要望により延期となりました。来週にはインタビューが実現するかと思いますが、詳しい日程が決まりましたら、また改めて告知いたしますが、岡田代表インタビューの見どころについて、平山茂樹記者が少々ご説明いたします。

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 昨日の日刊ガイドでもお伝えした通り、民主党は、来年夏の参院選で、複数の1人区で無所属の「野党統一候補」を立て、各党に共闘を呼びかける方針を固めました。まず、来年4月の衆院北海道5区補選を試金石と位置づけ、野党候補の一本化を目指すということです。

 来年夏の参院選に関して、野党共闘のデザインを最初に提出したのは共産党でした。共産党は、安保法制が「採決の強奪」によって「可決・成立」したまさにその日に「国民連合政府構想」を提唱し、民主党をはじめ維新の党、社民党、生活の党に連携を呼びかけました。

 しかし、この共産党の呼びかけに対し、民主党内部からは反発の声があがります。前原誠司議員、細野豪志議員、長島昭久議員など、民主党・右派の議員らが、「共産党と組むことには反対だ」と大合唱を開始。前原議員と細野議員は、維新の党の江田憲司議員とともに、民主党の「解党」を要求するにまで至りました。民主党・右派の考え方については、岩上さんが長島昭久議員を直撃インタビューしていますので、そちらをご覧頂きたいと思います。

※2015/10/06 共産党捨身の「野党共闘」に反対し「7.1閣議決定による解釈改憲」を合憲と主張する民主党右派・長島昭久議員にインタビュー!日本会議、櫻井よしこ氏、アーミテージとの関わりも直撃!

http://iwj.co.jp/wj/open/archives/268897

 来年夏の参院選での最大の争点は、既に安倍総理が明言している通り、「明文改憲」です。はたして民主党は、この「明文改憲」という争点に対して、どのようなスタンスを示し、自民党と戦おうとしているのか。現在、民主党には、45人の改憲勢力が潜在していると言われます。

 11月16日に行われた、細野議員、長島議員、そして馬淵澄夫議員の3人によるセミナーでは、懇親会の場で「美しい日本の憲法をつくる国民の会」共同代表の櫻井よし子氏がスピーチ。櫻井氏は、日本会議メンバーが中心になって11月10日に武道館で開催した1万人改憲集会の主催者とメインスピーカーを務めています。櫻井氏をわざわざ招いた細野、長島、馬淵各氏を筆頭に、民主党・右派は、まぎれもない「改憲勢力」であり、「第2自民党」であることが、この日、はっきりしました。

 右派の声ばかりが大きい民主党において、岡田克也代表はどう考えているのか。本気で「明文改憲反対」を参院選で明確に打ち出し、自民党への対抗軸を作り出す気はあるのか、ないのか。岩上さんがインタビューで答えを引き出してくれるものと期待していましたが、岡田代表サイドからの求めで急遽、延期となってしまいました。おそらく、「野党統一候補」の件も含め、さまざまな動きがあるものと思われます。

 延期となったインタビューが晴れて実現した際には、気になる野党連携の問題から、「明文改憲」へのスタンスなど、岩上さんがお聞きする予定ですので、どうぞご注目ください!

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 IWJ内で「愛くるしさNo1」との呼び声が高い平山記者でした。ありがとうございました。

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◆良書のお買い物は「IWJ書店」をご利用ください!

 IWJでは、岩上さんがインタビューした有識者の方々の書籍を、著者のサイン入りで販売するサービスを行っています。その名も「IWJ書店」。サービス開始以来、大変なご好評をいただいています。

 出版不況が叫ばれて久しい中、書店・取次は苦境に立たされ、倒産や閉店が相次いでいます。そのような中、出版社の編集者は、いかにして良い本を読者に届けるか、試行錯誤しているようです。

 先日、ある大手出版社の編集者から、IWJにこんな連絡がありました。

 「IWJ書店というものがあるのですか? でしたら、私が担当した本をIWJ書店で売っていただけませんか?」

 これまでIWJでは、原則として、岩上さんがインタビューした方の書籍のみを、著者のサインを入れて販売してきました。しかし、出版社としては、何とか販路を見出すため、岩上さんがインタビューをしていなくても、ぜひ、扱ってほしい、ということなのでしょう。

 こうなると、いよいよIWJも本格的に書店業に進出か!? というのは、勇み足ですが、大手書店にヘイト本があふれ、民主主義を学びなおすためのプックフェアが潰される時代だからこそ、世に真の良書が届くお手伝いを地道に、しかし果敢にIWJは続けたいと思っています。

 さて、現在もIWJ書店では、豊富なラインナップを取り揃えています! 舌鋒鋭く記者クラブ批判を展開する浅野健一氏の『安倍政権・言論弾圧の犯罪』や、集団的自衛権行使容認に警鐘を鳴らす元陸上自衛隊レンジャー隊員の井筒高雄氏の『日本と日本人を危うくする安保法制の落とし穴』など、いずれも良書ばかりです。

 「IWJ書店」のご利用はこちらから! ぜひ、あなただけの一冊をお買い求め下さい!

※IWJ書店(購入には会員登録が必要です)

http://bit.ly/1ID8Daf

■IWJスタッフ募集のお知らせ

 IWJでは現在、スタッフを大募集中です。特に、IWJのWebサイトを抜本的に改善し、利用しやすくするためのWebスタッフ、そして事務スタッフは大募集中です! 饗宴に向け、ますます忙しくなってきます!

 他にも経理・総務スタッフ、テキストスタッフ、中継・動画編集スタッフを募集しています! IWJは常に忙しく、仕事量は山のようにありますが、やり甲斐はあります。ご応募をお待ちしています!

・スタッフ募集詳細はこちらです!

http://bit.ly/1ALJypQ

■わとはぷ!のコーナーです!

 今日は2002年に、「K-1 WORLD GP 2002 決勝戦」が東京ドームで開かれ、主催者発表で観客動員74,500人を記録・・・東京ドームにおける最多観客動員記録が作られた日です! この頃が人気絶頂だったんですね。

 懐かしすぎますが、ピーター・アーツやレイ・セフォー、ボブ・サップ、アーネスト・ホースト、ステファン・レコ、マーク・ハント、ジェロム・レ・バンナ…などなど、今思えば、凄まじく豪華なメンツが出揃っていました。ちなみに、このとき決勝戦を制したのはホーストでした。

 今年の大晦日には、元K-1王者の魔裟斗選手と、現役総合格闘家の山本“KID”徳郁選手の“再戦”が決定しました!

 魔裟斗選手vs KID選手は、人気絶頂の04年大晦日に「K-1 PREMIUM Dynamite!!」で対決。僕の記憶では、KID選手が立ち技のみの試合に臨んだのは、これが3戦目とかだったはずです。にも関わらず、天性の才能で王者・魔娑斗選手とダウンを奪い合う激闘を演じました。結局、魔裟斗選手が判定勝ちで勝利を収めましたが、「このままでは鳥に生まれ変わってしまうのではないか」と危機感を覚えるほど、僕は終始、テレビ観戦しながら鳥肌を立てていました。魔裟斗選手勝利の瞬間は31.6%を記録し、瞬間的に紅白を上回りました。

 あれから11年…再びこのカードが観られるなんて、「嗚呼、生きててよかったなぁ」と感激です。今年も残すところあと20日ちょい。楽しみすぎる大晦日に向け、今日も全力で突っ走りたいと思います。

 それでは今日も1日、よろしくお願いします!

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/